幾星霜の時をこえても~再び紡ぐ深い絆・The.Last.Days

クズノハ

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22話

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晴樹、ロシーター、サーシェたちは
ゆっくりとボートで上陸する。
この港は、石を切り出し全く隙間なく
敷き詰めた整備が行き届いた立派な
造り、巨大な四角な石を敷き詰め堤防となし堤防の先には、大灯台が--あった。

恐らく石灰岩で造られた灯台は、形態は三階建て、1階は角錐台2階は八角柱形 3階は円筒形を成す。

灯台内部には、ゆるやかな螺旋状の傾斜道が3階の灯火室まで続いいるようだ。

港の背後は、そそり立った山並み、緑深い大自然の景観は、そう山の頂きのほうにはうっすらと霧がかかって、何となく
人を寄せ付けない感じもする大自然。 

港から、やや離れた木々の間を‥
抜けて放射状にのびる舗装された道が
あり港へも延びている。

横には砂浜と切り立った岩山の…
岸壁が白波を立て岩場にぶつかるのだ。

此処は自然の地形を利用する港。
透明度の高い海…様々な珊瑚が群生し
海の中の透明度も素晴らしいのだ…。

サーシェ(辺り一帯を‥見回す)
「迎えが来る予定だけれどな~まだだ
しばらく待たないといけないかしら…」

ロシーターも辺りを‥見渡し
「誰かが、迎えに来るのかしら?」
サーシェ
「ええ、きっと、、まだ姿が見えない。」
 晴樹も日本では見なれない景観には
心弾ませながら
「ん~..どうする?皆さん」
「オレは、あそこの砂浜へ行って
みたい。」
サーシェはしばらく悩んでから
「ええ、わかったわ♡」

晴樹、サーシェ、黒龍.鋼、ロシーター
、リアンダーの五人は砂浜へ

サーシェたちは椰子の木の作り出す
木陰で休んで、海を眺めている。
エメラルドブルーの遠浅の広がる海と真っ白な砂浜。
ほどよい気候で太陽は燦々と輝きて
海面の煌めきと寄せては返す…白波…

風精霊シルフ楽しそうに周りを
飛び回っている。

わりと無口なのが風精霊シルフです。
話しかけてくるときは、風の心地よい
囁きみたいな感じなのだ!
黒龍.鋼は、ちょっとばかり寂しく
つまらなさそうな雰囲気‥きっとお酒が飲みたいのだろうか?

海水に浸かる足元が、波に洗われて…
、なんともいえない程好い感覚が肌に
心地好いものなのだ。

晴樹が腰を曲げて海水を両手で----
すくい手に感じる水の感触を楽しんで
いた、晴樹は誰かの気配と波しぶき
こちらを見つめる視線を感じた----

ロシータ-が海の方を見て
「あら、あらっ、また人魚なのねー!」

海面から近くに来て晴樹たちに
興味があるのか、その人魚は海面から
顔を出してちらほら見ているのだ。

晴樹(ん、ん.また人魚だ!キレイな赤に
オレンジ色が少し混ざった派手な
金魚みたいなヒレだ!)‥心の中で呟く。

その人魚は、晴樹を見つめ興味津々と
いう表情をして晴樹へと近寄って来る。

かなり浅い場所まで来て緋色の胴体を
上手に使って上半身を‥海面からだす!

上半身は金髪の女性、細いしなやかな腕と水掻きのある手のひら,張りがあり
豊かな美乳の胸をはだけさせて晴樹を
少し誘惑してくる感じだ。

晴樹をじっと見てウインクするのでした。
「[こんにちは、人間さ~~ん♡]」
「[いったい何処から来たの~?]」
「[ここで、なにしてるのかな?]」
「[人を‥見るの久しぶりだよッ!]」
「[私と一緒に遊んで~!]」
「[人間さんは人魚は好き嫌い?]」

晴樹に..かなり興味あるのだろうか.--?
質問攻めに--するようです。

少しうろたえる晴樹…ビクッとして
(悪い感じは、ナシ,良かった。)
「ち、ちょっと、待って待って~!」
「えっと、ゆっくりね~!」
「日本ってところからだよ!」
「キミの名は、名前があるのかな?」

人魚のキララ
「[キララっていうょ~♡]」
「[へ~~ッ日本?知らな~い?]」
「[人間さんの名前は?]」

晴樹は、更ににこやかに答える。
「キララちゃんなんやね!」
「俺は晴樹だよ。よろしくね!」

人魚 キララ
「[ウフフッ!晴樹っていうのね。]」
晴樹(たまに動く尻尾を‥見つめ)
「えっとさ~尻尾がめっちゃ綺麗な~
色合いだね!」
「キララって可愛いよね!」

