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46(アベル)
「よしてくださいよ、兄上。僕は弟ですよ?そう畏まれると居心地が悪いですって」
「あー……」
面倒見のいいカールフェルト伯爵は、母と僕の生活を劇的に変えた。
ろくでもない人格の父親に育てられた僕は、父親違いの兄カールフェルト伯爵に庇護される生活を満喫している。
まず、煩くない。
堅苦しくもないが礼儀正しい兄シモンは、品性を損なわない程度に豪快で愉快な大人の男だった。
「だよな。そろそろ、いいか」
「そうですよ」
兄は僕が望む前に声をかけてくれるし、話をしたくなった頃に尋ねてくれる。全てが丁度いい按配で、ちょっと畏まった口調を使われたところで別に居心地が悪くなったりはしない。
単純に、もっと仲良くなりたかった。だから嘘をついた。
「よし。じゃあ、アベル」
「はい、兄上」
「馬をやろう。ついてこい」
「やった!」
優しくて頼れる兄。
敬愛する聡明な姉。
僕は此処へ来て、自分がかなり幸せな人生を生きていると気づかされた。
「一人で遠くに行くなよ?まだ土地勘がないし、一応、高貴な閣下からお預かりしている御子息なんだから」
「無断でね」
「ああ。俺の首が掛かってる」
こんなに軽口を言い合える相手はこれまで誰もいなかった。
馬を選んで辺りを駆け回り、兄と共に笑い転げながら帰って来ると、バルコニーに佇む母が見えた。
泣き喚いたり、歌ったりしている声が、夜、よく聞こえてくる。
狂ってしまったようで、でも、そんな母はとても自由で、むしろ正気に戻った姿のように僕の目には映っていた。
そして今、母の目には晴れた空が映っているのだろう。
見ているのは、きっと、誰かと眺めた空なのだ。
母は今、愛の続きを生きている。
「芸術が好きなのはわかったが、何でも愛好しているのか? 絵とか、音楽とか、あるだろう」
兄が、母を見ていた僕を現実に引き戻す。
「そうですねぇ、文献で読む限りいちばん興味を引かれるのは宗教画ですね」
「宗教画……」
「ええ。でも、オペラはよかったなぁ。歌をやってみたいです」
「歌か……」
「兄上はオペラとか、どうです?」
兄がバルコニーの母を一瞥し、それから、小さく口ずさみ始めた。
僕は足を止めた。兄が歌うと思わなかったし、兄は、とてもいい声をしていた。
「……望むなら、音楽教師を雇ってもいい」
短い喉自慢の後、兄は言った。
少し躊躇いがちに感じたのは、詳細はわからないけれどたぶん母を気遣ったのではないかと予測する。
あの男から手紙が届いた。
カールフェルト伯爵に宛てられたクルーム侯爵の手紙は、最初、丁寧なものだった。それが攻撃的な命令に変わったのは、三通目の返事の後だ。
『離婚は後でもいいから、息子を返せ。後悔するぞ』
つまりは脅迫だった。
どうして僕が手紙の内容を知っているかというと、そろそろクルーム侯爵が行動に出るだろうと予測していた時期に兄宛の手紙が届いたので、兄に頼んで読ませてもらった。それ以来、兄は共有してくれているのだ。
僕は言った。
「母に、離婚に応じないよう言ってください。身分は母の鎧です。命を守る為の鎧ですから、兄上の父君も妥協してくれるはずです」
「まあ、そうだが。併し、ついに『誘拐罪』をちらつかせてきたな」
「僕が自分の意思で兄のところに引っ越したのに、馬鹿な爺さんですよ」
「俺への脅迫としてはまっとうだ」
「まっとうな脅迫なんかありません。あぁ、死ねばいいのに」
「本当に嫌いなんだな」
「当然です。母上を殴って、首を絞めたんですよ?」
「なんだって?」
まだ話していなかった母への暴力について、うっかり口を滑らせてしまった。
兄の表情が冷酷な怒りに変容していくのを眺めていると、胸がスカッとした。
「僕をいいなりにしたくて、目の前で虐めたんです」
「……」
「何度もじゃないですよ?それで決意して、二人で出奔したんですから」
「だが、居場所は知られている」
「ですよね。兄上、頑張ってください」
「暴力は一度きりか?」
「まあ、最近の大きいのはそれ一回かな。三年くらい前までは、やられっぱなしな僕でした」
そこで兄が苛立ち混じりの深い溜息をついた。
僕は兄に笑顔を向けた。
「僕はすばしっこいんです。躱し方を心得てからは簡単でしたよ。毎日おちょくってやりました」
