恋の神様

あらら

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チャラ男と真面目なわたし

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中条小百合は、都内の会社からボロアパートに帰って来てシャワーを浴びてテレビをつけた。 

テレビ画面の中から、小さなおじいちゃんが出てきた。

小百合は、気絶してしまった。

目を覚ますと、最近疲れてるからかな…。

変な物が見えたんだ。

早く寝よう。

「おい!年寄りを放置すな!」

ベッドの上に正座してお茶を飲んでる、おじいちゃん。

「何が今、一番欲しい?」

「不法侵入ですよ!」

「どこまでも真面目な女じゃな。わしは、恋の神様じゃあ。」

「恋の神様?」

「そうじゃ。真面目なお前さんには正反対な男を置いていく。じゃあな。」

恋の神様は、テレビ画面に戻って行った。

「こんばんみー!」 

チャラチャラしてそうな男が現れた。

「不法侵入ですよ!警察に電話しますよ。」

「へぇ~可愛いじゃん。」

顎クイをされて内心、小百合は、ドキドキしてしまった。

抱きしめられて人の温もりを感じたのはもう数年前ぶりだった。

小百合は、鼻血を出して倒れこんでしまった。


小百合が目を覚ますとキッチンから良い香りがしてきた。

「おはよう。小百合。」

チャラ男が、朝ごはんを作ってテーブルの上にのせた。

「あなた、何て名前ですか?」

「俺?俺はチャラ男だよ。」

「は?」

「あのじいちゃん、名前つけてくれなかったんだよ。」

「チャラ男さん、ここで何をしているんですか?」

「料理。」

「そうですか、いただきます。」

美味しい!

小百合の体に稲妻が落ちた。

「まぁ、まあまあですね。」

「良かった。小百合、会社は?」

「今、何時ですか?」

「6時だけど。」

良かった、最低一時間はかかる。

小百合は、チャラ男のご飯を完食してアパートを出た。

チャラ男に合鍵を渡して。

チャラ男は、鍵を握りしめるとテレビに向かって話し始めた。

「あんな感じで良いの?」

「そうじゃな、ポジティブに物事は運んでいるようじゃな。」 

テレビの画面には恋の神様が写し出されていた。

「何じゃ?何か言いたそうじゃな。」

「何でチャラ男?名前は?」

「お前に名前はいらん。小百合の人生に少しの潤いを与えるのが貴様の仕事じゃ。」

了解と言ってチャラ男は、薬を飲んだ。

小百合は、会社のロビーで転んでバッグに入っている物を全部、床にぶちまけた。

黙って一緒に物を拾ってくれたのは社長だった。

「申し訳ありませんでした。」

「いや、何て事はない。」

そう言って秘書を連れて会社を出た。

カッコいい。

あれが、大人の男だよね。

チャラ男にも見習って欲しいものだ。

仕事を終えてアパートに戻ると夕飯が用意されていた。

「わ、すごいね。」

「俺は、チャラ男だけど料理と女の子の口説き方は熟知しているからね。」


小百合は、チャラ男の話は無視していただきますと言ってご飯を食べ始めた。

「美味しい!」

小百合の無邪気な顔にチャラ男は微笑んだ。

小百合は、食事を食べ終えると会社の社長の話を始めた。

「であるからに、あなたも少しは見習ったら。」

「俺とは正反対の人種じゃん。無理無理。」

チャラ男は、何故か悲し気だった。
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