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第四章
第36話 迷宮都市に到着です
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翌朝僕は新たな目的地、ブリンテルト王国南部の街、ベールズ・シティに向け出発した。
ベールズ・シティはブリンテルト王国南部にある大都市であり、近隣にD級、C級、A級の3つの迷宮がある事で有名な都市だ。つまり昨日の話し合いで決まったのが、この街を拠点にしてA級迷宮に潜りながら僕を鍛えるという事だ。
現在ベガに乗って、そのベールズ・シティに向け順調に飛行中。
ちなみに今回の旅からアキーレさんとキーレとアーレが新たに仲間に加わり、現在僕の防具として装備中だ。
鎧化したアキーレさんは体のラインにそった細身の金属鎧。色も漆黒ですごく格好いい。そしてキーレとアーレも漆黒の金属足鎧で意匠もアキーレさんとよく似ている。やはり同じ魔道具師の作品だからかな。
あと、キーレが左足用でアーレが右足用。キーレには縦に金色のラインが入り、アーレには銀色のラインが入っているといった感じだ。
装備して見ると全身真っ黒。よく考えるとイジスさんも漆黒だから、まさに漆黒の剣士と言った出で立ちだ。我ながら格好いい。何だかこれだけで強くなった気がする。
そういえばアキーレさんもキーレやアーレもなんでこんなにピッタリサイズなんだ? 確か3人ともエルザさん用に創られ、何度も調整までされていたはずなのに。しかもエルザさんは女性。女性用に創られた鎧がなんで男の僕に合うのかも疑問だ。
という事で、アキーレさんに聞いてみると。
『わたくし達3人は、装備者に合わせて大きさも形も自動に調整されるように創られているのよ』
と答えが返ってきた。そんな事まで出来るんだ。確か製作者はエシルソンさんって人だったよね。千年前の世界最高の魔道具師って次元が違う天才度合いでビックリだよ。
更に言うと当然のように3人ともSSSランクの魔道具だ。現在の世界最高レベルの魔道具師でもSランクの魔道具ですら作るの難しいんじゃないかな? 分からないけど。
何だか僕の装備ってすべて伝説級の魔道具なんですが……。
うん、深く考えるのはよそう。胃が痛くなってくる。
◇ ◇ ◇
それから僕達の旅は訓練と移動の連続で順調に進んだ。そして、アキーレ達の家を出てから4日目の夕方、ついに迷宮都市ベールズ・シティに到着した。
さすがはブリンテルト王国第二の都市ベールズ・シティだ。街壁からして迫力が違う。
石造りの街壁は10mを超える高さがあり、更には魔法による強化もされている。近くにA級迷宮を含む3つの迷宮があるだけあって魔物対策も万全なんだろう。
城門周辺には多くの人が往来しているがそれほど時間も掛からず中に入る事が出来た。中の様子を観察すると流石は迷宮都市と言われるだけあって、ハンターらしき格好をした人達を多く見かける。みんな強そうだ。
『たいしたヤツは、いなさそうだね』
レヴィさん。絶対人前でそんな事言わないでください。
その後ハンターギルドの場所を衛兵さんに聞き、早速向かうことに。屋台が立ち並ぶエリアの入るといつものようにクイが僕の服を引っ張る。
いつもの事なので早速大猪の串焼きを買いに向かおうとすると、レヴィはもちろんだがキーレとアーレ、更にはアキーレさんまで人化して物欲しそうにしている。
「えっと、アキーレさん達も食べます?」
そう聞くと、アキーレさんは、
「頂くわ。ずっと森にこもっていたから、人の食べ物が恋しくなるのよね」
と答え、猫耳少女2人は激しく頷く。
という事で、屋台で女性陣全員に大猪の串焼きを買ってあげ食べる事に。もちろんクイには3本買い与えました。
屋台のそばのベンチに座り6人仲良く串焼きを食べていると。ガラの悪そうな5人組の男が声を掛けてきた。
「よう! 姉ちゃん達。そんなひ弱そうなガキなんかほっといて、俺達といい事しねぇか?」
うわ! いかにもって感じのが出て来たな。見た感じハンターのようだけど、そんなに強そうに見えない。感じる気配も大したことない。
『セバスさん。この人達って、全員レベル40以下ですよね』
自分の感覚に対して自信が無いので念のためセバスさんに確認してみる。
『左様で御座います。先頭の者が一番高くレベル35。他の者は右から31・29・32・28で御座います』
うん、弱い。良くそんなんで僕らに絡んで来たな。……、いや、僕がパッと見弱そうな子供に見えるからか。確か僕が相手の強さを読み取れるようになったは地獄の特訓ループの後からだったもんな。これくらいのレベルのハンターじゃ、相手の強さを見極めるのは難しいか。
「これは、中々美味しいわね」
「でしょ。ボクも初めて食べた時はホッペが落ちるかと思ったよ」