「永遠に帰らなくていい。もう誘拐で結構だ」
「大丈夫ですよ。何年か待てば、僕の方が確実に強くなります。そうだ!兄上、剣の稽古をつけてください。兄上の逞しさを見れば、達者なのは明白ですよ!」
若く健康な僕が、老いた父親を暴力で黙らせたら、さすがにまずいかな。
「自分で自分を守れるようになれば、母上も安心してくれますよね」
「実を言うと、お前が成長して父親から爵位を奪えば解決する。本当に領地経営に興味がないのか?」
兄が自分で自分を諭している様子で丁寧に言葉を選んで僕に尋ねた。
僕はとぼけて空を眺めた。
「できなくはないけど、楽しくないですからね」
「……楽しいと感じそうな血筋なんだがな」
「確かに。姉上は生き生きとやっていますしね」
「アベル。今日一日、俺と執務室に籠れ。相手が悪かっただけかもしれない」
「兄上を手伝うだけなら歓迎です」
母が僕たちに気づいたのか、素早く身を翻し中に隠れてしまった。
別に避けられているわけではなく、食卓や、日中に図書室などで顔を合わせれば話してくれる。
以前より多少陰気になったものの、母はとにかく安心して暮らしているのがよくわかるから、僕はそれが嬉しい。
僕の生物としての父親は最悪だった。
でも、兄の父親は、本当にいい人間だったのだろう。
会ってみたかった。
そうしたら、きっと、僕が見たこともないような母の笑顔も、見ることができただろう。
この日から、僕は兄の補佐を務める形でカールフェルト伯爵家の仕事に携わるようになった。
兄の言った通り、相手が悪かっただけだとすぐにわかった。
ただ、クルーム侯爵家を継ぐと誰よりもまずあの男を喜ばせてしまうのが癪で、大問題だった。
そんな些細な葛藤を抱えながら楽しく毎日を過ごしていると、季節はあっという間に過ぎていった。
姉が女の子を産んだという報せには、僕はもちろん、母も喜んだ。
久しぶりに見た元気な母の笑顔に僕はますます嬉しくなった。兄も喜んで、家族だけで遠くの公女誕生を祝うパーティーを催してくれた。
国王夫妻の孫娘である公女ガブリエラと、その母親トーシュ公爵夫人フレデリカ。
王家から、二人がすこぶる健康であると公表された直後。
カールフェルト伯爵を相手に、クルーム侯爵が宣戦布告。
僕を攫い、兄と母を殺す為、あの男は兵を挙げたのだった。
「あー……」
面倒見のいいカールフェルト伯爵は、母と僕の生活を劇的に変えた。
ろくでもない人格の父親に育てられた僕は、父親違いの兄カールフェルト伯爵に庇護される生活を満喫している。
まず、煩くない。
堅苦しくもないが礼儀正しい兄シモンは、品性を損なわない程度に豪快で愉快な大人の男だった。
「だよな。そろそろ、いいか」
「そうですよ」
兄は僕が望む前に声をかけてくれるし、話をしたくなった頃に尋ねてくれる。全てが丁度いい按配で、ちょっと畏まった口調を使われたところで別に居心地が悪くなったりはしない。
単純に、もっと仲良くなりたかった。だから嘘をついた。
「よし。じゃあ、アベル」
「はい、兄上」
「馬をやろう。ついてこい」
「やった!」
優しくて頼れる兄。
敬愛する聡明な姉。
僕は此処へ来て、自分がかなり幸せな人生を生きていると気づかされた。
「一人で遠くに行くなよ?まだ土地勘がないし、一応、高貴な閣下からお預かりしている御子息なんだから」
「無断でね」
「ああ。俺の首が掛かってる」
こんなに軽口を言い合える相手はこれまで誰もいなかった。
馬を選んで辺りを駆け回り、兄と共に笑い転げながら帰って来ると、バルコニーに佇む母が見えた。
泣き喚いたり、歌ったりしている声が、夜、よく聞こえてくる。
狂ってしまったようで、でも、そんな母はとても自由で、むしろ正気に戻った姿のように僕の目には映っていた。
そして今、母の目には晴れた空が映っているのだろう。
見ているのは、きっと、誰かと眺めた空なのだ。
母は今、愛の続きを生きている。
「芸術が好きなのはわかったが、何でも愛好しているのか? 絵とか、音楽とか、あるだろう」
兄が、母を見ていた僕を現実に引き戻す。
「そうですねぇ、文献で読む限りいちばん興味を引かれるのは宗教画ですね」
「宗教画……」
「ええ。でも、オペラはよかったなぁ。歌をやってみたいです」
「歌か……」
「兄上はオペラとか、どうです?」
兄がバルコニーの母を一瞥し、それから、小さく口ずさみ始めた。
