君と見た桜

夜桜

健太郎と結衣は、近所の桜を見ながらビールを飲んだ。
　
「綺麗だね。」

「うん‥。」

健太郎は、落ち込んでいた。

これからどうしようか悩んでいた。

考えた末、派遣会社に登録した。

最初に勤める事になった貴金属会社。

しかし、毎日、泣きながら自転車で通勤した。

派遣社員は、差別されていた。

帽子の色が正社員と派遣社員では違うのだ。

健太郎は、1ヶ月目でクビになった。

何故ならパソコンのブラインドタッチ出来ないという理由からだった。

ビールを飲んで怒り狂った。

ずっとストレスだった。

世の中の理不尽な要求。

派遣社員を斡旋している営業マンが会社に来て落ち込む事無いですよと声をかけてくれた。

紹介予定派遣で和菓子屋に勤めないかと勧められた。

健太郎は、飛び付いたが結衣は反対だった。

結衣を説得して和菓子屋に勤める事になった。