なんてレヴィとアキーレさんが男達を完全無視して話している。
クイは当然、真摯に大猪の串焼きに向き合い、男達など眼中にない。
年少組(実年齢は千歳を超えているけど)のキーレとアーレは意味が分からず。僕の方をぼんやり見ながら一生懸命、大猪の串焼きにカブリついている。うん、可愛らしい。
うん。みなさん大猪の串焼きの方が重要なようで、男達には全く興味が無いようです。
誰にも反応してもらえない男達の顔色が次第に真っ赤に変わっていく。怒っているのか、恥ずかしいのか。恐らく両方だろうな。
「おい! お前ら無視してんじゃね!!」
「少しはこっち見ろや!!」
など色々罵声を飛ばし始めるが女性陣の反応は薄い。唯一反応を見せたのはレヴィで、
「うるさい!」
の一言だけだった。そりゃ火に油、怒るよね。そして、その標的がどうしてか僕にくる訳で、
「おい! ガキ。お前舐めてるのか?」
いや、僕何一つ発言してないのですが。
「お前が女どもに舐められているからこんな生意気な女どもになるんだよ」
確かに女性陣に舐められているは認めるけど、あなた達が舐められているのは僕の所為ではないですよ。
はぁ、仕方ない、面倒だけど追い払うか。
「すいません。彼女たちもああ言っていますし、今回は穏便に済ませてもらえませんか?」
取りあえず下手に出てみるが、おそらくダメでしょう。
「お前、ふざけてるのか? この状態で穏便も糞もねぇだろ!」
ですよね。僕もそう思います。でも穏便に済ませた方が身の為だよとは言えない。言ったらどうせもっと怒るだろうし。
「はぁ、じゃあどうします? やりますか?」
僕の言葉に男達は少々驚いた顔を見せるがすぐにニヤニヤ笑いだし。
「そうだな。それがいい。で、俺達が勝ったらここにいる女3人と、お前のその大そう立派な装備品をいただいてやる」
女性も装備品も同じものが殆どなんですが……、そう言えは女3人って事はキーレとアーレは子供だからいらないって事なのかな?
「分かりました。いつでもどうぞ」
なんかこの人達が出て来てからどっと疲れた。早く終わらせてハンターギルドに行こう。
「「「「「てめ―!舐めやがって絶対ぶち殺してやるからな」」」」」
おお、綺麗に揃った。仲がいいことで。
そこからは説明する必要もないですね。レベル109の僕とレベル30前後の男達では勝負にもならず、全員ワンパンで終了でした。周りを見ると5人全員気持ち良さそうに伸びている。まあ、こんなもんでしょう。
周りの人達はこういった光景を見慣れているのか、全く気にする様子もなく通り過ぎて行く。さすが迷宮都市、荒くれ者が集まる分、治安は良くないのだろう。
「ね~、もう終わった?」
レヴィが僕に声を掛けてくる。他のみんなも串焼きを食べ終わったようで、レヴィの後ろで談笑している。
「うん、終わったよ」
俺の答えに「ふ~ん」とだけ答えると。
「じゃあ、ハンターギルドに向かうよ」
と先頭を切って歩き出した。
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ベールズ・シティはブリンテルト王国南部にある大都市であり、近隣にD級、C級、A級の3つの迷宮がある事で有名な都市だ。つまり昨日の話し合いで決まったのが、この街を拠点にしてA級迷宮に潜りながら僕を鍛えるという事だ。
現在ベガに乗って、そのベールズ・シティに向け順調に飛行中。
ちなみに今回の旅からアキーレさんとキーレとアーレが新たに仲間に加わり、現在僕の防具として装備中だ。
鎧化したアキーレさんは体のラインにそった細身の金属鎧。色も漆黒ですごく格好いい。そしてキーレとアーレも漆黒の金属足鎧で意匠もアキーレさんとよく似ている。やはり同じ魔道具師の作品だからかな。
あと、キーレが左足用でアーレが右足用。キーレには縦に金色のラインが入り、アーレには銀色のラインが入っているといった感じだ。
装備して見ると全身真っ黒。よく考えるとイジスさんも漆黒だから、まさに漆黒の剣士と言った出で立ちだ。我ながら格好いい。何だかこれだけで強くなった気がする。
そういえばアキーレさんもキーレやアーレもなんでこんなにピッタリサイズなんだ? 確か3人ともエルザさん用に創られ、何度も調整までされていたはずなのに。しかもエルザさんは女性。女性用に創られた鎧がなんで男の僕に合うのかも疑問だ。
という事で、アキーレさんに聞いてみると。
『わたくし達3人は、装備者に合わせて大きさも形も自動に調整されるように創られているのよ』
と答えが返ってきた。そんな事まで出来るんだ。確か製作者はエシルソンさんって人だったよね。千年前の世界最高の魔道具師って次元が違う天才度合いでビックリだよ。
更に言うと当然のように3人ともSSSランクの魔道具だ。現在の世界最高レベルの魔道具師でもSランクの魔道具ですら作るの難しいんじゃないかな? 分からないけど。
