アンタッチャブル・ツインズ ~転生したら双子の妹に魔力もってかれた~

歩楽 (ホラ)

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中等部・合宿編

45話 倉庫格闘戦 レン vs 魔物 & ユーリ

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「さてと・・・・ユーリだったか?
 礼儀だ、こっちも名乗っておこう
 ワレの名は、レイ、そう
    
       【雷帝・レイ・マーティン】
                       だ!」
 


 その言葉と共に、レンは、その雷帝の力を解放していく!
そうと、言っても
すでに限界に来ている肉体で対応できる程度の力である
その解放された力は、雷帝の身体を包み込む
それが、見えるのは
あの世界から召喚された、ユーリと、フォーだけであった

そしてその言葉に、一番反応したのは、フォーであった。


 雷帝・レイ・マーティン・・・
あの世界で、10人しか居ない魔王の1人
何故、先ほど名前を聞いたときに何故思い出せなかった?
先ほど?

 先ほどの家での事が脳裏にうかび
全身の血の気が引いてゆく・・・。


******

 蓮の前世である、前の世界
その世界で、最強を誇った8人の魔王
その1人、魔王レイ・マーティン

雷の精霊を使役し
魔王の中で最速を誇る存在
悪魔族を従える王である

その2つ名は【雷帝】
魔王が1人【雷帝・レイ・マーティン】こそが
今の、蓮・B・ティオーノである。

******


 あの、雷帝を相手に
我の方が格上と言うかの如く態度をし、呼び捨てにした
その上、2人いる側近の最上位悪魔の1人である、ミカを怒らしたのだ
その恐怖は、凶暴化した2匹の魔物を見た時に感じた、それとは比較にならない。

 魔王それは、圧倒的強者、機嫌を損なえば都市が消える
雷帝・レイ、魔王の中で一番のスピードを誇り
その剣技は音の速さを超えると言われ
配下は、数千を超える悪魔の軍団、その頂点に相応しく
歯向かう者には慈悲も無く殲滅すると言われ
悪魔を超える悪の化身とも呼ばれてもいた
10人の魔王、第4席、雷帝・レイ・マーティン
魔王の中で、もっとも怒らしてはならない人物の1人であると、言われていた。

「ぷぷ、赤い髪で、雷帝だって名乗りやがった
 雷帝、名乗りたかったら金髪に脱色しろよ脱色
 あれじゃ、雷帝より炎帝の方が似合いそうじゃん?
 でも、炎属性なんざ皆無なんだぞ、笑えるだろフォー」

 すでに観戦状態にはいった紫音
上半身血だらけでフォーの膝枕で横になっていた
フォー身が千切れるように、強ばった体を屈め
紫音の耳元で震えた声で囁く

「シ、シオン、知らないのでありんあすか?
 雷帝・レイ様でありんすよ
 10人が魔王の1人、雷帝・レイ様
 逆らったら、その場で、命はないでありすよ」

「10人のマヌケ?
 見た目のまんまだな
 まぁ俺は、すでに死にかけだけどな」

「屍は黙ってろ!とどめさすぞ!」

 紫音の声が聞こえたのか
蓮が、ドスの効いた声でつっこむ
その声に怯え震えるフォー
紫音と蓮にとっては、普段の会話みたいな物であったし
それを聞いていた人間には、ただの、言い合いでしかなかったが

その肉眼でも、あるといどの、魂を感知できるフォーにとって
今の一声は死を感じさせる一声でもあった。

 それと言うのも
蓮が、雷帝と名乗ったと同時にレンの魂が膨れ上がり
蓮の躰を包みこむ用に、その魂は雷の獣と変貌したのだから

ユーリも多少感知はできるが
オーラが身体を包んだようにしか感じていなかった

魔力の強さは、先ほどと変わりない
魔力だけなら、あの魔物の方が大きいだろうし
恐怖を感じるなら、あのオーラを発している魔物達だろう

だが、魂の強さと言うならば
蓮の魂は、計り知れないと言うしかないのであった
魔王とは、自身の魂すら操作できるのかと!
その圧倒的な魂のレンに、言われたのだ、「とどめをさすぞ!」と

 恐怖と死を感じ、固まるフォー
フォーの太腿に頭を埋 (うず)めていた紫音は
そんなフォーの心の動きをずっと感じていたし
和 (なご)ませようと声をかけていたのが、、、

「あーだめだこりゃ!」

「お前が悪いんだぞ、雷帝さんよ」

「俺か?俺のせいか?」

「あぁ、お前が怒るから、萎縮しちまった
 膝枕で眺める、おっぱい以外、当分使いもんにならん」

「なんか、お前の方が役得すぎないか?」

「そんな事ないぞ、デカイオッパイが邪魔で視界がわるい、いやいいのか?」

「いらないなら、俺がオッパイ貰うぞ!」

「オイオイ浮気するなよ、雷帝さんには、ユーリちゃん居るじゃないか」

「あぁ、でも結局、相手は、オーラ垂れ流しの魔物だしな
 さっさと終わらして、帰えるか」

「あぁその魔物で最後だろうし、さっさと倒してくれ
 こっちは侍さんいるんで、動こうにも動けない」


 蓮は、魔物に向き直すと、両腕を上げて構えを取る
蓮達を見つめていた、ユーリが堰を切る

「さて、コントは終わりましたか?」

「待ってもらって悪いな」

「構いませんよ
 この魔法は、人形自身の命を燃やし肉体を強化し
 その燃やした命を吸収して魔力を増幅する
 命か魔法が切れるまで、時間と共に戦闘力を増しますから」

