アンタッチャブル・ツインズ ~転生したら双子の妹に魔力もってかれた~

歩楽 (ホラ)

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きぐるみ幼女編

20話 1年前・このクラスで一番強いのは、俺じゃない・・・。(1度は言って見たかった。)

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 空を切った片足を
そのまま上げた姿勢で動きを止める蓮
そして、距離をとった鉄雄を睨みつける

「今の動きはなんだ?
 それに、お前は素手の攻撃は、無いんではないか?」

蓮の視線の先、そこには、ズボンから手を出した鉄雄の姿があった

そして、蓮の言葉に両手をブラブラと揺らしながら答える鉄雄

「あぁ、今の攻撃はやばかった、流石に、ヒヤっとしたさ
 なんで、手で受け流さしてもらった
 まぁ、分け合って手での攻撃はしない
 だけど、手を使わないことはない
 攻撃を受け流しもするし
 武器を持った相手なら、それに対抗するために、盾を持つこともあるさ
 ただ、それほどの相手に、恵まれてないだけだ
 そう久々だよ、手を出して戦うのはさ」

「ほう、今まで手を抜いていたと?」

「ハハ、言葉どうり、手を抜いていたのさ
 それに、受けに徹する相手には、俺の技は不利だからな、さっきのは様子見さ
 ティオーノ先輩も、様子見で本気じゃなかっただろ」

「まぁな、でもさっきの蹴りは、当てるつもりだったがな」

二人は、本気ではない、まだまだ、奥の手は隠してると言わないばかりに
見合ったまま、ニヤリ笑う

「なら、俺から行こうか」

そういって、構えも取らず、足をすすめる蓮

対抗するべく、左足を前にだし半身で待ち構える鉄雄

そこから、一気に戦いは加速していく
蓮は、ダッシュして鉄雄を襲う
ボクシングの様なジャブを数発繰り出してからの右のストレート
そう、距離を詰めて足を止めた蓮は、至近距離の戦いを挑む
それに対し鉄雄は、その距離を嫌い、一歩また一歩と下がる
そうなのだ、至近距離を苦手とする鉄雄
それは攻撃が、足技全般の鉄雄の不利な間合いでもある
そして、同じ速度でも、鉄雄の一回の蹴りの間に2回以上攻撃できる蓮
それでも、鉄雄は器用に蓮の攻撃を躱し、その腕で受け流す
そして隙を見つけては、蹴りで反撃するのだが
それも、長くは続かない

そう、鉄雄はすでに、追い詰められていた
徐々に下がる鉄雄、それに気がついた、鉄雄の後ろに居た、リンチされていた人間達は
その場を明け渡し移動していたのだが
それでも、鉄雄は窓際まで、追いやられる事となった

「さあ、チェックメイトだ、最後に言い残すことはあるか?」

「無いな・・・・」
そして、蓮だけに聞こえる様な小さな声で

「このクラスで一番強いのは、俺じゃないぞ!」

「!?」

「さぁ来いよ、先輩、奥の手って奴を見してやるよ」

そう、言い残す事は無い
何を言っても言い訳でしかない
すべてが、鉄雄にとって不利な状況なのだ
そして、鉄雄自身にとって、鉄雄はすでに負けていた
それは蓮にではない、隼人にである
この戦いにルールはない、最後に立っていた人間が勝ちなのだ
それが、魔法を使おうとも、援軍を呼ぼうともだ
そう隼人のやった事は、間違いではない
魔法が苦手な人間には、魔法で対抗する、当たり前の事である

そうではあるが、鉄雄は違った
自身の身体1つで戦う事に誇りを持ち、相手と対等な状況で戦う事を良しとしている

口には出さないが、隼人の魔法に、対処が遅れ
カレラに助けを求めた時点で
鉄雄の中で、負けなのだ
そう、仕留める時に仕留めきれなかった、自身の負けなのだ

そして、蓮に対しても、同じ土俵で戦っていた
相手が、強化魔法も何も使わないなら、自分も使わないと
そして、この教室の後ろの狭い場所ですら、文句の1つも言わなかった
それが、鉄雄の機動力、いや、その実力の3割も出せていなかってもだ
それでも、1撃位は入れれる、下準備は終わったと
そう、勝ち負けは、どうでもいい、負けても命を失うことはないと
ならば、一撃入れて、この先輩を驚かしてやると

そして、最後に挑発するのだった

「まぁいい、一番強い奴は、後回しだ
 奥の手やらに、興味がわいた、いくぞ!」

そういい、蓮は攻撃に映る、数度拳で攻撃し
教室のマド近くまで追い詰める
そして、そこからの必殺の右蹴り
教室の角まで追い詰められた鉄雄にとって
それは、逃げ切れないだろう蹴りであった

だが、確実に当たると思った瞬間
蓮の目の前から鉄雄の姿が消える
だが蓮の反応も早い、もし高速移動したのなら
居るべき場所は自分の右側と、即座に振り向くが
そこには、すでに蓮の頭に迫ってくる鉄雄の右上段回し蹴りがあった
だが、それも蓮にとって、今までと変わりない鉄雄の蹴りであって
防御が間に合う蹴りであり、即座に右腕を防御に回すのだった
そして思う

奥の手と言っていたが、あれは、あの移動法か?
目の前で、消えたのは驚いたが、ただ、それだけだ
多少消えようが、俺なら、追いつけるし
この程度の速さの蹴りなら、防御も間に合う

だが、それは間違いであり、油断でもあったのだ
蓮が防御の為、動かした腕は間に合わない
鉄雄の繰り出した蹴りは、蓮の予想を反して
すでに蓮の腕の内側にあった
そして何が起こったか分からない蓮
防御したと思った蓮は、右手も防御の為上げた状態
右足の蹴り足も戻し、地に付けたばかり
その態勢からは、さすがの蓮であろうと躱す事はできない

そして、鉄雄の蹴り足が、蓮の赤髪に触れるか、触れないか、その瞬間
蓮は躊躇なく1万倍の意思加速を使う
世界が止まった感覚の中、鉄雄の蹴りに意識を集中する
それは、今までと違い、違和感の感じない蹴りであった
そして直感で、その蹴りの威力が今までと全く違うことに気づく
そして、その蹴りを食らうことは、非常にマズイと判断し
意思加速の副産物、肉体の加速
体重移動、予備動作、バランス、そんな物は関係無いとばかりに
腰の位置をそのままで、意思だけの力で上半身をだけをよじり
鉄雄の蹴りを避けるのだった

蓮にとって、両親や祖父、親類相手以外で
意思加速を使ったのは初めての事であり
そして、目の前の相手、宮守鉄雄を最大警戒すると同時に
心から称賛するのだった
そしてその強さに敬意を示し
肉体加速を使い蹴りを避けた後
防御に使ったその腕で、鉄雄に攻撃するのだったが

すでに、そこに鉄雄の姿はなかった
そう、鉄雄は避けられる事も予想して、すで距離を開けていた
鉄雄の組手の練習相手は、紫音なのだ、必中の蹴りであっても
紫音は躱すのだ、紫音が特別なのは知っている
そして、鉄雄の瞳には、血族間で受け継がれる、そのスキルで感じ取った
蓮の雰囲気に、紫音と同じような、特別な物を見ていたのだ
だからこそ、鉄雄はあらゆる可能性を意識しながら動く
だからこそ、その初手を防御されてから、ある罠を蓮に仕掛けていた
そして、その罠が成功し蹴りが当たるだろう瞬間までも
鉄雄は油断していなかった、だからこそ、即座に間合いを開けたのだ



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