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幕間二十:笹夜先輩とクラシックピアノ
しおりを挟む心桜「今日は、笹夜先輩のお家にお邪魔するよ!」
七夏「はい☆ とっても楽しみです☆」
笹夜「いらっしゃい。七夏ちゃん、心桜さん♪」
心桜「こんちわー! 笹夜先輩!」
七夏「笹夜先輩! こんにちわです☆」
笹夜「こんにちわ♪ どうぞ♪」
心桜「お邪魔しまーす!」
七夏「お邪魔しまーす☆」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
七夏「? どしたの? ここちゃー」
心桜「いやー、何といいますか。想像通りって感じで・・・」
七夏「え!?」
心桜「笹夜先輩の部屋って、綺麗に片付いてるなー」
七夏「はい☆」
心桜「見てよ! このクッション!! ふかふかサラサラだよ!!」
七夏「こ、ここちゃー!!」
笹夜「お待たせいたしました。どうぞ♪」
七夏「ありがとうございます☆」
心桜「ありがとうございます! んー冷たくておいし~♪」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
心桜「つっちゃーから聞いてるんだけど、笹夜先輩ってピアノ上手いんだって!?」
七夏「はい☆ 笹夜先輩はピアノ演奏とても上手です☆」
笹夜「上手・・・かどうかは分からないですけど、幼い頃から習ってます」
心桜「聴いてみたいなー、笹夜先輩!!」
七夏「こ、ここちゃー!!! 笹夜先輩! すみません!!」
笹夜「いえいえ♪」
心桜「笹夜先輩!」
笹夜「え!?」
心桜「ピアノ演奏~」
笹夜「えっと、演奏は構わないのですけど・・・今すぐでしょうか?」
心桜「もちろんっ!」
笹夜「では、こちらへ・・・」
七夏さんと心桜さんは、ピアノの置いてあるお部屋へと案内される。
そして、笹夜先輩は軽く何かの楽曲を演奏した。
心桜「おぉー! 凄い!」
七夏「笹夜先輩! 素敵です☆」
心桜「笹夜先輩! 今の曲はなんていう曲なんですか?」
笹夜「今のは、思いついたコードに旋律を乗せただけで・・・」
心桜「え!? ・・・って事はテキトー演奏!?」
七夏「こ、ここちゃー!!! 笹夜先輩! すみません!!」
心桜「あははっ!」
笹夜「まあ、適当と言えなくも無いですけど、正確には即興と言います」
心桜「そっきょう?」
笹夜「その場で創作する事。アドリブという言い方もありますね♪」
七夏「あどりぶ・・・は分かります!!」
心桜「つっちゃー、そんなに身構えなくても」
七夏「だって、今までの流れだと・・・ここちゃーが・・・」
心桜「まあまあ、それは、否定出来ないけど、今は笹夜先輩の演奏だよ! 思い付きであんな綺麗な曲が作れるなんて」
七夏「ここちゃー、思い付きって・・・」
笹夜「心桜さんの真っ直ぐな言葉、七夏ちゃんの優しい言葉、私は素敵で嬉しいです♪」
心桜「わわっ! 笹夜先輩! ありがとぉー!」
七夏「笹夜先輩! 私も嬉しいです☆ ありがとうです☆」
心桜「笹夜先輩! もっと聴かせてほしい~!!」
七夏「私も聴きたいです☆」
笹夜「ありがとう。じゃ、今度は二人も聴いた事があると思う曲を演奏しますね♪」
心桜「わぁー♪」
七夏「お願いします☆」
笹夜先輩はクラシック楽曲を演奏した。
心桜「あ、聴いたことある! ・・・けど、曲名が分からない~。『クラシックあるある』のひとつだね!」
七夏「くすっ☆ 何度聞いても綺麗な曲です☆」
心桜「笹夜先輩! なんて曲なんですか?」
笹夜「ノクターン 変ホ長調 op.9-2/フレデリック・ショパンになります♪」
心桜「そ、そうなんだ~」
七夏「どしたの? ここちゃー?」
心桜「曲は流れるように綺麗なのに、曲名は何か固いなーと思って」
七夏「こ、ここちゃー・・・もう・・・」
笹夜「なるほど。心桜さんらしい面白い解釈だと思います♪」
心桜「ねねっ! 笹夜先輩! もっと、聴きたいなー」
笹夜「ありがとう♪ では・・・」
笹夜先輩はクラシック楽曲を演奏した。
七夏「笹夜先輩! 凄いです! 今のは幻想即興曲ですよね☆」
笹夜「ありがとう、七夏ちゃん♪ さっき即興のお話があったので、この曲『幻想即興曲 op.66/フレデリック・ショパン』にしてみました」
