3 / 8
クロとシロ
しおりを挟む
「あの、ところで…」
「うん?どうかしたかい?」
「女性って死神になれるんですか?死神って男性の方のイメージしか無くて…」
「ああ、確かにそんなイメージはよく持たれるよ でも、性別なんて関係ないさ 死神になったらどうでもいい事だ」
「そうなんですか?」
「まあ、体の構造は男女で違うけど 死神は死神って事さ」
「なるほど それなら私も死神になれますね」
「後、先に言っておくけど死神って言うのは元々人間だった者ばかりなんだ」
「という事は死神さんも人間だったんですね」
「ああ、生憎人間の時の記憶は無いけどね あるのは人間だった という事実だけさ」
「なら私も死神になったら…」
「ああ、記憶は消えてしまうだろう」
僕が彼女に覚悟があるかと聞いたのはそういう事である
それは二度と人間の心を持つ事が許されないということ
そして、人間だった頃の記憶を消されてしまうという事
そんな事柄だった
そして、今話してるこの事でさえもきっと彼女は忘れてしまう
「そうですか…あの、人格とかは」
「そこに付いては心配いらないよ 性格や人格などは変わらないはずだ 善が悪になることもないし悪が善になることもない」
「つまり元の自分を保ったまま死神になれるんですね」
「ああ、姿は少し変わるかもしれないけど」
「それなら良かったです!」
「さて、いつまでここに居てもダメだから手続きをしに行こう 君が死神になるためのね」
「はい!」
死神になること自体は案外簡単だ
少し権力を持った者に姿を変えられ記憶を消されるだけですぐ死神になれてしまう
そこで臆する者が絶えないことは言うまでもないが
「そうだ、君名前は?」
「それが、覚えてないんです…」
「困ったな 名前が無いと呼ぶ時に…」
「死神さんの名前は何ですか?」
「実は僕にちゃんとした名前は、無いんだ 他の死神には各々にあだ名で呼ばれてるいるからね」
「それなら私達で名前を決め合いましょうよ!」
「名前を決め合うのかい?」
「はい、きっと楽しいですよ」
「楽しい、か そうだねそうしよう」
「じゃあ死神さんの名前を決めますね 黒く見えるからクロなんてどうでしょう?」
「なら白く見える君はシロかな?」
「シロですか いいですね気に入りました!」
「それじゃ行こうかシロ」
「はい、クロ!」
「うん?どうかしたかい?」
「女性って死神になれるんですか?死神って男性の方のイメージしか無くて…」
「ああ、確かにそんなイメージはよく持たれるよ でも、性別なんて関係ないさ 死神になったらどうでもいい事だ」
「そうなんですか?」
「まあ、体の構造は男女で違うけど 死神は死神って事さ」
「なるほど それなら私も死神になれますね」
「後、先に言っておくけど死神って言うのは元々人間だった者ばかりなんだ」
「という事は死神さんも人間だったんですね」
「ああ、生憎人間の時の記憶は無いけどね あるのは人間だった という事実だけさ」
「なら私も死神になったら…」
「ああ、記憶は消えてしまうだろう」
僕が彼女に覚悟があるかと聞いたのはそういう事である
それは二度と人間の心を持つ事が許されないということ
そして、人間だった頃の記憶を消されてしまうという事
そんな事柄だった
そして、今話してるこの事でさえもきっと彼女は忘れてしまう
「そうですか…あの、人格とかは」
「そこに付いては心配いらないよ 性格や人格などは変わらないはずだ 善が悪になることもないし悪が善になることもない」
「つまり元の自分を保ったまま死神になれるんですね」
「ああ、姿は少し変わるかもしれないけど」
「それなら良かったです!」
「さて、いつまでここに居てもダメだから手続きをしに行こう 君が死神になるためのね」
「はい!」
死神になること自体は案外簡単だ
少し権力を持った者に姿を変えられ記憶を消されるだけですぐ死神になれてしまう
そこで臆する者が絶えないことは言うまでもないが
「そうだ、君名前は?」
「それが、覚えてないんです…」
「困ったな 名前が無いと呼ぶ時に…」
「死神さんの名前は何ですか?」
「実は僕にちゃんとした名前は、無いんだ 他の死神には各々にあだ名で呼ばれてるいるからね」
「それなら私達で名前を決め合いましょうよ!」
「名前を決め合うのかい?」
「はい、きっと楽しいですよ」
「楽しい、か そうだねそうしよう」
「じゃあ死神さんの名前を決めますね 黒く見えるからクロなんてどうでしょう?」
「なら白く見える君はシロかな?」
「シロですか いいですね気に入りました!」
「それじゃ行こうかシロ」
「はい、クロ!」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【本編,番外編完結】私、殺されちゃったの? 婚約者に懸想した王女に殺された侯爵令嬢は巻き戻った世界で殺されないように策を練る
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベルティーユは婚約者に懸想した王女に嫌がらせをされたあげく殺された。
ちょっと待ってよ。なんで私が殺されなきゃならないの?
お父様、ジェフリー様、私は死にたくないから婚約を解消してって言ったよね。
ジェフリー様、必ず守るから少し待ってほしいって言ったよね。
少し待っている間に殺されちゃったじゃないの。
どうしてくれるのよ。
ちょっと神様! やり直させなさいよ! 何で私が殺されなきゃならないのよ!
腹立つわ〜。
舞台は独自の世界です。
ご都合主義です。
緩いお話なので気楽にお読みいただけると嬉しいです。
蝋燭
悠十
恋愛
教会の鐘が鳴る。
それは、祝福の鐘だ。
今日、世界を救った勇者と、この国の姫が結婚したのだ。
カレンは幸せそうな二人を見て、悲し気に目を伏せた。
彼女は勇者の恋人だった。
あの日、勇者が記憶を失うまでは……
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
失った真実の愛を息子にバカにされて口車に乗せられた
しゃーりん
恋愛
20数年前、婚約者ではない令嬢を愛し、結婚した現国王。
すぐに産まれた王太子は2年前に結婚したが、まだ子供がいなかった。
早く後継者を望まれる王族として、王太子に側妃を娶る案が出る。
この案に王太子の返事は?
王太子である息子が国王である父を口車に乗せて側妃を娶らせるお話です。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる