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灯火の朱(あか) 暗闇の焔(ほむら)
②
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『学校の地下に、魔物が棲んでいる』
などと言い出したのは誰なのか。
忍はそんなことを考えながら、本日の業務をこなしていた。
まったく謎な言葉だ。
この学校に、地下は無い。
※
魔物は、暗く奥深くに沈んでいた。
凍たい眼差しをしたまま、冷たく暗い奥底に……。
何者にも発見されることもなく、暗く冷たい場所に、何十年と否、何百年とソコにいた。
そこに居ることが自然で、当たり前だった。
魔物は動くことも考えなかったし、その魔物を捕えた者も、魔物を放っておいた。
魔物は何でもできたのに、動く気力を無くしたように、ソコに居続けた。
そして今、魔物はやっと色々と考え出した。
自分を捕えた者はもうすでに居ない。
誰かに引き継がれているとしても、その者も自分を放っておく気だ。
ならば、ここに居続ける理由など、どこにも無いのではないか?
先程から感じている、狂おしいほどに愛したヒトの魂の存在。
探しに出ても、問題は有るまい……。
廻り巡る、輪廻転生。
人間の転生は、遅いものだと感じながら。
魔物は愛おしいヒトの気配だけを追った。
今の魔物には、それしか無かった。
それ以外、考えられなかった。
だからとりあえず、ココから出ようと考えた。
そして愛おしいヒトの気配を追った。
※
忍は何度か目の嘆息をした。
面倒な仕事を押し付けられて、溜め息をつくなという方が、無理である。
しかもほぼ、忍一人でやっているようなものだ。
他のメンバーは、生徒指導室に呼び出されているか、他の学友とダベッているか。
生徒指導室に呼び出しは、器物破損とかそんなことだろう。
他の学友としゃべっていて、仕事をしてなくても、忍自身が注意をしないのだから、自分のせいかと忍は思っている。
こんな生徒会だが、運営出来ているかどうかは、生徒が判断してくれさえすれば良い。
できてないと、リコールされても、忍は肩の荷が下りるだけだから、気にはしない。
忍はもう一度、嘆息した。
「リラ?どうしたと言うの?」
美南玲奈は、リラ・川口・リュードリヒに付いて走りながら、彼女に問いかけた。
「何かがおかしいのです。ほら、先生方も走ってらっしゃる」
リラは、玲奈の問いかけに走りながら答えた。
先生だけじゃない。リラのように、異変に気付いた生徒も走っている。
リラは込み上がってくる不快感を飲み込んで、先生たちや先輩、同級生が走る方向と同じ場所を目指して、走っている。
「恭、どうした?」
恭にも、不快感は襲った。
が、同室の圭吾を伴ってその場所に向かうより、部屋にいることを望んだ。
「良二も~おかし~よ~?」
共にいた、良二も不愉快気にしている。
陸也が気にしているが。
「なんだやねん、この変な感じ」
良二は返事ではなく呟いた。
「あぁ、……何だろうな」
同じように、圭吾に心配されながら、恭も良二と同じように呟いている。
※
忍は突然の魔を感じた。
≪……ょう……≫
唐突に表れた人外のモノ。
「……えっ?」
忍は突然さに驚いて、何も出来なかった。
人外のモノは、忍の首に手をかける。
片手で簡単に絞められてしまう、華奢な首。
≪お前じゃない。……ょう……はドコだ?≫
首を絞めながら人外は言う。
忍は人外の手に自分の爪を立て、剥がそうとしながら必死に声を絞り出した。
「お前……は、何、だっ……!」
人外は忍に爪を立てられても、気にした風もなく。忍の首を絞めたまま、扉の向こうを無感情な瞳で見通すかように見る。
≪関係ない≫
忍は人外に問いかけることを、止めようとは思わなかった。
それが生徒会長としての、意地だった。
それがこの学校において、生徒の中で一番の霊能力者としての、義務だった。
「誰を……探し、て……いる、って?」
人外は、忍のことをまったく気にしていない。
≪関係ない≫
先と同じ回答。
唐突に、人外の手が緩んだ。
廊下を走るいくつかの足音。もうすでに、学校は終わっている。皆が寮へと戻っていても、おかしくはないのに。
≪……ょう……≫
よく聞き取れない、人外の探している人物の名前だろう。それだけを残して、人外は消え去った。
「桐生さん!!」
飛び込んできたのは、霊能力者として高い力を持つ教師と生徒会の仲間。そしてそれ相応の力を持った生徒たち。
