執着系王子にはもううんざりです

高緋ぴお

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1章 金輪際人を見た目で判断しません

根回し済み

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「実は昨日リオ王子から申し出があって、今日からこの城に滞在することとなった。」
「えっ・・・・。」

 なんですのそれは。一国の王子様が、婚約者の城に留まるなんて、聞いたことありませんわよ!?!?普通逆でしょう!?!?

「なんでも、ルミネとの親交を深める機会が欲しいとか。ルミネのことを知ろうとする意欲にはたまげたよ。よい相手に巡り会えたことは、父として喜ばしく思うよ、ルミネ。」
「お、お父様。」

 お父様、私を政治的な駒としてでなく、ちゃんと私の幸せを考えてくれてたのね、・・・・っなんてなりませんわよー!リオ様の策には私は騙されませんっ!
 
「お父様っ!駄目ですわよリオ様に騙されては。私はリオ様との婚約破棄を希望致します。実を申しますと、リオ様はお姉様と」

 と、言いかけたところでタイミングよく遮られた。

「・・・・っ私から説明します、お父様。」
「お姉様!」

 ラミラお姉様が後方から現れ、お父様に深くお辞儀をする。その後ろにはもう一つの影が。

「と、ついでにリオ様。」
「ついで....。」

 相変わらず麗しいお顔ね、でも白目なんかむいたらせっかくのお顔が台無しですわよ?

「お父様、私は確かにリオ王子と何度かこの城でお会いしたことがあります。なのでルミネはそれを浮気ではないかと誤解しているのです。」
「ふむ、そういうことか、ルミネが婚約を破棄したがっているのは。」
「はい。何故会っていたのか、と言いますのは・・・・ええと。」
「ああ、それはもう、僕は以前からラミラ姫の演技の大ファンで。なのでこの城に出向いた時は、必ず会おうと思っていたのです。」
 
 お姉様の演技を?リオ様でも演劇を見られるのね、意外だわ。
 そう、お姉様は姫であるにも関わらず、演劇の活動もされている。私も何度か観劇したことがあるけれど、本当にお上手で、主役もこなされているのよ。それを知っているってことは、本当なのかしら。 
 
「そうか、ラミラの演技を知っているのか。ふむ、リオ王子は見る目があるようだな、はっはっは。」

 あちゃー、お父様の親バカテンションが始まってしまったわ。こうなると、歯止めが聞かなくなって政務が滞ってしまうのよね、王様としては失格な気もするけれど。
 って、ますます婚約破棄を受け入れてもらうことが難しくなってしまったような。
 浮気じゃないのならば婚約破棄する必要はないのかしらってちょっと思ったけれど、でもでも、リオ様の残念な一面を見ちゃったし。でもでも、あの会ったことがある発言も気になるし。顔面は推しだから、お姉様とくっついて幸せになって、私のお役は御免って思っていたところでしたのに。
 
 ああ~、私って一体どうしたいのかしら!?
 
 そうだわ、お姉様とリオ様が恋仲でないのなら、これから私が手を回してくっつけてしまえばいいんじゃない!?会っているってことは少なくとも好意はあるでしょうし。
 そうよ、そうしましょう。そうなれば私のお役は御免、晴れて推しと大好きなお姉様のイチャコラを眺め、至福の時を味わえるわ。断じて、断じて私はリオ様とそんな風にになりたいなんて、思ってないんだからね!
 
 そんなこんなで悶々と悩んでいたら、いつの間にか夜になっていた。
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