「戦闘力だけ、あげてもな・・・」

「それでは、行きますよ」

 ユーリは、両手の指を器用に動かし、魔物を操り、攻撃を開始した。

 2匹の魔物は、先程より早い動きでレンを囲む用に動き
その2メートルはある強化された長い手で、レンの攻撃範囲外から、攻撃をする
ユーリの操る、凶暴化した魔物は、卓越した連携で攻撃をくりだしていたが
その当たれば吹き飛びそうな攻撃を、大きく躱しているレン
それは、すでに武器を失くしたレンにとって、攻撃を受ける事ができず
躱すしかできないのであり、攻撃手段が無いことを示してもいた。

 それは、決着は時間の問題だと
言いたくなるシチュエーションである。

 そして2階で見ていた高津は、勝ちを確信した!
島崎は、侵入者の2人の男が、余裕の姿である事から
何故か嫌な物を感じていたが、ここからの逆転は無いとも踏んでいた。

 そんな光景が、続いていた
ある港の倉庫、まだ5月の深夜それは、まだ肌寒い季節でもある
肌を露出した、カーボーイスタイルの、ユーリに寒過ぎる位であろう
そんな、ユーリの額に汗が滲み、頬を伝って雫となって落ちる。

 意思加速を使い、レンの動きに合わせて
攻撃を繰り返すが、一度も当たらないのである
これが、レンや、高峰以外の相手なら
1秒も掛からず殺せただろう。


 戦闘が始まり、十数秒経った頃
意思加速の念話で、高峰から、ユーリに言葉が伝わる

『動き・・・・先を・・・』

 そう、あの世界で戦闘に置いて最強に近かった
雷帝・レイを相手に、ただの攻撃などあたりはしないのであった。

 動きの連携・コーンビネーションが殆どなく、虚実・フェイントも無い
それは意思加速で相手の動きに合わせた攻撃
相手が、どう動くか関係ない、相手のいる場所に、ただ攻撃する
そう、速さだけに、たよった、ただの攻撃である。

 後衛、それも最後列に近い位置の、ユーリ
それも、マリオネットマスターとしては、集団戦こそ本領であり
個人戦?それも格闘での戦いは、不向きでもあった。

 そんな中、蓮もただ躱していただけでもない
一番の理由は、時間稼ぎでもある
ただ一瞬、高峰の視線が紫音達から、レンに移るのを待っていた
それは、思いのほか早く来た、戦い初めてから、十数秒の事であった

 紫音と蓮は
先ほどのコントの中で軽い打ち合わせをしていた
意思加速での念話を使っても良かったが、二人の性格からして
念話で、2人で真面目な話をしても
念話で、2人してコントしても面白くないからであろう

そして、要点は3つ

 フォーが使い物にならない
 邪魔だから移動させたい
 だが高峰の監視があるから俺は動けない
 
 この3つから
 
 使い物にならないフォーを、リルを使って移動か隔離したいが
 高峰の監視があって、リルが出てこれない
 今時点で、存在を知られるのは避けたい
 一瞬でもいいから、高峰の意識を外したい
 
 と言う物であった

 そして、どうすればと、思案しながら
迫り来る魔物達の攻撃を避けること十数秒
高峰が意識をユーリに移し、念話を送った、刹那の瞬間
倉庫の全員の意識が、フォーから外れた瞬間でもあった

そして、これを逃す、リルで、あるはずがなし
高峰が意識を外した刹那の瞬間に、リルによりフォーは姿を消した
それは、高峰が、シオンに意識を戻しても気づかないほどの神業であった
事実、紫音と、蓮ですら、その事に気づかなかったのだから。

 そして、やっと、その事に理解した、蓮が反撃を始めようとする
攻撃を避けながら、両手首を軽く震わすと
小さく、パチっという静電気が起きたような音がし
両の手が雷に包まれ、両手を覆う用に、左右の手に大きな3つの爪が現れる
それを見た、ユーリは一旦、攻撃を止めた

「さて、準備は整った、ユーリ、終わらすぞ
 いくら魔力をあげようが、戦闘力をあげようが
 接近戦では、攻撃が当たらなければ、勝てないんだよ
 その点で、俺と、そこの死にそうな男も
 そこの侍を最大警戒していたんだ
 その侍なら、剣技だけで、この魔物に勝てる実力があるだろう
 下手をしたら、こちらの狙いも読まれるからな」

それを、聞いた高峰が、やっとフォーが消えている事に気がついた

「な!」

 紫音は、ケタケタと笑いながら、答える

「なぜ?いつの間に?ってか、いつでしょうね~
 俺も、さっきまで目の前に、オッパイが、ポヨンポヨン、してたんだけどね
 気がついたら無かった!
 もう少しで、顔埋めれたのに!」


 そこには、紫音の事など完全無視し

初めて真剣な表情をする高峰の姿があった。

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