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15.妄想の繁華街
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美菜は、冬の京都の繁華街まで来た。
道中色々考えたが、やっぱり結論は、憲斗が好き、だった。
だけど、謎の失踪をした憲斗、夢だったかのような人…。
そして、私は、未来予測シミュレーションの研究をやっていて、何だかんだで自分の未来が一番見えない絶望的に負け組の女……。
いや、そんなもんじゃない…。女でも人間でさえもなくて、最早ぶっ壊れた機械だ…。
空気も、誰の気持ちも読めないし、誰にももう、恋もできないんだ……。
どうやったって、次に何て、進むことはできない…。
憲斗から進めないのは、ホントは恐いから?…。
いやでも…、憲斗なんだもん……。大好きなんだもん……。
モテモテで、頭も性格までも最高な憲斗だから、結局、私は伝えられなかったんだ…。本当の気持ちを…。
それに私達、奇跡のように運命のように、どこでもバッタリ会って、話も、音楽の好みも合って、靴の色までいつも被ってたから、絶対に壊れない運命の糸で結ばれてるんだって、いつか憲斗に相応しい私に辿り着けるんだって、思ってた…。
絶対にこの運命は壊れないんだって、離れ離れになんかならないって、どうせ人生ずっと近くにはいるんだって確信してた。
だから、憲斗を幸せにできる立派な私になってから、伝えようって思ってた。
…で、ちゃんと好きって言うのは、また来年、また来年って、ずっと先延ばしにして、結局、伝えられないまま…。ただ遠くから見つめるだけの憧れになってた…。
何回席替えしたって、離れなかった2人だったのに、あの冬の雪が解けたら突然、憲斗は消えてしまったんだ………。
家族ごと失踪したから、まるで夢だったかのように、憲斗はいなくなった…。
何の連絡もなかったってことは、見つめてること、実は嫌だったのかも…。
そりゃそうだよね…。気持ち悪いよね……。こんな重い想い………。
あぁ、忘れなきゃなんないんだよね…。
こんなに大好きな、最愛の人を――――…。
寒さも胸の痛みも苦しくて、美菜は俯き、目を瞑る。
ちゃんと忘れるためにも、諦めるためにも、憲斗の行方を捜したいと、美菜は思った。
「でも、どうやって捜すのか…、手掛かりなしよね……」
パソコン用品店に近づくほど、だんだんと人が多くなっていく。
何で、こんな賑やかなところに、ハイテク機器の店があるかな……。
身長の低い美菜は、2m近い外国人に何度もぶつかりそうになった。
「でっか……」と美菜は零す。
憲斗を見つけて、彼女がいたら、いや、結婚してたりしたら…、今日までの私は、さっきの外国人の膝にぶつかって死んだって思おう…。
そして、新しい私になって、皇真さんを選ぶ――――…。
いや…、それはあまりに失礼…。というか、何かの勘違いよね。
皇真さんが私を好きだなんて、すぐに捨てられるのがオチよね……。
でも、憲斗を見つけたとしても、ホントに忘れられるかな私……。
小学生からの恋だとして…、18年間……、好きなんだもんな…。
憲斗を好きなことが、当たり前すぎて…。
はぁ、青春全部、憲斗に捧げたんだな…。って片想いだけど……。
後悔なんてないけどさ…。
いや、やっぱり、憲斗にただ会いたい!……。会いたくてどうしようもない!!。
憲斗に会って、そして、王子の輝きに、私はまた溶けて、また動けなくなって―――……。
その後、美菜は、雑踏の中で、憲斗が小学生の時に、いじめから助けてくれたことを、妄想と融合して、思い起こした―――…。
…――――ダメだっ!!私達まだ小学生よっ!!!
「はっ!ま、また妄想してたぁっ!!!
