ネトゲーマーが引きこもりだと思うなよ

チュートリアル～仲間と出会いましょう～

彼は、PCルームでゲームする

カチャカチャカチャカチャ
ただキーボードの叩く音がする。

ここは俺の独壇場だな。
あっそれ違う。
やばい回復魔法。あぁMP足りない。
これはごり押しだな。
よし溜った溜った。
打て！究極魔法！


「流星群。んー？相手チート使いか。これはやっかい。まぁ、MP回復速度上昇かな。面倒だけど3人同時に攻撃したら。」

カチャカチャカチャカチャ。
高校のPCルーム。
勝手に入ってゲームしてるこの男。

「津崎　幸（つざき　ゆき）」

自称引きこもらないネトゲーマーだ。

彼はオンラインゲームで負けたことは無い。
たとえどんなゲームであろうと一位をとる。
いや、1つ勝ったことのないゲームがある。

恋愛ゲーム

選択肢を選び女の子をおとすそのゲームを、彼はとてつもなく嫌う。何故か。
コミュ障である。
同性に対してはとてもフレンドリーに、良い奴で好感度もそこそこである。

委員長等はした事ないが、それでも先生の信頼も厚いものだ。

しかし、女子、女の先生になると状況は変わる。

目の前に立つとプルプルするのだ。
全身が震えるのだ。
それは恐怖症とはまた違う。ただプルプルするのだ。
声は出せるのだがとてつもなく冷酷になる。
顔はそこそこいいし、成績も中の上辺りだ。

しかし、プルプルするのだ。とにかく女がダメなのだ。

そして今。

「あー、勝ったー！チートのクソが。弱者の使う奴だろー。もー。この幸に勝てると思ったかー。あーもー。よし。授業行こ。」

予鐘がなる。

「ヤベ。次数学。」

昼休みの30分間。予鐘を鳴るまでの25分間で、闘技場のプレイヤー。およそ150人を一人で。三人のキャラクターを操作して勝ったのだ。


彼のゲーム名は、ハピスノ。
幸っていう漢字を色々した名前である。