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コネクト
しおりを挟む「どうした、ハイエナ。そんなもんじゃないだろう。どうしたぁ、ハイエナ、そんな、もんじゃ、ないだろウ」
居酒屋でコールをかけるように挑発する津田さんは、随分と楽しそうだ。そういうおふざけが好きなお方ですし、今更確認することでもないですが、ね。状況ってあるでしょ。
「輪廻のメビウスが、何度見てもやりづらいな」
「ハイエナ、聞こえるか」
「何してやがるウサギ、こっちに合流しろ。イレギュラーAだ。津田が現れた」
「分かっている。私の方角からもそれは確認できた」
「意味がわからん」
二匹の大蛇。津田の使役する召喚獣、メビウス。青の蛇はアスファルトをえぐり、緑の蛇は空間を引き裂く。
ゆらゆらと蠢きながらも、その眼は俺を捉えていた。大きな薙ぎ払いが飛んでくる。ミリ回避して、コンビニに転がり込む。ガラスがどうなってたかって、そんな物はとうに割れていた。ゆっくりと津田さんが歩いてくる。
「私様はとても悲しいよ、ハイエナ。全盛期のお前ならもう少し手応えがあったのだがな。やはりお前には私様が必要なんじゃないか、え。戻って来なさいよ」
「冗談。誰があんな闇ブラック暗黒企業に帰るかよ」
「こっちの水は甘いぞ」
「泥水が喚くな」
ウサギからの着信だ。気づかれているだろうが、音声をオンにする。どのみち俺の人生はあと数秒だ。
「聞こえるか、ハイエナ」
「聞こえるぞ、満足か。ウサギ」
「メビウスには完全排除命令が出ている。悪いけど、手加減はできないのだ」
「そういうことか、あ、そ。まぁいい。やってくれ」
「おやすみハイエナ。来世もちゃんと、ウサギを探してくださいよ」
眩い光、目の前が白に包まれる。津田さんは未だに笑っている。死ぬつもりなど甚だないのだろう。舐めやがる。
ハイエナ75426の人生の記録は、ここで停止する。
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