ん?ここどこ?!私また妄想歩行してしまってたっ!」
周囲を確認した美菜は、現実世界の方がふにゃふにゃの景色だったので、頭を抱える。
「あっメガネかっ」
ずり落ちていた大きな黒縁メガネを上げた美菜は、冬の賑わう繁華街にいることを思い出した。
「えっと…、何で私ここに来たんだっけ…。あ、そうか、パソコンの部品を買いに来たんだ」
目的の店に向かって美菜は歩を進める。
美菜は、大学の卒業式で遠くから見た、憲斗のサラサラの髪や、優しくて上品な口元を、リアルに思い出した。
「はぁ…、きっと私の記憶の中で、美化されてるよね…。こんな超王子風イケメンなんて存在するわけ…、それがいたから問題なんだよな……」
また白い溜め息を吐く。
道中色々考えたが、やっぱり結論は、憲斗が好き、だった。
だけど、謎の失踪をした憲斗、夢だったかのような人…。
そして、私は、未来予測シミュレーションの研究をやっていて、何だかんだで自分の未来が一番見えない絶望的に負け組の女……。
いや、そんなもんじゃない…。女でも人間でさえもなくて、最早ぶっ壊れた機械だ…。
空気も、誰の気持ちも読めないし、誰にももう、恋もできないんだ……。
どうやったって、次に何て、進むことはできない…。
憲斗から進めないのは、ホントは恐いから?…。
いやでも…、憲斗なんだもん……。大好きなんだもん……。
モテモテで、頭も性格までも最高な憲斗だから、結局、私は伝えられなかったんだ…。本当の気持ちを…。
それに私達、奇跡のように運命のように、どこでもバッタリ会って、話も、音楽の好みも合って、靴の色までいつも被ってたから、絶対に壊れない運命の糸で結ばれてるんだって、いつか憲斗に相応しい私に辿り着けるんだって、思ってた…。
絶対にこの運命は壊れないんだって、離れ離れになんかならないって、どうせ人生ずっと近くにはいるんだって確信してた。
だから、憲斗を幸せにできる立派な私になってから、伝えようって思ってた。
…で、ちゃんと好きって言うのは、また来年、また来年って、ずっと先延ばしにして、結局、伝えられないまま…。ただ遠くから見つめるだけの憧れになってた…。
何回席替えしたって、離れなかった2人だったのに、あの冬の雪が解けたら突然、憲斗は消えてしまったんだ………。
家族ごと失踪したから、まるで夢だったかのように、憲斗はいなくなった…。
何の連絡もなかったってことは、見つめてること、実は嫌だったのかも…。
そりゃそうだよね…。気持ち悪いよね……。こんな重い想い………。
あぁ、忘れなきゃなんないんだよね…。
こんなに大好きな、最愛の人を――――…。
寒さも胸の痛みも苦しくて、美菜は俯き、目を瞑る。
ちゃんと忘れるためにも、諦めるためにも、憲斗の行方を捜したいと、美菜は思った。
「でも、どうやって捜すのか…、手掛かりなしよね……」
パソコン用品店に近づくほど、だんだんと人が多くなっていく。
何で、こんな賑やかなところに、ハイテク機器の店があるかな……。
身長の低い美菜は、2m近い外国人に何度もぶつかりそうになった。
「でっか……」と美菜は零す。
憲斗を見つけて、彼女がいたら、いや、結婚してたりしたら…、今日までの私は、さっきの外国人の膝にぶつかって死んだって思おう…。
そして、新しい私になって、皇真さんを選ぶ――――…。
いや…、それはあまりに失礼…。というか、何かの勘違いよね。
皇真さんが私を好きだなんて、すぐに捨てられるのがオチよね……。
でも、憲斗を見つけたとしても、ホントに忘れられるかな私……。
小学生からの恋だとして…、18年間……、好きなんだもんな…。
憲斗を好きなことが、当たり前すぎて…。
はぁ、青春全部、憲斗に捧げたんだな…。って片想いだけど……。
後悔なんてないけどさ…。
いや、やっぱり、憲斗にただ会いたい!……。会いたくてどうしようもない!!。
憲斗に会って、そして、王子の輝きに、私はまた溶けて、また動けなくなって―――……。
その後、美菜は、雑踏の中で、憲斗が小学生の時に、いじめから助けてくれたことを、妄想と融合して、思い起こした―――…。
…――――ダメだっ!!私達まだ小学生よっ!!!
「はっ!ま、また妄想してたぁっ!!!
ん?ここどこ?!私また妄想歩行してしまってたっ!」
周囲を確認した美菜は、現実世界の方がふにゃふにゃの景色だったので、頭を抱える。
「あっメガネかっ」
ずり落ちていた大きな黒縁メガネを上げた美菜は、冬の賑わう繁華街にいることを思い出した。
「えっと…、何で私ここに来たんだっけ…。あ、そうか、パソコンの部品を買いに来たんだ」
目的の店に向かって美菜は歩を進める。
美菜は、大学の卒業式で遠くから見た、憲斗のサラサラの髪や、優しくて上品な口元を、リアルに思い出した。
「はぁ…、きっと私の記憶の中で、美化されてるよね…。こんな超王子風イケメンなんて存在するわけ…、それがいたから問題なんだよな……」
また白い溜め息を吐く。
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