「ゴホッ、ゴホッ……」
首を絞められていたことで、忍はむせる。
体は力を無くして、床にうずくまっていた。
「誰か、を……探して、いる……ようでした」
呼吸が苦しくなりながらも、忍は話す。これは、言わなければならないことだ。
「今はまだ、しゃべらなくても良いわ。ゆっくり呼吸して。あなたは女の子なのだから、まずは自分自身を気遣いなさい。そうしたって、怒る人はいないのよ」
忍の傍に、一緒に座り込んだ女性教師は、彼女の背中をさすりながら言う。
「でも……奴は、いなくなった、訳ではない、……ですから」
女性教師に、何とか返答をする。このまま、あの魔物を、放置はできないのだ。
「そうね。突然のことで、遅くなってしまってごめんなさいね」
学校に結界が張られているのは、ああいった魔物が入り込まない為。
それなのにいた、魔物。
力ある者たちが集まるからこその、結界の対応だったはず。
「私が、うまく対処できなかった、だけです。情けない。すみません。もう大丈夫です」
生理的に浮かんでしまっていた涙を拭い去り、忍は背中を撫でてくれていた教師に言う。
「無理はしないでちょうだいね。突然のことだったのだもの。そんなに簡単に対処なんてできやしないわ」
立ち上がる忍に合わせて、一緒に立ち上がりながら、女性として忍を気遣い続ける。
この生徒会長は、力があるが為に、自分が強くないとならないと、考え過ぎている。そう教師陣は思う。
「それにしても、どこから現れて、どこへ行ったのでしょう」
中条は考える。すぐに魔物を追うように式を飛ばしたのだが、見失っている。
現れるのも突然で、忽然と姿を消した魔物。
「誰かを探してるって、言ってたね。誰かっていうのは、特定が出来なかったのかな?」
ラミュエールが、忍へと問いかける。
魔物に関しては、ラミュエールの方がわかるのかもしれない。
「無理でした。すみません。力不足で。聞こえたのは『よ』と『う』の二文字です」
うなだれた忍。
魔物に問いかけても、≪関係ない≫と突っぱねられた。答えが返っては来なかったのだ。
「否、君が無事であることが、何よりですから。気にはしないでください。今後の対策を考えれば良いのですから」
中条は忍に微笑む。
対応が遅れてしまったのは、教師陣も同じ。
彼女は生徒だ。その彼女が無事であったこと。これ以上に良いことはきっと無い。
魔物に危害を加えられてはいた。けれど彼女は生きている。
「まぁ、たしかにね。君が生きてることが、なにより、かな。『よ』と『う』ねぇ。探すのに時間がかかりそうだね」
闇に近いラミュエールだからこそわかる。
魔物が人間を殺すのは、息をするように簡単にやってのけてしまうこと。その魔物は、彼女を殺さずここから消えた。
「探しながらも、桐生さんだっけ?彼女に警護を付けるべきだろうね」
何故殺さなかったのか。ラミュエールは考えながら、言葉を発する。
魔物が探している人物は、彼女に関係深い人物かもしれない。それならば魔物がまた、彼女を襲う可能性もあるのだ。
「彼女をまた襲う可能性もある、と?」
中条が、ラミュエール同様考えながら。
「可能性はある。だったら、無意味かもしれなくとも、彼女に警護を付けるべきだろう?なにより、魔物は彼女を殺してない。何かしらの接触があるかもしれないからね。魔物の消息が掴めないなら、こっちは守りに入るしかなくなる。魔物本体を探すこと、魔物の探し人を魔物より先に見付けること。魔物が接触した彼女を守ること。今できることは、そんなところだろうね」
つらつらと、考えながら言うラミュエールの言葉に、反対する意見を教師陣は持っていなかった。
などと言い出したのは誰なのか。
忍はそんなことを考えながら、本日の業務をこなしていた。
まったく謎な言葉だ。
この学校に、地下は無い。
※
魔物は、暗く奥深くに沈んでいた。
凍たい眼差しをしたまま、冷たく暗い奥底に……。
何者にも発見されることもなく、暗く冷たい場所に、何十年と否、何百年とソコにいた。
そこに居ることが自然で、当たり前だった。
魔物は動くことも考えなかったし、その魔物を捕えた者も、魔物を放っておいた。
魔物は何でもできたのに、動く気力を無くしたように、ソコに居続けた。
そして今、魔物はやっと色々と考え出した。
自分を捕えた者はもうすでに居ない。
誰かに引き継がれているとしても、その者も自分を放っておく気だ。
ならば、ここに居続ける理由など、どこにも無いのではないか?
