Vegetables

Vegetablesー２ー

絶体絶命 １

「……律、ごめん！　俺が悪かったから……」

　日曜日の夜八時、海岸沿いのドライブインの駐車場――の端っこ。ドライブインとはいっても、観光客もまばらなこの時季、しかも夜間は閑散としている。

　その端っこに停めた車の中で、俺は正真正銘の本気で謝っている。無表情でこっちを見てる律の目がむちゃくちゃ怖い――。

　秋風は肌寒いくらいなのに、俺の両手はしっとりと汗をかいていた。

「千章……言い訳があるなら、しゃべれるうちに言っとけ」

　怖ぇ……。それってこのあと「しゃべれない状況にされる」ってことだろう？

　謝ってるからには俺が悪かったんだ。それは間違いないし認める。でも、情状酌量の余地はあると思う。不可抗力だったんだ。

　俺は減刑を求めて、必死で訴える羽目になった。