君と夜の街とクリームソーダ

ナッツ高美

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菜の花畑を目指して

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いつもそばにいるのが
あたりまえとおもってた


これからもずっと
いっしょだとおもってた



でも






ある日突然あの子が
僕の前からいなくなることがわかって



柔らかな春の始まりの日差しと、
春風と共に


もうすぐ

あの子は僕の前からいなくなる








あの子は昨日
髪の毛をバッサリショートにして
前髪を作り
今までのイメージと変わり








すごくかわいい








僕に見せてくれる笑顔が






かわいくて












もう見れなくなってしまうのか


と思うと寂しい気持ちが湧いてくるが






この春からは




他の誰かにその髪型とその笑顔と元気を





あげるんだなって





僕だけのものにしておかないで






その笑顔を





その元気を







他の誰かにも






あげて、








幸せになる人が







また






増えて。












たまには




ぼくのところにも 







つくしのように







ひょっこり
顔を出してくれたら










うれしいよ












僕のこと
嫌いにならないでね











僕のことを




思い出したら








あの子は、笑顔になってくれるかな









ぼくはあの子に
いままで
なにをしてあげられただろうか










春風が、踊るように、海の見える菜の花畑を目ざして、走り抜けていく



冷たい僕の頬を横切って
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