人魚のキララ
「[ウフフフフフッ、まあ、嬉しいわ♡]」
「[晴樹、私と友達になってくれる?]」

軽く波しぶきを上げ‥綺麗な尻尾が空
を舞い‥更にキララは晴樹の近くに寄って来た。

晴樹(えっ、キララ、近い近い~)
髪で少し隠したぐらいの,はだけた
その豊かな胸,アクアマリンのような
その.ブルーの瞳に魅了されてしまう。

「キララ‥人魚はよく人を誘惑してくるの?」
サーシェがやや妬きもち気味で
「へ~ッ!、また新たな仲間なんだね
ぇ~♡そっか~」

人魚 キララ
「[ウフフ♡うん そうだ~よ♡]」
「[私たちは-本能的に人間の強い
遺伝子と人間の精力がすごく欲しいの♡]」
「[また、気にいった男ならば海での
守護もしたりするょ~ッ!♡]」

晴樹(うわっ、マジなのかぁ~)
「えっ、えっとそうなんだぁ?」
「えっと?強い遺伝子っていうのは?」

人魚 キララはクスッと笑いして
「[フフフッ!そのままの意味ですよ♡]」
「[ねぇ…あなた晴樹が くれる♡]」

晴樹(なんだ遺伝子って‥それを
キララがもらうってどうするんだろうかぁ?)
「いや~それは、ちょっとその~ッ?」
「もし仮にだけど、仮にだからね!」
「オレが遺伝子や精力を‥あげると
言ったらキララはどうするの?」

人魚 キララはかわいい口をあーんと…
開けて指先を唇に触れて
「[ここからいただくのょ~♡]」
「[フフフッ!わたしは是非とも晴樹のが
いいな-ッ♡いいな~~ッ!]」

晴樹(何か想像したみたいで、やや照顔
なりてキララに)
「困った、キララって悪くないよね?」
「妖魔とかの類いとかの…?」

人魚キララ(少し困惑気味な顔で首を
横に振りしてプイッとした。)
「[アレとは異なるょ~!]」
ロシーター
「晴樹、たぶんだけど、キララちゃんは、そちらではないかと思うよ~!」
「晴樹‥前に、貴方は見ているはず…」

晴樹(ああ、化けたアレかぁ~)
「ごめんね~キララちゃん!」
あの海魔に、前に出会ったときの事を
キララに詳しく話した晴樹だった。

人魚 キララ
「[うん、私は、ち違うよ~♪︎]」
「[けして‥あのようなヤツと一緒には
しないでねッ!]」
人魚 キララ
「[あれは、見れば分かるよ!]」
「[ベタベタぬるぬるの海藻の長い
髪をして顔を隠して気持ち悪いから----]」
「[ヤツの名前はないから好きに呼ぶと
いいよ!]」
晴樹(なるほど~なるほど)
「ほう、そっか 必ず憶えておこう…!」

ロシータ-
「晴樹は、人魚に魅了されかなり気に
いられたわね♪︎ウフフッ!」

晴樹(照れ顔になっている)
「まあ、キララちゃんは確かに
可愛く美しいけれど---ねぇ?」
「あ、キララちゃんの胴体から尻尾は
オレンジ色混じる緋色だけれど…!」
「前に出会った人魚と異なる色な
のだけど分かる?キララちゃん!」
人魚キララ
「[ん~っ!私はより深い海の中の人魚
だからね♡]」
「[少しだけ異なるかもねッ?]」

この白い浜は、波風に打ち上げら
れた貝殻や海藻などが、ちらほら
海からの贈り物がいろいろ漂着するのです。
晴樹
「そういえば、ここにはペットボトル
など人間の作った人工物のゴミの漂着物がまったく無い!」
サーシェ
「それは、そうだよ~!この時代の海
には それらは無いですからね。」

