幸運の歌姫

歩楽 (ホラ)

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第1章・聖騎士

ヴァルキリア

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 シャルロットが死んで、60秒すぎ

この世界のモンスターと同じく、光の粒と姿を変え

空に飛んでいく、元シャルロットだった、ソレを眺めると

ラオウは、大きく笑った!。


 笑いながら、後ろに倒れるように

その場に、倒れた。








 最大レベルがレベル80から
レベル90に引き上げられたヴァージョンアップ
それが行われた時、新しく、追加された、モンスターがいた。

 神話になぞられた、大型モンスターは
【神シリーズ】と呼ばれた。

 そして、そのどれもが、当時では攻略不可能と言われ
その名の通り、その当時、どのサーバーでも
神シリーズと呼ばれた、モンスターの撃破情報はなかった。


 その、神モンスターの1匹
攻略不能の言われた、オーディーン
ラオウは、廃人仲間を集め
6人PTを6組を1ハブとした
3ハブ、100近い人数で、20回近く負けた
攻略の板でも、攻略不可能
神シリーズの1つ、オーディーンのチート攻撃に耐えれる
盾は居ないとまで、言われた、あのオーディーンである。

 ラオウは、ラストチャンスにすると
サーバーの廃人と、最終手段として
新しく呼んだのは戦闘特化女性限定ギルド【ヴァルキリア】
そこには、ラオウの知る限り最高の盾キャラ、シャルロットが居るからだ

 ただ、ラオウ達のギルドと
シャルロットのギルドは仲が悪かった。

 自分達が良ければいい、そんな人間が集まるラオウ達のギルドは
傍若無人でしれ、おおくのギルドから嫌われてもいた。

 対する、シャルロットのギルドは
女性限定ギルドであり、団結力も固い
騎士を目指す、ギルド長と、シャルロットが
作り上げたギルドは、職業は違えど
志を共にする女性たちが集まる。
 
 高見を目指す女性プレーヤーにとって、憧れのギルドであり
男性にとっても、高値の花と言うほど
綺麗どころが揃う、サーバー上位に並ぶ、ギルドである。 

 今まで、オーディーン攻略を断ってきた
ヴァルキリアだったが、ギルド長が古き友人から
「どうしても」と頼まれた事もあって参加することとなった。

 ヴァルキリアから参加したのは、3PT・18人
ヴァルキリアから参加の条件として、その人数での参加を提示した
統率の取れた私たちのギルドなら
盾はシャルロット1人でオーディンの攻撃を耐え抜いてあげると。

 もしもの時には、ギルド長もシャルロットと並ぶ盾となれる
シャルロットは、長期戦に向き
ギルド長は、短期戦向く戦い方をする
そうすれば、シャルロットが死んだとき
蘇生させて、衰弱が回復するまで耐え切れる
そう、他のメンバーは、アッタカー(攻撃役)を揃えればいいと。

 そして、オーディーン討伐が始まると
その言葉通りシャルロットは
先頭を切って、一人でオーディーンの盾を引受ける
完全固定された、オーディーンのヘイト (敵対心)。

 それは、それ以外の仲間にとって、絶対の安心感となる
ラオウの最大攻撃でも、ヘイトが剥がれないのだ
そのときラオウは、集団戦では
絶対にシャルロットに勝てないと確信してしまう。

 そして、それだけではない、シャルロットは
オーディーンのヘイトを固定するだけでなく
自身の、ハブPT (1PT6人の6つのPTで構成される36人PT)に
細かく指示を送る、それ以外にも、戦闘の動きを読み
自身のハブPT以外も、指示を送る離れ業を繰り広げた。

 その統率力・判断力・その全体の把握力は
その場に居た、シャルロットのギルドメンバー以外は
その、シャルロットの働きに驚くしかなかった。

 そして、シャルロットの指示の元
彼らは、耐え抜き、勝利し、その戦いは伝説となった。

 そう、10以上ある、全サーバーで
神シリーズと呼ばれる、神の名前が着いた大型モンスターを初めて倒したからである
また、最大レベルが90であった、この時に
神モンスターの撃破報告は、全サーバーで、5体しかなかった。

 そして、その時のドロップアイテムの1つ
初撃破ドロップアイテム、神級装備オーディーンの盾は
ほぼ全員一致で、シャルロットに送られた。

 

 そんな、シャルロットに勝ったと。
あの時、このオレが魅了され心惹かれてしまった
あのシャルロットに・・。

 笑うしかない、そう、俺こそ最強だと
俺こそが、この世界を征服するのに相応しいと。


 目の前が光に包まれる

 そして、現れたのは、シャルロットの姿

 「な・・・?」

 「・・・・戻ってきたよ
 この世界に・・・・
 あの子の世界を
 壊そうとする
 お前を殺しに。」

 
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