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第六章
第64話 クラウド無双
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「僕は下で戦うから、クイはサポート……というか、上から倒せるだけ倒して」
『了解です』
そう返事をするとクイは、弓状態から人化しベガの上で僕の後ろに跨る。
よし、これで準備は万端。早速攻撃に移るとしましょう。
今回はまだレヴィ達の固有能力は使わない。いや、まだ必要ない。先ずは自前の魔力で能力強化と装備強化を行う。全身が薄っすらと光り始める。それを確認すると、今度は風魔法を練り身体に纏わりつかせる。
取り敢えず準備完了かな。
「じゃあ、みんな。準備はいい?」
『いつでもいいよ~』
『問題御座いません』
『こちらも大丈夫です』
『いいわよ』
『キーレはいいの』
『アーレもいけます』
みんな準備万端のようだ。
「では、戦闘開始だ!!」
戦闘開始の言葉と共に僕はベガから飛び降りた。
◇ ◇ ◇
上空から地上に向け視界が加速する中、僕の後方から複数の赤い光の矢が追い抜いていく。クイによる魔法の矢の攻撃技だ。赤い色から察するに火魔法の矢だが……
――ドッゴーン!! ドン!! ドン!! ドゴドドドッゴーン!!
激しい爆発音と共に巨大な火柱が戦場のあちらこちらで上がる。
んー凄いね。僕のレベルというか魔力がかなり高くなっているから、自然とクイ達の能力も上がっているんだけど。自重しないで攻撃させるとクイですらこんな感じになるんだね。おそらくあの火柱一つで20体前後の魔物を倒しているんじゃないだろか。
うん、こちらも負けていられません。
風魔法を纏った僕は、落下速度に風魔法の飛翔能力を加え、一気に地面に向け加速する。
見る見るうちに近づいてくる地面。
――ゴオォーンン!!
激しい衝撃音と共に着地に成功。
着地する瞬間、風魔法を地面に展開して自分に対する衝撃拡散させた為、僕自身への衝撃は全くと言っていいほどに無い。――いや、レベルが低かったらかなりの衝撃は有ったかも――その代り、着地点に居た魔物達はたまったものではない。
僕の着地した衝撃は地面に直径5メーター程のクレーターを創り出し、周りにいる魔物どもを一気に吹き飛ばしたのだ。
んー、今ので30体くらいは倒せたかな? まあ、30体くらいじゃ大勢に影響しないだろうけど、それでも小さなことからコツコツとだ。
とはいえ、炎の壁の有効時間もあるから、そう時間もかけられないしね。此処からは一気に参ります。
身体に纏っていた風魔法を一気にレヴィに集約すると、そのまま魔物が密集している場所に向け振り抜く。剣から放たれた不可視の風の刃が、魔物の密集地帯に襲い掛かり一瞬のうちに数十体の魔物を切断。この世から退場させる。
「セバスさん、レッサーデーモンはどっちですか?」
『2時の方角で御座います』
「了解です。ありがとうございます」
という事で早速向かいます。
右手にレヴィ、左手に魔法を展開。周りの魔物を次々と一撃のもとに屠りながら、レッサーデーモンの軍団に向け突き進む。あっ! ちなみにイジスさんは現在僕の周りを浮遊して、魔物から撃ち込まれる攻撃を防いでくれています。というより自分が魔力で動かして防いでいるんですが……
兎に角、僕の周りの居た魔物達は、幸か不幸か自分が死んだ事も分からないくらいの勢いで、次々に討ち取られていった。
『前方、約30メートルの位置にレッサーデーモンの集団。数およそ300』
移動を開始して魔物を500体ほど葬った頃、ようやく最初の攻撃目標を射程範囲に捉えた。さてと、先はまだ長いんだ。勿体付けたりしないで一気に勝負を掛けさせてもらいます。
では、参ります。
左手に練り上げていた雷魔法を、周辺全体を巻き込むように放つ。
――バリバリバリ!!