心桜「情熱的だと思ったら途中は穏やかになるんだねー」
七夏「私もこの曲の穏やかなところが好きです☆」
心桜「ねねっ! 笹夜先輩! もっと、凄いの聴きたいなー」
笹夜「凄いの・・・ですか!? では・・・」
笹夜先輩はクラシック楽曲を演奏した。
七夏「笹夜先輩! 凄いです♪」
心桜「・・・・・」
七夏「どしたの? ここちゃー?」
心桜「うん、凄い・・・んだけど」
七夏「・・・けど?」
心桜「演奏している時の笹夜先輩の表情が、さっきと違うなーって」
七夏「表情?」
笹夜「・・・・・」
七夏「それは、真剣に演奏してるからで・・・」
心桜「それは、分かってるんだけど、音楽って言うよりも、『スポーツ競技』みたいな印象を受けちゃって・・・その・・・」
笹夜「スポーツ競技・・・」
心桜「あたしは、最初のノクターンだっけ・・・の時の笹夜先輩の方が、音楽してて、楽しく優しい、いつもの笹夜先輩って感じがしたんだ」
笹夜「心桜さん・・・素直な感想ありがとう。確かに演奏技量を披露するだけなら、それは音楽ではなくてスポーツ競技。演奏者も楽しまなければ音楽とは言えないですよね」
心桜「そうそう! それそれ! それが伝えたかった事!」
笹夜「すみません。演奏難易度の高い曲は、つい力が入ってしまって・・・」
七夏「私、笹夜先輩の演奏を素直に楽しんじゃったけど、演奏者の気持ちにも耳を傾けるようにします!」
笹夜「演奏者の『楽しいと思う気持ち』が、周りに広がって音楽・・・素敵な考え方です。ありがとう♪ 心桜さん、七夏ちゃん!」
心桜「いえいえー。笹夜先輩! また、演奏お願いします!」
笹夜「はい♪」
心桜「ちなみに、今のはなんて曲なんですか?」
笹夜「革命のエチュード op.10-12/フレデリック・ショパンです♪」
心桜「なるほど・・・よく分かんないけど、凄さは分かるよ!」
七夏「もう! ここちゃー!」
心桜「笹夜先輩! ありがとうございました!」
七夏「ありがとうございます☆ 笹夜先輩!」
笹夜「はい♪」
心桜「んでさー、ひとつ気になる事があるんだけど」
七夏「気になる事!?」
心桜「そう! 今、笹夜先輩が演奏してくれましたクラシック楽曲・・・えーっと」
七夏「ショパンさん!?」
心桜「そういえば、3曲とも同じ作曲者なんだね! 好きなんですか?」
笹夜「そうですね♪ フレデリック・ショパン氏はピアノの詩人と呼ばれています♪」
心桜「ピアノの詩人・・・なるほどね~」
笹夜「それに、私と七夏ちゃんを繋いでくれた人でもあります♪」
七夏「はい☆」
心桜「なるほど! そうだったね! だけど・・・」
七夏「? どしたの? ここちゃー」
心桜「いや、そのショパン氏の音楽は探せばCDとかあるから曲名だけで伝える事が出来るけど、最初に弾いてもらった『笹夜先輩の即興演奏』をどうやって伝えたらいいのかなーってさ」
七夏「え!? 伝える?」
心桜「っそ! あたしたちだけが楽しんでいるのはどうなの? ・・・って思ってね!」
笹夜「流石に文字だけで音楽を伝えるのは難しいですね」
心桜「だねっ! という事で、おーい! 原作者! なんとかしろ!」
七夏「ここちゃー!」
心桜「よし! これで原作者がなんとかしてくれるさ!」
七夏「そうなの?」
心桜「って事で、あたしもつっちゃーも頑張る『翠碧色の虹』本編はこちら!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」
七夏「えっと、大丈夫なのかな?」
心桜「大丈夫! そして、あたしと笹夜先輩も頑張る『ココナッツ』宛てのお便りはこちら!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」
笹夜「私もお願いしておきますね♪」
心桜「ありがとうございます! 笹夜先輩! これでなんとかなるよ!」
七夏「私もお祈りいたします☆ 皆様に笹夜先輩の素敵な演奏が届きますように♪」
笹夜「まあ♪」
幕間二十 完
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幕間二十 をお読みくださり、ありがとうございました!
本編の方も、どうぞよろしくお願い申しあげます!
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