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私の朝は暖かい【2/3】
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朝食の食器が下がって約十分、軽いノックの音が響いた。丁寧に許可を待ち、一人の青年が入室する。白シャツに身を包んだ彼は、柔らかな笑みを湛えた。
「おはようアジュ、調子はどうだ?」
「おはようエフ、いつも通りよ。外は寒かった?」
「すごく寒かった。この部屋は暖かくていいな」
彼の纏うシャツは、ママが用意したものだ。私服は汚いからと毎度着替えさせているらしい。堅苦しくて苦手だとエフはいうが、薄着でも快適な室温は気に入っているようだ。
「ジルは今日も仕事なの?」
「ああ、久々に通しの仕事が入っていてな」
エフとジルは同い年の友人だ。八年前、話し相手としてママが雇った。最初こそぎこちなかったが、今では親友の域にいる。彼らの優しさに、何度救われただろう。
「ねぇ、結構な雪だけどどのくらい寒いの?」
「ちょっと痛いくらいかな」
「うわぁ、感じてみたい! 降りたての雪って柔らかいんだっけ?」
「そうだなぁ――」
エフはいつも、質問に丁寧に答えてくれた。毎年、似た問いを繰り返しても、初めて聞く姿勢で応じてくれるのだ。
「いつか、アジュも外に出られるといいな」
そうして、最後は少し切なげに未来を願ってくれる。
ママはとにかく、私が一歩でも外に出るのを嫌がった。だから私は、好奇心を未来へ貯蓄している。
「うん! いつか三人で雪遊びをしましょうね!」
「楽しみだ」
いつか、雪の中ではしゃげると信じて。
「おはようアジュ、調子はどうだ?」
「おはようエフ、いつも通りよ。外は寒かった?」
「すごく寒かった。この部屋は暖かくていいな」
彼の纏うシャツは、ママが用意したものだ。私服は汚いからと毎度着替えさせているらしい。堅苦しくて苦手だとエフはいうが、薄着でも快適な室温は気に入っているようだ。
「ジルは今日も仕事なの?」
「ああ、久々に通しの仕事が入っていてな」
エフとジルは同い年の友人だ。八年前、話し相手としてママが雇った。最初こそぎこちなかったが、今では親友の域にいる。彼らの優しさに、何度救われただろう。
「ねぇ、結構な雪だけどどのくらい寒いの?」
「ちょっと痛いくらいかな」
「うわぁ、感じてみたい! 降りたての雪って柔らかいんだっけ?」
「そうだなぁ――」
エフはいつも、質問に丁寧に答えてくれた。毎年、似た問いを繰り返しても、初めて聞く姿勢で応じてくれるのだ。
「いつか、アジュも外に出られるといいな」
そうして、最後は少し切なげに未来を願ってくれる。
ママはとにかく、私が一歩でも外に出るのを嫌がった。だから私は、好奇心を未来へ貯蓄している。
「うん! いつか三人で雪遊びをしましょうね!」
「楽しみだ」
いつか、雪の中ではしゃげると信じて。
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