先程から感じている、狂おしいほどに愛したヒトの魂の存在。
探しに出ても、問題は有るまい……。
廻り巡る、輪廻転生。
人間の転生は、遅いものだと感じながら。
魔物は愛おしいヒトの気配だけを追った。
今の魔物には、それしか無かった。
それ以外、考えられなかった。
だからとりあえず、ココから出ようと考えた。
そして愛おしいヒトの気配を追った。
※
忍は何度か目の嘆息をした。
面倒な仕事を押し付けられて、溜め息をつくなという方が、無理である。
しかもほぼ、忍一人でやっているようなものだ。
他のメンバーは、生徒指導室に呼び出されているか、他の学友とダベッているか。
生徒指導室に呼び出しは、器物破損とかそんなことだろう。
他の学友としゃべっていて、仕事をしてなくても、忍自身が注意をしないのだから、自分のせいかと忍は思っている。
こんな生徒会だが、運営出来ているかどうかは、生徒が判断してくれさえすれば良い。
できてないと、リコールされても、忍は肩の荷が下りるだけだから、気にはしない。
忍はもう一度、嘆息した。
「リラ?どうしたと言うの?」
美南玲奈は、リラ・川口・リュードリヒに付いて走りながら、彼女に問いかけた。
「何かがおかしいのです。ほら、先生方も走ってらっしゃる」
リラは、玲奈の問いかけに走りながら答えた。
先生だけじゃない。リラのように、異変に気付いた生徒も走っている。
リラは込み上がってくる不快感を飲み込んで、先生たちや先輩、同級生が走る方向と同じ場所を目指して、走っている。
「恭、どうした?」
恭にも、不快感は襲った。
が、同室の圭吾を伴ってその場所に向かうより、部屋にいることを望んだ。
「良二も~おかし~よ~?」
共にいた、良二も不愉快気にしている。
陸也が気にしているが。
「なんだやねん、この変な感じ」
良二は返事ではなく呟いた。
「あぁ、……何だろうな」
同じように、圭吾に心配されながら、恭も良二と同じように呟いている。
※
忍は突然の魔を感じた。
≪……ょう……≫
唐突に表れた人外のモノ。
「……えっ?」
忍は突然さに驚いて、何も出来なかった。
人外のモノは、忍の首に手をかける。
片手で簡単に絞められてしまう、華奢な首。
≪お前じゃない。……ょう……はドコだ?≫
首を絞めながら人外は言う。
忍は人外の手に自分の爪を立て、剥がそうとしながら必死に声を絞り出した。
「お前……は、何、だっ……!」
人外は忍に爪を立てられても、気にした風もなく。忍の首を絞めたまま、扉の向こうを無感情な瞳で見通すかように見る。
≪関係ない≫
忍は人外に問いかけることを、止めようとは思わなかった。
それが生徒会長としての、意地だった。
それがこの学校において、生徒の中で一番の霊能力者としての、義務だった。
「誰を……探し、て……いる、って?」
人外は、忍のことをまったく気にしていない。
≪関係ない≫
先と同じ回答。
唐突に、人外の手が緩んだ。
廊下を走るいくつかの足音。もうすでに、学校は終わっている。皆が寮へと戻っていても、おかしくはないのに。
≪……ょう……≫
よく聞き取れない、人外の探している人物の名前だろう。それだけを残して、人外は消え去った。
「桐生さん!!」
飛び込んできたのは、霊能力者として高い力を持つ教師と生徒会の仲間。そしてそれ相応の力を持った生徒たち。
「ゴホッ、ゴホッ……」
首を絞められていたことで、忍はむせる。
体は力を無くして、床にうずくまっていた。