大波と小波の返す心地よい囁き…
人の足跡も一切ない真っ白な砂浜です。

晴樹は、名も知らぬ巻き貝を拾い上げ
手にとって貝を耳にあてた。
「おー、この音が…懐かしい!」

しばらく晴樹を見ていたキララは尻尾
が空へ舞い身体を‥反転し波飛沫と虹の煌めきを残してバシャバシャっと海中へ消えていった。

ロシーターやサーシェは
「あら、帰られたのかな?」
晴樹は人間キララのいなくなった海を
無気力に眺めている。
 
しばらくして、また砂浜へ帰ってきた
キララは晴樹へ近寄って来てくれた。

人魚 キララ
「[ねーぇ.晴樹ッ!あげるよ~♪︎]」
抱えて持ってきた大きな白蝶貝か
黒蝶貝のような二枚貝を晴樹に向かって差し出したのです。

晴樹(おおー、おー、スゲー)
「かなり大きい?これ見たこともない
貝だな!」
「あれっ?貝殻の中に何かしら入って
いる?えっ!えっ!」

貝殻のフタを開けて一瞬ギョッとなりて‥びっくりした晴樹は…
「こ、これは、ごめん、もらえないょ~!」
人魚キララ
「[いいの…もらって…是非…♡]」
「[晴樹と出会えた記念に…♡]」
「[それは、私が集めた.私が好きなもの
なの…♡]」

晴樹(ほんといいのかな~~?)
「わかった。大切にするよ!ありがとー」
人魚から差し出すプレゼントは、信頼、と友好と愛と独占の証なのだ。

サーシェ
「おーい、迎えが来ましたよー」
ロシータ-
「あっ、晴樹! 迎えが来たみたいだ!」

晴樹(やっときた~~のか?)
「ああ、そのようだね!待ってて
、いま行くから…」
晴樹
「ほんと貝殻をありがとーね!」
「また来るよ~キララちゃん♡」
人魚 キララ
「[え---ッ!まだ話したい事や~ 
、聞きたいことが沢山なのに…]」
「[絶対に、また来てね-ーッ!
きっと,きっと約束だよ~~♪︎]」

キララと別れて、サーシェ、ロシーター、黒龍.鋼、戦乙女神リアンダーワルキューレや晴樹らは迎えが来ている所へ向かっている。

しばらくすると、静けさをやぶり数頭
の馬の駆ける音が聞こえてくるのだった…。
ぼーっと眺めている 晴樹
「お、スゲ-ッ、カッチョィィ-ッ!」

迎えに来た それは、馬三頭立ての大きな4輪の馬車  アドリロティスだった。 
豪華な飾りに金や銀や青銅すずが
使われており前方の、そこに360度は、
回転する台と、上に小型のバリスタを
載せている。
馬の後方には大人が六人はゆうに
座れるであろう、革張りのシートに、
天幕、バネを利用したサスペンションがついて機動力がありそうだった。

サーシェ
「さぁ…皆さ~ん!..こちらに…早く
どうぞ…乗って下さい!」

大きな4輪の馬車 からは、人が1人
降りてきたのでした。
その方は、鎧、袖・楯・脛当 篭手など
で身を固め槍を持ち剣は腰に武装する
男性だった。

サーシェ(にこやかに)
「 晴樹!えっと..紹介するわね!
この人は‥アトラス マリー・サハスラブジャ!」
晴樹(え~~ッ!名が長がっ~?)
「晴樹です‥よろしくお願いします。」

サハスラブジャがまじまじと彼…晴樹
の顔を見つめる。
「やあ!キミが、 晴樹 だね~!」
「あ、名前は長いから‥サハスと気軽
に呼んでくれ~ハハハっ!」

晴樹(どこか何故かホッとした感じだ)
「はぃ、こちらこそよろしく!」
「ところで、貴方は兵士なのでしょうか?」
サハスラブジャ
「アッハハ、サーシェたちの迎えも
あり、急ぎの案件だったからな~
武装してきただけだな---!」

「そうだな、晴樹の時代でたとえる
ならば、私は神官が近いかもなぁ。」
「あと国を支える研究者かな。」

晴樹(へーなるほど~神官か…)
「ええ!それならば.少しはわかるよ。」

サハスラブジャ
「その、手に持っているモノは…
えっと大きい貝殻 どうしたのかな?」

晴樹(やっぱり目だつよな~)
「人魚にもらったんだけど~♡
、この貝殻の中身をちょっと見て…
見てください。」

晴樹は、みんなの目の前で二枚貝を
開いて中身を見せたのでした。

サーシェ、ロシーター、戦乙女神リアンダーワルキューレも一斉に目をそこに向けた。

「形はいびつなモノもあるけれど粒
の揃った色鮮やかな天然真珠♡」

「へー南海真珠みたいなモノ、青い艶
の真珠、黒真珠、白真珠、ピンク色鮮やかな色のも沢山だね!」


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そびえ立つ山々と蛇行し流れゆく川の
流れも、あまりにも広大で目に映るのは…ほんの大陸の一部なのでしょう。


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