100 / 137
随筆三十六:歯医者さんって怖い!?
しおりを挟む心桜「イタッ!」
七夏「? どしたの? ここちゃー?」
心桜「あはは・・・今ちょっと歯が痛かった」
七夏「え!? 大丈夫なの?」
心桜「うーむ・・・」
笹夜「歯医者さんに診てもらった方が---」
心桜「えーっ! 歯医者やだよぉー」
七夏「ここちゃー・・・えっと、私に出来る事ないかな」
笹夜「七夏ちゃん?」
七夏「ここちゃー、昔から歯医者さん苦手で・・・」
笹夜「まあ、そうなの?」
心桜「うぅ・・・つっちゃーだって注射苦手でしょ!?」
七夏「え!? えっと・・・」
笹夜「ふたりのお気持ちは、とても分かります」
心桜「歯医者さんが『痛かったら手を上げて』って言うでしょ?」
笹夜「ええ」
心桜「あれ、素直に手を上げると注射が待ってるって罠だよ!?」
笹夜「それは、患者さんのご負担を減らして、治療も行いやすくする為ですから」
心桜「でも、結局、注射で痛いよ! つっちゃー分かるでしょ!? 注射を口の中に打つんだよ!?」
七夏「うぅ・・・」
心桜「あたしさー、最初何も分かってなくて、大して痛くもないのに手を上げて、痛い注射を打たれたから、今は痛くても絶対手を上げないっ!」
笹夜「心桜さん・・・」
七夏「注射は怖いです・・・」
心桜「そういえばさ、小学校の予防接種の時『痛かったぁー』って脅かすヤツいたよねー」
笹夜「心桜さんの所にもいらっしゃったのですね」
心桜「笹夜先輩の所にも居たんですね」
笹夜「ええ。中学生になったら居なくなりましたけど」
心桜「あたしは、順番が最初の方だから、その気になれば、まだの人を脅かす事も出来たけどさぁ」
七夏「ここちゃーは、私に『ちょっと痛かったけどあっという間だから大丈夫だよ!』って☆」
心桜「ちょっ! つっちゃー!」
笹夜「まあ♪」
心桜「ま、まあ、そう言う事にしておきますか!」
七夏「くすっ☆ でもその後、他の男の子には『痛かったよー!』って話してました」
笹夜「心桜さん・・・」
心桜「あはは・・・痛かった事には変わらないからね!」
笹夜「心桜さんも『必ず居る側』だったのかしら?」
心桜「え!? あたしは男子に『痛かった?』って訊かれたから、ホントの事を話しただけだよ。わざわざ訊かれもしないのに嫌味な事を言う気は無いです!」
笹夜「そうでしたか♪」
七夏「ここちゃー」
笹夜「ん?」
七夏「この後、歯医者さんに診てもらいに---」
心桜「えぇー!? 今から!? なんか最近このパターン多くない!?」
笹夜「でも、七夏ちゃんの言うとおり、早い方が良いと思います」
心桜「歯医者のあの歯を削る機械の音も嫌なんだよねー」
笹夜「あの高い音かしら?」
心桜「そうそう! キーンっていう音! あれ、何とかならないのかな?」
七夏「なんとかって!?」
心桜「例えば、サイレンサーを付けてみるとか!?」
七夏「さいれん・・・」
心桜「キーンって音が出ないようにする事! 機械は進化してるはずだから、そういう方向でもお願いしたいよ・・・アレレちゃんじゃないんだからさ!」
七夏「あれれちゃん!?」
心桜「あーなんでもない!」
笹夜「七夏ちゃん、どうします?」
七夏「ここちゃー、一緒に歯医者さんにです☆」
笹夜「私もご一緒いたします♪」
心桜「ううぅ・・・2対1か・・・」
七夏「ね☆ お願い☆」
心桜「つっちゃーのお願いなら仕方ないか」
笹夜「~♪」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
心桜「お待たせ!」
七夏「ここちゃー☆ どうだったの?」
心桜「ん。思ったほどでもなかったよ!」
笹夜「良かった♪」
七夏「くすっ☆」
心桜「つっちゃーの話したとおり、早期だったから大したことなかったって! ありがと!」
七夏「はい☆ これからどうします? みんなでお茶でも---」
心桜「ごめん! あたし、あと2時間くらい何も食べれない!」
七夏「あっ! ごめんなさい!」
心桜「いや、謝まらくてもいいよ!」
笹夜「では、心桜さんにお付き合いいたします♪」
心桜「え? お付き合いって?」
笹夜「心桜さんのお好きな所へ♪」
七夏「はい☆」
心桜「ホント!? ありがとー!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
心桜「結局、本屋さんになるんだよねー」
七夏「くすっ☆」
心桜「でも、『海これ』の攻略ガイドも買えたし、これでガッツリ楽しめるよ!」
笹夜「すみません」
七夏「笹夜先輩! ありましたか?」