雷はまるで無数の蛇が高速で移動するように、僕中心に周辺全体に拡がっていく。その一撃で、周辺にいた無数の魔物は声にならない叫び声を上げその場で倒れていく。
レッサーデーモンはどうだ?
レッサーデーモンの様子を確認すると、今の一撃で100体は死亡。50体は戦闘不能、残りの150体も無傷では無い状態だ。ついでに周りのいた魔物も400体ほど今の一撃で屠っている。
うん、初撃としては、上々の成果ではないだろうか。
では、続いて火魔法を展開。魔力を練り上げる間も、魔剣レヴィをひたすら振りまくり、生きているレッサーデーモンどもを撫で斬る。
『一部のレッサーデーモン達が、撤退しようとしております』
セバスさんから報告が入る。
そう簡単に逃がしませんよ。ここで逃がしたら、後でレヴィ達から特訓が用意されるのが目に見えている。僕の為にもあなた達はここで倒されて下さい。
というわけで、良くこなれた火魔法をレッサーデーモンどもの中心地に撃ち込んだ。
――ズッガァァーン!!
着弾点を中心に巨大な爆発が起こる。レッサーデーモンだけでなく周辺にいる魔物も、纏めて戦場から消滅させていく。当然のように爆心地の近くに僕も居たのだが、これくらいの爆発如きでは、今の僕はビクともしない。あっ、いや、まあ、ちょっとは熱いけど……。兎に角、迷宮でセバスさん達にやられた事からすれば少し熱めの温泉にでも入っているようなものだ。
とはいえ、僕の周りに居る魔物達にしたらそういうわけにもいかないようで、かなりの数の魔物が一瞬で消滅してしまったようだ。当然、爆心地にいたレッサーデーモンは今の一撃で全滅だ。
取り敢えず最初の目標はこれで達成した。さて、次はどうしようか……
と、その時だった。前方から大きな魔力を持った者が、複数こちらに近づいてくるのを感じた。
さてと、次の相手はどんなのだろう? いきなり最上位魔族とかは止めて欲しい。どうせ、邪神の覚醒でレベルが上がっているだろうし、最初は上級魔族くらいでお願いします。
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そう返事をするとクイは、弓状態から人化しベガの上で僕の後ろに跨る。
よし、これで準備は万端。早速攻撃に移るとしましょう。
今回はまだレヴィ達の固有能力は使わない。いや、まだ必要ない。先ずは自前の魔力で能力強化と装備強化を行う。全身が薄っすらと光り始める。それを確認すると、今度は風魔法を練り身体に纏わりつかせる。
取り敢えず準備完了かな。
「じゃあ、みんな。準備はいい?」
『いつでもいいよ~』
『問題御座いません』
『こちらも大丈夫です』
『いいわよ』
『キーレはいいの』
『アーレもいけます』
みんな準備万端のようだ。
「では、戦闘開始だ!!」
戦闘開始の言葉と共に僕はベガから飛び降りた。
◇ ◇ ◇
上空から地上に向け視界が加速する中、僕の後方から複数の赤い光の矢が追い抜いていく。クイによる魔法の矢の攻撃技だ。赤い色から察するに火魔法の矢だが……
――ドッゴーン!! ドン!! ドン!! ドゴドドドッゴーン!!
激しい爆発音と共に巨大な火柱が戦場のあちらこちらで上がる。
んー凄いね。僕のレベルというか魔力がかなり高くなっているから、自然とクイ達の能力も上がっているんだけど。自重しないで攻撃させるとクイですらこんな感じになるんだね。おそらくあの火柱一つで20体前後の魔物を倒しているんじゃないだろか。
うん、こちらも負けていられません。
風魔法を纏った僕は、落下速度に風魔法の飛翔能力を加え、一気に地面に向け加速する。
見る見るうちに近づいてくる地面。
――ゴオォーンン!!
