アンタッチャブル・ツインズ ~転生したら双子の妹に魔力もってかれた~

歩楽 (ホラ)

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中等部・合宿編

12話 うにぃ~~うりゃぁ~~~うきょ~~~

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 月明かりさす山道の少し開けた場所に
ドーム状の防御魔法陣が展開されていた。

 それに群がるは
古びたロングソードを握り締める骸骨の姿をした魔物
【ボーンウォーリヤー】である。

 その数は百数十体はいる
だが知性無き魔物は命令されるまま
手に持つ武器で幾度となく結界を叩いている
いつまでも続くと思われたその光景は長くは続く事はなかった。

 防御魔法陣の一角から高出力の魔法が放たれ
近くに居た、ボーンウォーリヤーが数匹吹き飛んだのだ。

 そこから飛び出したのは、桜色の髪の少女【桜】であった。

 その両の拳には月の光を浴たナックルが鈍く光輝く。

 桜は心が、ワクワクで、ワクワクする、つまり楽しいのだ!

 桜は、課外合宿中嫌な気配がして
3人で逃げてきたのだ
いや、語弊がある
嫌な気配に気付き、鈴に相談しようと思ったら
森に駆け込んでいく、鈴と優美を見つけて追ってきたのだ
鈴は状況に、いち早く気付き被害を最小に抑える為
騒動の中心だと想われる優美を連れて
学校の皆が居るキャンプ場を離れようと行動を起こしていた。

 そして気づけば
結界に入って結界を壊そうとしている
ボーンウォーリヤーを眺めるだけという
やる事が無い、お手上げ状態だったのだ。

 そんな中、リルちゃんが、外で骨殴っていいと言ってくれた
それも武器までくれた(返してと言われたけど)
武器の説明もしてくれた

「これは魔法印付きの武器です
 先ほど、シオン様が使われました木刀と同じ魔法が刻印されております
 えーーーーー・・・・」

 リルも色々説明しようとしたのだろうが・・・
メンドくさくなったのだろう

「細かい調整はこちらで行いますので、使い方だけ説明します
 簡単に言いますと、両拳のナックル部分を軽く合わすと刻印魔法が発動します
 もう一度、合わしますと停止します、後は殴るだけで御座います」

手抜きである

「あと加えるなら、衝撃によって、加わる魔法威力が大きくなります
 安全装置はありませんので
 人間を普通に殴りますと普通に死にます」

 怖いことをさらっと言うリル
小さい子供に拳銃持たせて、人撃っちゃあダメだよーみたいな感じである

「では、そこの結界を殴ってください
 通れる程度に穴が開くよう調整しときます」

 桜は何の疑問を持たず
言われた通り結界を殴ると穴が開く

監視も無く、多少暴れてもいいと・・・・

桜はワクワクで、唇が緩み、
「と~う!!」と
結界を飛び出していった。

 桜は、軽く骨の頭を殴る
軽くとは言うが、プロボクサー並の威力である
当たった瞬間に、頭蓋骨が粉砕し吹き飛んでいった
結界に穴を空けた時より威力は落ちているが
骨相手ならと調整されたのだろう?とすぐに桜は理解した。

「うにぃぃ~~」

 そして、今度は触る用に、ナックルを骨に当てる、吹き飛ばない骨
拳に伝わる感覚は微量の【振動】である
そして、桜は理解する、振動の魔法刻印?
いや、粉砕出来るほどの威力から超振動系?の魔法刻印だと

「うりゃぁ~~」

 強めに殴ってみる
威力は大きく粉砕そして拡散する、小さな爆発みたいなものだ
衝撃によって近くの骨も吹き飛ぶ・・・が、拳には、微かな衝撃があるのみで、痛みは無い
保護か衝撃吸収の魔法印でも、あるかのように

「ほいさぁ~」

「ばちこぉ~~い」

 そんな掛け声が続いていくが
結界内には聞こえない。

そんな桜を魔法陣の中から見ていたリルは
称賛の拍手をおくるのだった。

「さすが、桜さん、もうお気づきになられましたか」

「なにを?」

 その光景を同じく眺めていた優美が不思議がる
リルは桜に視線を合わせたまま答えるのだ

「いえ、桜さんは数回殴っただけで
 あの武器の魔法刻印が、大体どんな物か理解されました
 さすが、あの方の妹さんですね
 聞いていた以上の戦闘センスです
 つい称賛の拍手をいたしました」

「え・・・・」

 優美は、桜に視線をもどし、そして鈴を見る
そんな視線の意味を理解して、鈴は答えるのだ

「私は知ってるから、教えてもいけど・・・・・
 教えるのと、後で実際使ってみて自分で考えるのどっちがいい?」

 優美の性格を知ってるから言ったのである
そして答えもわかっている
帰ってきた言葉は、鈴の想像していた通りであった。


 そんな中、桜の爆進劇は、続いていく
ナックルの魔法刻印が理解できたのだ後は
どれくらいの力加減で威力はどれくらいだとか
楽しそうに殴り倒していく・・・

   そう! 殴り倒していく
   
    殴り倒しながら・・・・・・

      結界から離れていく・・・・・

鈴が、つい、つっこむ

  「どこいくねん!!」

リルは 「楽しそうですね」 と 微笑む


 徐々に桜の姿が、ボーンウォーリヤーの集団の中に埋もれていく
それでも、骨が粉砕されて行く様が結界内でも見て取れる
時に小さく吹き飛ぶ骨、はたまた大きく吹き飛ぶ骨
そんな吹き飛ぶ骨が、どんどん遠のいていく
それに引きずられて
ボーンウォーリヤーが結界から離れて桜に群がっていくのだ。

 それは
結界を展開する優美の負担を少なくする為
考えられての行動なのか・・・。

 3人は理解する
楽しくなって突っ走ってるだけだと!


 そして、現時点の、ナックルの最大の利点は
倒したボーンウォーリヤーが復活しないという事に尽きるのだ
これは、骨を粉砕して時点で
触媒または、触媒を媒介して骨を形どっている魔法的繋がりを粉砕しているのからだ。

 逃走中に攻撃魔法、又は桜が棒で倒していたのだが
アンデッド系の特殊能力だろう
20秒程度で完全復活していたのだ
おかげで逃げるしかなかったのだ
そう、百匹以上いる復活する敵を相手にするなんて
本来自殺行為でしかないのだ
いや、この世界に存在するはずのない
魔物と呼んでも支障のない【ボーンウォーリヤー】
そんな物と対峙し、戦おうと言う事自体が
普通の人間の感覚では有り得ない!

 だが、桜にとって、ソレは・・・
兄と対峙するより、生易しい相手とも言えた・・・
そんな桜は、骨の集団と、じわりじわりと森の方に移動していく

「あらあら、桜さんに何か有れば
 私の責任になってしまうのですが・・・
 さて、どうしましょうか」

と、鈴の手のひらの上で、リルは笑っている

 心配の[し]の字も、心配してない言い草である
桜との付き合いの長い鈴も心配はしてないのであるが
優美は、もう・・・色々あきらめている


そんな瞬間!!


ドゴゴゴゴゴゴオオオオォォォ!!!!


と、足元から衝撃が伝わってくる
結界を抜けてくる衝撃に
優美は驚きを隠せない
そう、桜に何かあったのかと!



 
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