笹夜「いえ。置いてなかったみたいです。でも、まだ読めていない本もありますから」
心桜「つっちゃーは!?」
七夏「えっと、今日は特にお買い物はなかったので、お料理の本を見てました☆」
心桜「そっか、なんかあたしだけ上手く回ってるみたいで・・・」
笹夜「心桜さんは、苦手な歯医者さんで頑張って治療しましたから♪」
七夏「はい☆」
心桜「なるほど! 苦は楽の元ってヤツだね!」
七夏「え!? ちょっと違うような・・・」
笹夜「まあ、間違いとも言えないかしら?」
心桜「あたしは、みんなで楽しめるように、これからも考えるよ!」
七夏「くすっ☆」
心桜「って事で、つっちゃーと笹夜先輩にも帝国海軍の---」
七夏「みんなで『海これ』!?」
笹夜「え!? 『海これ』ってみんなで楽しめるのかしら?」
心桜「基本的には1人だけど、作戦は笹夜先輩、キャラクターの育成はつっちゃー、リアルタイム戦闘のユニット操作はあたし・・・って事で!」
笹夜「なるほど♪」
心桜「つっちゃーも頑張るんだよ!」
七夏「は、はい☆」
心桜「って事で、これからもつっちゃーが頑張る『翠碧色の虹』本編はこちら!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」
心桜「あたしたち『ココナッツ』宛ての、お手紙はこちら!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」
七夏「勢いでお返事しちゃったけど、どうすればいいのかな?」
心桜「とりあえず、つっちゃーの家に戻って今後の作戦会議!」
七夏「はい☆」
心桜「笹夜司令官殿! ご指揮をよろしくです!」
笹夜「え!? ええ♪」
随筆三十六 完
------------
随筆三十六をお読みくださり、ありがとうございました!
本編の方も、どうぞよろしくお願い申しあげます!
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
雨に濡れた桜 ~能面課長と最後の恋を~
國樹田 樹
恋愛
心に傷を抱えた大人達の、最後の恋。
桜の季節。二十七歳のお局OL、白沢茜(しろさわあかね)はいつも面倒な仕事を回してくる「能面課長」本庄に頭を悩ませていた。
休憩時間のベルが鳴ると決まって呼び止められ、雑用を言いつけられるのである。
そして誰も居なくなった食堂で、離れた席に座る本庄と食事する事になるのだ。
けれどある日、その本庄課長と苦手な地下倉庫で二人きりになり、能面と呼ばれるほど表情の無い彼の意外な一面を知ることに。次の日にはまさかの食事に誘われて―――?
無表情な顔の裏に隠されていた優しさと激情に、茜は癒やされ絆され、翻弄されていく。
※他投稿サイトにも掲載しています。
【完結】黒の花嫁/白の花嫁
あまぞらりゅう
恋愛
秋葉は「千年に一人」の霊力を持つ少女で、幼い頃に龍神――白龍の花嫁として選ばれていた。
だが、双子の妹の春菜の命を救うために、その霊力を代償として失ってしまう。
しかも、秋葉の力は全て春菜へと移り、花嫁の座まで奪われてしまった。
それ以来、家族から「無能」と蔑まれながらも、秋葉は失われた力を取り戻すために静かに鍛錬を続けていた。
そして五年後、白龍と春菜の婚礼の日。
秋葉はついに霊力が戻らず、一縷の望みも消えてしまった。
絶望の淵に立つ彼女の前に、ひとりの青年が現れる。
「余りもの同士、仲良くやろうや」
彼もまた、龍神――黒龍だった。
★ザマァは軽めです!
★後半にバトル描写が若干あります!
★他サイト様にも投稿しています!
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
魔法使いと子猫の京ドーナツ~謎解き風味でめしあがれ~
橘花やよい
キャラ文芸
京都嵐山には、魔法使い(四分の一)と、化け猫の少年が出迎えるドーナツ屋がある。おひとよしな魔法使いの、ほっこりじんわり物語。
☆☆☆
三上快はイギリスと日本のクォーター、かつ、魔法使いと人間のクォーター。ある日、経営するドーナツ屋の前に捨てられていた少年(化け猫)を拾う。妙になつかれてしまった快は少年とともに、客の悩みに触れていく。人とあやかし、一筋縄ではいかないのだが。
☆☆☆
あやかし×お仕事(ドーナツ屋)×ご当地(京都)×ちょっと謎解き×グルメと、よくばりなお話、完結しました!楽しんでいただければ幸いです。
感想は基本的に全体公開にしてあるので、ネタバレ注意です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