激しい衝撃音と共に着地に成功。
着地する瞬間、風魔法を地面に展開して自分に対する衝撃拡散させた為、僕自身への衝撃は全くと言っていいほどに無い。――いや、レベルが低かったらかなりの衝撃は有ったかも――その代り、着地点に居た魔物達はたまったものではない。
僕の着地した衝撃は地面に直径5メーター程のクレーターを創り出し、周りにいる魔物どもを一気に吹き飛ばしたのだ。
んー、今ので30体くらいは倒せたかな? まあ、30体くらいじゃ大勢に影響しないだろうけど、それでも小さなことからコツコツとだ。
とはいえ、炎の壁の有効時間もあるから、そう時間もかけられないしね。此処からは一気に参ります。
身体に纏っていた風魔法を一気にレヴィに集約すると、そのまま魔物が密集している場所に向け振り抜く。剣から放たれた不可視の風の刃が、魔物の密集地帯に襲い掛かり一瞬のうちに数十体の魔物を切断。この世から退場させる。
「セバスさん、レッサーデーモンはどっちですか?」
『2時の方角で御座います』
「了解です。ありがとうございます」
という事で早速向かいます。
右手にレヴィ、左手に魔法を展開。周りの魔物を次々と一撃のもとに屠りながら、レッサーデーモンの軍団に向け突き進む。あっ! ちなみにイジスさんは現在僕の周りを浮遊して、魔物から撃ち込まれる攻撃を防いでくれています。というより自分が魔力で動かして防いでいるんですが……
兎に角、僕の周りの居た魔物達は、幸か不幸か自分が死んだ事も分からないくらいの勢いで、次々に討ち取られていった。
『前方、約30メートルの位置にレッサーデーモンの集団。数およそ300』
移動を開始して魔物を500体ほど葬った頃、ようやく最初の攻撃目標を射程範囲に捉えた。さてと、先はまだ長いんだ。勿体付けたりしないで一気に勝負を掛けさせてもらいます。
では、参ります。
左手に練り上げていた雷魔法を、周辺全体を巻き込むように放つ。
――バリバリバリ!!
雷はまるで無数の蛇が高速で移動するように、僕中心に周辺全体に拡がっていく。その一撃で、周辺にいた無数の魔物は声にならない叫び声を上げその場で倒れていく。
レッサーデーモンはどうだ?
レッサーデーモンの様子を確認すると、今の一撃で100体は死亡。50体は戦闘不能、残りの150体も無傷では無い状態だ。ついでに周りのいた魔物も400体ほど今の一撃で屠っている。
うん、初撃としては、上々の成果ではないだろうか。
では、続いて火魔法を展開。魔力を練り上げる間も、魔剣レヴィをひたすら振りまくり、生きているレッサーデーモンどもを撫で斬る。
『一部のレッサーデーモン達が、撤退しようとしております』
セバスさんから報告が入る。
そう簡単に逃がしませんよ。ここで逃がしたら、後でレヴィ達から特訓が用意されるのが目に見えている。僕の為にもあなた達はここで倒されて下さい。
というわけで、良くこなれた火魔法をレッサーデーモンどもの中心地に撃ち込んだ。
――ズッガァァーン!!
着弾点を中心に巨大な爆発が起こる。レッサーデーモンだけでなく周辺にいる魔物も、纏めて戦場から消滅させていく。当然のように爆心地の近くに僕も居たのだが、これくらいの爆発如きでは、今の僕はビクともしない。あっ、いや、まあ、ちょっとは熱いけど……。兎に角、迷宮でセバスさん達にやられた事からすれば少し熱めの温泉にでも入っているようなものだ。
とはいえ、僕の周りに居る魔物達にしたらそういうわけにもいかないようで、かなりの数の魔物が一瞬で消滅してしまったようだ。当然、爆心地にいたレッサーデーモンは今の一撃で全滅だ。
取り敢えず最初の目標はこれで達成した。さて、次はどうしようか……
と、その時だった。前方から大きな魔力を持った者が、複数こちらに近づいてくるのを感じた。
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