「誰か、を……探して、いる……ようでした」
呼吸が苦しくなりながらも、忍は話す。これは、言わなければならないことだ。
「今はまだ、しゃべらなくても良いわ。ゆっくり呼吸して。あなたは女の子なのだから、まずは自分自身を気遣いなさい。そうしたって、怒る人はいないのよ」
忍の傍に、一緒に座り込んだ女性教師は、彼女の背中をさすりながら言う。
「でも……奴は、いなくなった、訳ではない、……ですから」
女性教師に、何とか返答をする。このまま、あの魔物を、放置はできないのだ。
「そうね。突然のことで、遅くなってしまってごめんなさいね」
学校に結界が張られているのは、ああいった魔物が入り込まない為。
それなのにいた、魔物。
力ある者たちが集まるからこその、結界の対応だったはず。
「私が、うまく対処できなかった、だけです。情けない。すみません。もう大丈夫です」
生理的に浮かんでしまっていた涙を拭い去り、忍は背中を撫でてくれていた教師に言う。
「無理はしないでちょうだいね。突然のことだったのだもの。そんなに簡単に対処なんてできやしないわ」
立ち上がる忍に合わせて、一緒に立ち上がりながら、女性として忍を気遣い続ける。
この生徒会長は、力があるが為に、自分が強くないとならないと、考え過ぎている。そう教師陣は思う。
「それにしても、どこから現れて、どこへ行ったのでしょう」
中条は考える。すぐに魔物を追うように式を飛ばしたのだが、見失っている。
現れるのも突然で、忽然と姿を消した魔物。
「誰かを探してるって、言ってたね。誰かっていうのは、特定が出来なかったのかな?」
ラミュエールが、忍へと問いかける。
魔物に関しては、ラミュエールの方がわかるのかもしれない。
「無理でした。すみません。力不足で。聞こえたのは『よ』と『う』の二文字です」
うなだれた忍。
魔物に問いかけても、≪関係ない≫と突っぱねられた。答えが返っては来なかったのだ。
「否、君が無事であることが、何よりですから。気にはしないでください。今後の対策を考えれば良いのですから」
中条は忍に微笑む。
対応が遅れてしまったのは、教師陣も同じ。
彼女は生徒だ。その彼女が無事であったこと。これ以上に良いことはきっと無い。
魔物に危害を加えられてはいた。けれど彼女は生きている。
「まぁ、たしかにね。君が生きてることが、なにより、かな。『よ』と『う』ねぇ。探すのに時間がかかりそうだね」
闇に近いラミュエールだからこそわかる。
魔物が人間を殺すのは、息をするように簡単にやってのけてしまうこと。その魔物は、彼女を殺さずここから消えた。
「探しながらも、桐生さんだっけ?彼女に警護を付けるべきだろうね」
何故殺さなかったのか。ラミュエールは考えながら、言葉を発する。
魔物が探している人物は、彼女に関係深い人物かもしれない。それならば魔物がまた、彼女を襲う可能性もあるのだ。
「彼女をまた襲う可能性もある、と?」
中条が、ラミュエール同様考えながら。
「可能性はある。だったら、無意味かもしれなくとも、彼女に警護を付けるべきだろう?なにより、魔物は彼女を殺してない。何かしらの接触があるかもしれないからね。魔物の消息が掴めないなら、こっちは守りに入るしかなくなる。魔物本体を探すこと、魔物の探し人を魔物より先に見付けること。魔物が接触した彼女を守ること。今できることは、そんなところだろうね」
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