何だか僕の装備ってすべて伝説級の魔道具なんですが……。
うん、深く考えるのはよそう。胃が痛くなってくる。
◇ ◇ ◇
それから僕達の旅は訓練と移動の連続で順調に進んだ。そして、アキーレ達の家を出てから4日目の夕方、ついに迷宮都市ベールズ・シティに到着した。
さすがはブリンテルト王国第二の都市ベールズ・シティだ。街壁からして迫力が違う。
石造りの街壁は10mを超える高さがあり、更には魔法による強化もされている。近くにA級迷宮を含む3つの迷宮があるだけあって魔物対策も万全なんだろう。
城門周辺には多くの人が往来しているがそれほど時間も掛からず中に入る事が出来た。中の様子を観察すると流石は迷宮都市と言われるだけあって、ハンターらしき格好をした人達を多く見かける。みんな強そうだ。
『たいしたヤツは、いなさそうだね』
レヴィさん。絶対人前でそんな事言わないでください。
その後ハンターギルドの場所を衛兵さんに聞き、早速向かうことに。屋台が立ち並ぶエリアの入るといつものようにクイが僕の服を引っ張る。
いつもの事なので早速大猪の串焼きを買いに向かおうとすると、レヴィはもちろんだがキーレとアーレ、更にはアキーレさんまで人化して物欲しそうにしている。
「えっと、アキーレさん達も食べます?」
そう聞くと、アキーレさんは、
「頂くわ。ずっと森にこもっていたから、人の食べ物が恋しくなるのよね」
と答え、猫耳少女2人は激しく頷く。
という事で、屋台で女性陣全員に大猪の串焼きを買ってあげ食べる事に。もちろんクイには3本買い与えました。
屋台のそばのベンチに座り6人仲良く串焼きを食べていると。ガラの悪そうな5人組の男が声を掛けてきた。
「よう! 姉ちゃん達。そんなひ弱そうなガキなんかほっといて、俺達といい事しねぇか?」
うわ! いかにもって感じのが出て来たな。見た感じハンターのようだけど、そんなに強そうに見えない。感じる気配も大したことない。
『セバスさん。この人達って、全員レベル40以下ですよね』
自分の感覚に対して自信が無いので念のためセバスさんに確認してみる。
『左様で御座います。先頭の者が一番高くレベル35。他の者は右から31・29・32・28で御座います』
うん、弱い。良くそんなんで僕らに絡んで来たな。……、いや、僕がパッと見弱そうな子供に見えるからか。確か僕が相手の強さを読み取れるようになったは地獄の特訓ループの後からだったもんな。これくらいのレベルのハンターじゃ、相手の強さを見極めるのは難しいか。
「これは、中々美味しいわね」
「でしょ。ボクも初めて食べた時はホッペが落ちるかと思ったよ」
なんてレヴィとアキーレさんが男達を完全無視して話している。
クイは当然、真摯に大猪の串焼きに向き合い、男達など眼中にない。
年少組(実年齢は千歳を超えているけど)のキーレとアーレは意味が分からず。僕の方をぼんやり見ながら一生懸命、大猪の串焼きにカブリついている。うん、可愛らしい。
うん。みなさん大猪の串焼きの方が重要なようで、男達には全く興味が無いようです。
誰にも反応してもらえない男達の顔色が次第に真っ赤に変わっていく。怒っているのか、恥ずかしいのか。恐らく両方だろうな。
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いや、僕何一つ発言してないのですが。
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僕の言葉に男達は少々驚いた顔を見せるがすぐにニヤニヤ笑いだし。
「そうだな。それがいい。で、俺達が勝ったらここにいる女3人と、お前のその大そう立派な装備品をいただいてやる」
女性も装備品も同じものが殆どなんですが……、そう言えは女3人って事はキーレとアーレは子供だからいらないって事なのかな?
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なんかこの人達が出て来てからどっと疲れた。早く終わらせてハンターギルドに行こう。
「「「「「てめ―!舐めやがって絶対ぶち殺してやるからな」」」」」
おお、綺麗に揃った。仲がいいことで。
そこからは説明する必要もないですね。レベル109の僕とレベル30前後の男達では勝負にもならず、全員ワンパンで終了でした。周りを見ると5人全員気持ち良さそうに伸びている。まあ、こんなもんでしょう。
周りの人達はこういった光景を見慣れているのか、全く気にする様子もなく通り過ぎて行く。さすが迷宮都市、荒くれ者が集まる分、治安は良くないのだろう。
「ね~、もう終わった?」
レヴィが僕に声を掛けてくる。他のみんなも串焼きを食べ終わったようで、レヴィの後ろで談笑している。
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