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# 春
新生活①
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「カンパーイ!」
戸部君がコーラを片手に、乾杯の音頭を取る。
午前中の初授業を終えた私たちは、親睦会も兼ねて学校近くのファミレスで、ランチをすることになった。
「やっぱりコーラは喉に染みるなぁ」
「戸部君、おじさんみたいだよ」
「ちょっと入来ちゃん、俺はまだ十八歳なんだけど!」
昨日の入学式から一夜明けて、私たちのチームは徐々に打ち解けていった。
午前中の授業はオリエンテーションで、グループワークをメインで行ったのだ。
その時間で性格や考え方が、おおよそ読み取ることができた気がする。
「それにしても、早くお酒が飲める歳になりたいよね」
グループワークで分かったことは、戸部君は無言を嫌うということだ。
みんなが黙ってしまわないように、率先して間を埋めてくる。
今も、入来ちゃんとのやり取りがひと段落したはずなのに、間髪入れずに違う話題を振ってきた。
楽しい空間にしようと、上手く盛り上げようとしてくれる。
チャラついててノリが軽いところはあまり好きではないけど、そういう素直なところが羨ましく思う。
「戸部君は、まだコーラの方がお似合いだよ」
「ナオちゃんも意地悪だな。子供っぽいって言いたいの!?」
「冗談だから気にしないで」
今度は私と戸部君のやり取りを見て、入来ちゃんが目を細めながらクシャっとした笑顔を見せていた。
戸部君がコーラを片手に、乾杯の音頭を取る。
午前中の初授業を終えた私たちは、親睦会も兼ねて学校近くのファミレスで、ランチをすることになった。
「やっぱりコーラは喉に染みるなぁ」
「戸部君、おじさんみたいだよ」
「ちょっと入来ちゃん、俺はまだ十八歳なんだけど!」
昨日の入学式から一夜明けて、私たちのチームは徐々に打ち解けていった。
午前中の授業はオリエンテーションで、グループワークをメインで行ったのだ。
その時間で性格や考え方が、おおよそ読み取ることができた気がする。
「それにしても、早くお酒が飲める歳になりたいよね」
グループワークで分かったことは、戸部君は無言を嫌うということだ。
みんなが黙ってしまわないように、率先して間を埋めてくる。
今も、入来ちゃんとのやり取りがひと段落したはずなのに、間髪入れずに違う話題を振ってきた。
楽しい空間にしようと、上手く盛り上げようとしてくれる。
チャラついててノリが軽いところはあまり好きではないけど、そういう素直なところが羨ましく思う。
「戸部君は、まだコーラの方がお似合いだよ」
「ナオちゃんも意地悪だな。子供っぽいって言いたいの!?」
「冗談だから気にしないで」
今度は私と戸部君のやり取りを見て、入来ちゃんが目を細めながらクシャっとした笑顔を見せていた。
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