妊娠条令

あらら

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質と量

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どうすれば良いんだ!

心の中で圭介は焦りと憔悴が葛藤していた。

工場長室の中をぐるぐる歩いては考えていた。

そうか!

自分の研究を取り入れるんだ。

ドクターに注文書を渡した。

これは?

量も質も同時に重ねるなら


妊娠誘発剤を使えば質は変わらずに双子が産まれやすい。そして量が増える。

そして今まで入って来た収入で第二工場を作れる。

直ぐに孝に連絡した。

yesという答えが返って来た。

圭介は直ぐに、遥香に伝えた。

「マジ?凄い事考えたね。」

「そうかな?」

内心、圭介は革命を起こせた事に酔っていた。

「ここから出たらどこに行きたい?」

「え?」

遥香は内心ビックリした。

ここでへこまれたら困ると遥香は思い

「海か山に行きたいかな。」

と答えた。

「山が良いな。」

「そうだよね、圭介は山って感じだもんね。」

「どこが?」

面倒くさ。

調子に乗るなよ、ただの凡人が。

「うーん、体つきとか、足腰が強そうだから。」

「そうだよね。足腰には自信あるかな。」

あんな太っていた圭介が痩せてイケメンになったのが信じられなかった。

でも、生理的に受け付けない。

「そろそろ時間です。」

とスタッフが言った。

刑務所の面会室に似ている。

鏡越しの関係…。
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