僕は足を止めた。兄が歌うと思わなかったし、兄は、とてもいい声をしていた。
「……望むなら、音楽教師を雇ってもいい」
短い喉自慢の後、兄は言った。
少し躊躇いがちに感じたのは、詳細はわからないけれどたぶん母を気遣ったのではないかと予測する。
あの男から手紙が届いた。
カールフェルト伯爵に宛てられたクルーム侯爵の手紙は、最初、丁寧なものだった。それが攻撃的な命令に変わったのは、三通目の返事の後だ。
『離婚は後でもいいから、息子を返せ。後悔するぞ』
つまりは脅迫だった。
どうして僕が手紙の内容を知っているかというと、そろそろクルーム侯爵が行動に出るだろうと予測していた時期に兄宛の手紙が届いたので、兄に頼んで読ませてもらった。それ以来、兄は共有してくれているのだ。
僕は言った。
「母に、離婚に応じないよう言ってください。身分は母の鎧です。命を守る為の鎧ですから、兄上の父君も妥協してくれるはずです」
「まあ、そうだが。併し、ついに『誘拐罪』をちらつかせてきたな」
「僕が自分の意思で兄のところに引っ越したのに、馬鹿な爺さんですよ」
「俺への脅迫としてはまっとうだ」
「まっとうな脅迫なんかありません。あぁ、死ねばいいのに」
「本当に嫌いなんだな」
「当然です。母上を殴って、首を絞めたんですよ?」
「なんだって?」
まだ話していなかった母への暴力について、うっかり口を滑らせてしまった。
兄の表情が冷酷な怒りに変容していくのを眺めていると、胸がスカッとした。
「僕をいいなりにしたくて、目の前で虐めたんです」
「……」
「何度もじゃないですよ?それで決意して、二人で出奔したんですから」
「だが、居場所は知られている」
「ですよね。兄上、頑張ってください」
「暴力は一度きりか?」
「まあ、最近の大きいのはそれ一回かな。三年くらい前までは、やられっぱなしな僕でした」
そこで兄が苛立ち混じりの深い溜息をついた。
僕は兄に笑顔を向けた。
「僕はすばしっこいんです。躱し方を心得てからは簡単でしたよ。毎日おちょくってやりました」
「永遠に帰らなくていい。もう誘拐で結構だ」
「大丈夫ですよ。何年か待てば、僕の方が確実に強くなります。そうだ!兄上、剣の稽古をつけてください。兄上の逞しさを見れば、達者なのは明白ですよ!」
若く健康な僕が、老いた父親を暴力で黙らせたら、さすがにまずいかな。
「自分で自分を守れるようになれば、母上も安心してくれますよね」
「実を言うと、お前が成長して父親から爵位を奪えば解決する。本当に領地経営に興味がないのか?」
兄が自分で自分を諭している様子で丁寧に言葉を選んで僕に尋ねた。
僕はとぼけて空を眺めた。
「できなくはないけど、楽しくないですからね」
「……楽しいと感じそうな血筋なんだがな」
「確かに。姉上は生き生きとやっていますしね」
「アベル。今日一日、俺と執務室に籠れ。相手が悪かっただけかもしれない」
「兄上を手伝うだけなら歓迎です」
母が僕たちに気づいたのか、素早く身を翻し中に隠れてしまった。
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以前より多少陰気になったものの、母はとにかく安心して暮らしているのがよくわかるから、僕はそれが嬉しい。
僕の生物としての父親は最悪だった。
でも、兄の父親は、本当にいい人間だったのだろう。
会ってみたかった。
そうしたら、きっと、僕が見たこともないような母の笑顔も、見ることができただろう。
この日から、僕は兄の補佐を務める形でカールフェルト伯爵家の仕事に携わるようになった。
兄の言った通り、相手が悪かっただけだとすぐにわかった。
ただ、クルーム侯爵家を継ぐと誰よりもまずあの男を喜ばせてしまうのが癪で、大問題だった。
そんな些細な葛藤を抱えながら楽しく毎日を過ごしていると、季節はあっという間に過ぎていった。
姉が女の子を産んだという報せには、僕はもちろん、母も喜んだ。
久しぶりに見た元気な母の笑顔に僕はますます嬉しくなった。兄も喜んで、家族だけで遠くの公女誕生を祝うパーティーを催してくれた。
国王夫妻の孫娘である公女ガブリエラと、その母親トーシュ公爵夫人フレデリカ。
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