わたしの王子の願いごと

高橋央り

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44. もう…会えないのに……

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「まぁ、この映像は、ウェアラブルデータから
美菜がいつかまた一定以上悲しくなった時に、表示されるように設定したんだ。
何かあった時に、俺様の笑顔が現れたら最高だろ?もう大丈夫だね」

真顔でそう言った皇真に、美菜は泣きながら笑う。


「え、憲斗くんの薬…は大丈夫だよな?俺様がまさか開発を…、
ってそんな訳はないよね。絶対に間に合わせるから!
まあ、美菜はもう結果を知ってるか」

美菜のことばかり考えてくれていた皇真の優しさに、
何だか呼吸が苦しくなって、美菜はその場に崩れる。

「皇真さん…、ああ…違うの……。私が今悲しい理由は………、
あなたが…いないから…」

「ま、とにかく俺様は、これからも美菜の幸せのために
頑張ると思うから、心配するな。
世界の幸せのための未来予測も頑張って!
あれは絶対に凄いと思う。大丈夫っ!」


美菜は泣きながら空を見上げる。

「大丈夫じゃない、だいじょ…ぶじゃないよ……。
皇真さんと…いぎていきたかったよぉ…。神様ぁぁ…」

「…じゃあそろそろ、過去?の美菜のところに着くよ。
このデータを美菜のパソコンに送ったら、美菜を迎えにいくよ。
じゃぁ…またねっ」

皇真の映像はそこで消えた。


美菜は地面に蹲る。

「だんで……こんな…の…残すの……。
まだ生きてるみたい…。ああ…好きだって……確信しじゃっだ…。
もう…会えないのに……。優しいよ…、優じ過ぎるよ……皇真…ざ……」

美菜はもう立てなかった。
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