幾星霜の時をこえても~再び紡ぐ深い絆・The.Last.Days

クズノハ

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13話※

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次々と新たな景色がでてくる、そのなかを激しい閃光が通りすぎて行く‥
星空も朝日も廻るように映し出される…
閃光のトンネルを出たあとの海原の空
には三日月と星が煌めき綺麗なのだ!
 
晴樹は..空を見上げて ため息
「そっかぁ運命って…いろいろあり
たいへんなことなんだな!」
「ああ、なんて今夜は三日月がすごく
神秘的なのだろう!」

ゼンダ
「そう 今夜は三日月が素敵ですわね!
私も久しぶりに神たちへ奉献の儀を---
祈り捧げようかな~。」

ゼンダの故郷は、豊かな大自然と
荒らぶる海 北欧‥ノルウェーのとある
海岸。
切り立った岸壁が白波を立て岩場に
ぶつかる豊かな海に恵まれた港町だ。 

晴樹  「えっ、、神へ?儀式?」

満天の星空の下で、甲板で奉献の儀式
の準備している、[ゼンダ]
簡易的な祭壇と供物などを用意して
からキャンドルに火を灯してから..
お香を焚くのだった。

船長アリア
《ほう~ほんと良い香りやな~!
ほう、これはサンダルウッドか…》
《パンにブランデーに果物、塩が
捧げもので良いか、ゼンダ!》


黒龍.鋼はがねと晴樹
『なあ、、神への祈願の儀式でもやるのか!』
「それは洋酒なんですか?捧げものは、…やはり大切ですよね~!」

ゼンダが静かにうなずいて…から 
鞘から抜いてルーンが刃の両面に9つ
刻まれた 儀式用の剣 アサメイを目の前の甲板に置く… ‥

[ゼンダ]は祭壇の前に立ち 両手で
短剣を持ち 自己の額に剣をあてて 祈りを捧げ、北天を見つめ神に挨拶を願い.。

「私が据えし この儀によりて 私は…
よろずの自然に近接せん。」
左胸に剣をあてて3度空へお辞儀して…

「私は知れり。彼は 九日九夜に渡りて 風吹き荒びし 樹に吊り下がり 槍にて
傷を負わせしめ己を贄となしたり。

これ いずれの根より生じたるや~ 
誰しも知る者はなし。」

[ゼンダ]・両腕を上方に挙げて 45度の角度で開く直立し 両腕を水平に開いて
十字形とし

「暁より暮れに至るまで 己を己が為
与え 語る者は 私の全霊なり。
 私が望まんとする神たちの働き その
ルーンの霊妙に己を捧げん…。」

「いま ハールに ハールへの言葉を
述べん 彼を知る者に おん礼を願う 
彼へ聞き入れし者に おん礼を為さん。
そして..この航海の無事を願い…」

ゼンダ「ありがとうございました」と
心から告げ、祭壇や道具を片付け始める。

その昔、故郷ではゼンダを含め厳しい
自然と共に生活を‥営む人びとは…

魔術ルーンは自然の力の象徴であって それじたいは善も悪もないことをよく知っている。

元来.魔術ルーンは素朴な農夫たちにも用いられてきたという一面もある。
農業というのは自然のサイクルが
大切で自然とともにあり、きわめて現実的である。
その魔術ルーンは常に現実に益
をもたらすものでなければならなかったが、しかし、それは決して欲に溺れたものではなかった。
農夫たちは耕す土地が増えたとしても、それだけ耕す労働力が増えることを知っている。

ある結果には必ずや、それに見合う何かが裏で起きる、魔術ルーンを使うにしても彼らはそれを知っていたからだ。
船長アリア ゼンダへ
(あれ、以前よりも祈りの力が増してるような?)
この空間での祈願した願いのエネルギーは、辺り一帯に満ちている膨大なエネルギーと複雑に絡みて

相乗効果で普段よりも遠くへ届く力強い波長だった。
《ああ良かった‥祈願は…とにかく無事
に終了したみたいやな!》

やがて天空に金白色と紫色の混じる輝くエネルギーの粒子が満ち光りの渦が渦巻いてくる…
晴樹が見上げながら(んんっ?なんだ
あれは…)
「光りの渦の中から何かが沢山やって
来る?」
「あれは~?天使やないのかなぁ?」

彼らには翼があり、兜に甲冑を身につけて槍を‥手に持ち腰辺りには剣を帯刀している武装装備なのだった。
そして彼らは天馬に騎乗し船へ降下す。

黒龍..鋼はがね
『おう、どうやろうか?悪いものでは
ないだろうよ!』

その空から降りてくる..その『7人の集団』の中の…代表の一人が叫び事を‥告げる。

「(我の名はリアンダーと申します!)」
「 (我らは白金神鎧装戦女神ヴァルキリジャーなり_守護と祝福の願いにより参上しました!)」

白金神鎧装戦女神ヴァルキリジャーたちは、晴樹を見つめる。
「(私たちの遣えてるお方は…すごく
慈悲深いお方だから…きっと、貴方の
ためになることをしてくださるわ♡)」

彼女の言葉の意味について考込みながら、その、やさしい笑顔に、晴樹は思考を止めてその実に華麗な姿に見惚れた..
 彼女たちはかなり美しいのだ…

そのスタイルの良い身をやわらかな
不思議な光で包まれてでもいるように…
(ああ、なんて…神々しくて綺麗な
女たちなのだろう…惚れそう~)
(このままハーレム路線突入したい…)

そんな晴樹の内心に気づいたらしい白金神鎧装戦女神ヴァルキリジャーらは、 くすくす笑い出し、晴樹は、気まずい気分なり頬は反射的に赤くなり視線を避けるために顔をそむけた。

そんな晴樹の内心を‥透かし見ている
かのごとくサーシェが焼きもちぎみに、
晴樹の耳をつねり自分の方へと引っ張った。
「なに、見惚れてるのょ----あなたは…!!!」
急な耳の痛さに思わず晴樹は--
「痛い‥痛い、ごめん、ごめん~!
、サーシェ…にゃんこちゃん♪︎」

少しムッとしているサーシェだったが
「なにょ~!にゃんこちゃんって‥
ウフフッ‥もう良いわ♡」

晴樹は内心に思っていることを、おもむろに口にだしてしまったが、それは…
彼女、サーシェへの敬愛する
心からのイメージを込めた名なのだ!

白金神鎧装戦女神ヴァルキリジャーの一人が、黒龍.鋼はがねを見てビクッとして身を引き締めた。
「(あ、あれは!ただならぬ者だ!)」

黒龍..鋼はがね
『えっ?はっ!俺がどうしたって~?』
やや不満げな顔つきであった。

船長アリアやゼンダや他船員たちが酒
と食べ物を甲板に持ってきて宴を始めた‥
《今夜は星空を見上げながら盛り上がりましょうぞ~!》

乗組員が望郷の歌をともに口ずさんで ‥ワイワイガヤガヤと盛り上がり船の
甲板の上では…

胸元の刺繍がエレガントな品格が漂う
ロングドレス‥を着て甲板上を舞台にしてから立つ「ロシーター」

船長アリアやゼンダや他船員たちが
、管楽器や歌や手拍子を鳴らし

ロシーターは、舞人として剣を抜きて
奏でる!
レースの透け感が艶々しく華やかで
動く度に月夜の光りにキラキラと幻想的
にドレスが煌めきすごく綺麗だ…♡

シースルーの部分から美脚をチラリ舞う度に‥その魅力的な肢体の肌色が透けて見える!

もちろん、他の男どもの視線もソコに
くぎ付けで魅了している。

船員たちが囃し立てるのだ。
[ヒューヒュー、いい女…♡]
[いい~~ッ!すばらしい~ッ!]

天女の慈悲を湛えているような その
笑顔。その魅力的な舞いは時に勇ましく、艶々しく、妖艶に、可愛いく…可憐

―そこには..また一つの美しさがあるのだった。

飲めや歌えや騒ぐ喝采の宴が時間の流れをゆっくりと感じさせる。

ロシーターの剣の舞いを‥酒にほろ酔いのせいもあるのか、見惚れてるようだ。

船長アリア…やや顔が赤い
《なあ!晴樹は どんなタイプの
女が好みなんじゃ?ハッハッハッ》
《ここには、綺麗な女たちが選り取り
見取りそろっているからの~!》

みんなの視線に気づいた晴樹は、なんだか照れくさくなって笑顔でごまかす。
「えっ…はっ?悪酔いされたのか?船長殿ー-!!」

ここぞとばかりに話をつめるゼンダ…
晴樹の腕に手を絡ませてすり寄りして
「晴樹さんは、だれか好みロシータ-?サーシェ?、どんなタイプが好みなのですのかな?」
「それとも??ウフフッ」

ロシータ-とサーシェらをチラリ見て
下を向く晴樹だった。
「もう~どうでもいいやないですか~!」
船長アリア
《ガハハハハッ、人の恋バナで飲む酒
は格別だわ!》

晴樹は..白金神鎧装戦女神ヴァルキリジャーのリアンダーに
「通り名は、ワルキューレでいいですよね?」
リアンダーは
「(ええ、我の御名を‥呼ぶときはそれは
ワルキューレで構いませんょ)」

余りの賑やかさにハッとして辺りを
見回す晴樹だ。
「あれッ、?ええーー-ッ!
宴にいつの間にか知らん方たちが
混ざっている~ッ!…(汗)」
サーシェが横で
「ああ、たぶん神々たちでないかな?」

黒龍.鋼はがねたちと、既に混じって楽しく酒を飲んでいるその中に---

みすぼらしい小柄な身体つきで、大きなツバの帽子を深くかぶってから大きな
木の杖を‥持っていて片目のお爺さんの姿が…晴樹を見つめる。
「「この酒は、うまいわ~~」」
「「おっ、そやつは普通の人間やな、、宜しくな~~!」」

晴樹は軽く会釈し笑顔にて
「はい、宜しくお願いします。
どなた様なのですか?
知らなくてどうもすいません。」

片目のお爺さんが…晴樹に
「「ワシは、ただのジジイだわさ…
アッハハハハッ!」」
「「どれひとつお主にワシが格言を
授けようぞ!」」
【目で見えるだけが全てではない
肌に感じるものが全てではない】

「「人はな、外見だけで判断すること
が多いからな!ハハハッ」」

晴樹(マジ絶対に普通の爺さんなわけないわ~困るわぁ)
「なるほどなるほど、ありがとうございます!」

=====================

※ハール(片目の者)
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