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第16章 閑話
第90話 お出掛け
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ある休日の午後、ベアーズと寄付を渡しに孤児院を訪れ、神父様に寄付を渡した後ベアーズと子供達が遊んでいるのを眺めていて、ふとある事を思い付いたので寄宿舎に戻って赤い羽を持ち、孤児院にまた訪れた後ハウル様の所に飛んだ。
ハウル様の家に入ったところで、孤児院の子供達を別の種族の街などへ連れて行くといった事についての相談をしに来たと伝えた。
「なるほど。別の種族の街へのぉ」「はい。正直僕も1年間孤児院で過ごしていたから感じるんですが、やはり王都の中だけでは気持ちも萎縮してしまうと思いまして」
「確かに、他の種族の者と交流をすれば興味も抱き、色々知りたくなったりする事にも繋がるかもしれぬな」「はい。それによって将来の事を考え出したりする子も出てくるかもしれませんし」「確かにそうじゃな。それで、どこへ連れて行くと言うのじゃ?」
「正直、そこを相談しようと思いまして」「ああ、そういう事か」「はい。やはり僕で連れて行ける所が良いと思うのですが、それだと海人族のマリンタウンかエルフ族の砂漠の里しかありませんし······」
「確かにそうじゃな。まぁそこのところは儂の方でも考えておくとしよう」「はい。お願いします」と言って僕は孤児院に帰った。
レックスが帰った後ハウルは、「あ奴もそういう事を考える男になったか。さて······」そう呟いてある所へ飛んだ。
ところ変わってここは海人族王城内の国王の寝室。特に執務もないので国王が王妃や息子で王子のポピーとくつろいでいた。
そこに、「相変わらず仲が良いのぉ、お主らは」「っ! その声は······」スゥッとハウルが姿を現した。
「ハウル!」「ハウル様!」「ピー!」「久しぶりじゃのぉ」と言葉を交わし合った。
「久しぶりじゃないだろ。いきなり寝室に現れて」「ホッホッホ、まぁそう言うな。特に何もしてはおらんのじゃから良いではないか」「全く。それで、今日は何しに来たんだ?」
「実はのぉ、ちとレックスから相談を受けてな」「ピー?」「レックス君から?」レックスと聞いて真っ先にポピーが反応し、続いて国王も聞き返した。「うむ。実はのぉ······」ハウルはレックスから受けた相談事を国王に話した。
それから数日後の夜。僕が部屋でくつろいでいたら、「レックスよ」「ハウル様?」ハウル様の声が聞こえたのでそちらを見たら、ハウル様が姿を現した。
「レックス、先日の孤児院の子供らの件じゃがな」「はい」「海人族の国王が、『こちらは構いませんのでぜひお越し下さい』と申しておったわ」
「ホントですか!?」「うむ。あとはジニーと話して計画する事じゃな」「分かりました。ありがとうございます!」「うむ」と言ってハウル様は消えた。
「凄いな、ベアーズ」とベアーズに話し掛けたら、ベアーズもしっぽを振り続けていた。
後日神父様にその事をお話ししたら、「こちらとしても願ってもない事ですよ」と仰り、次の僕らのお休みの日に子供達と、僕と兄ちゃんとお姉ちゃんが引率者として同行しマリンタウンを訪れた。
初めての雰囲気や人を見て子供達は興味津々になったり、逆に緊張しだす子もいたが、そこは特にお姉ちゃんがなだめたり落ち着かせたりして見学を続けた。
そして最後には何とお城の中を見学させてもらえ、子供達は大興奮になったのだった。そりゃ王都のお城にさえ行った事無いからなぁ。
お城の中に入りまずは国王様達のいる部屋に向かい、国王様や王妃様も事情を知っていてとても優しく接して頂き、子供達もポピーと楽しく接した。
その後お城の中を見学させてもらい外に出た。お城を出た時には本当に良かったとみんな感動していた。
こうして孤児院の子供達のお出掛けは幕を閉じたのだった······。
後日、ハウル様を通して国王様より何とマリンタウンの子供達に養成学校の見学をさせて欲しいと頼まれたのだった。
そちらもジルコニー校長に相談したら許可を得られ、休日にマリンタウンの子供達を招待したのだった······。
ハウル様の家に入ったところで、孤児院の子供達を別の種族の街などへ連れて行くといった事についての相談をしに来たと伝えた。
「なるほど。別の種族の街へのぉ」「はい。正直僕も1年間孤児院で過ごしていたから感じるんですが、やはり王都の中だけでは気持ちも萎縮してしまうと思いまして」
「確かに、他の種族の者と交流をすれば興味も抱き、色々知りたくなったりする事にも繋がるかもしれぬな」「はい。それによって将来の事を考え出したりする子も出てくるかもしれませんし」「確かにそうじゃな。それで、どこへ連れて行くと言うのじゃ?」
「正直、そこを相談しようと思いまして」「ああ、そういう事か」「はい。やはり僕で連れて行ける所が良いと思うのですが、それだと海人族のマリンタウンかエルフ族の砂漠の里しかありませんし······」
「確かにそうじゃな。まぁそこのところは儂の方でも考えておくとしよう」「はい。お願いします」と言って僕は孤児院に帰った。
レックスが帰った後ハウルは、「あ奴もそういう事を考える男になったか。さて······」そう呟いてある所へ飛んだ。
ところ変わってここは海人族王城内の国王の寝室。特に執務もないので国王が王妃や息子で王子のポピーとくつろいでいた。
そこに、「相変わらず仲が良いのぉ、お主らは」「っ! その声は······」スゥッとハウルが姿を現した。
「ハウル!」「ハウル様!」「ピー!」「久しぶりじゃのぉ」と言葉を交わし合った。
「久しぶりじゃないだろ。いきなり寝室に現れて」「ホッホッホ、まぁそう言うな。特に何もしてはおらんのじゃから良いではないか」「全く。それで、今日は何しに来たんだ?」
「実はのぉ、ちとレックスから相談を受けてな」「ピー?」「レックス君から?」レックスと聞いて真っ先にポピーが反応し、続いて国王も聞き返した。「うむ。実はのぉ······」ハウルはレックスから受けた相談事を国王に話した。
それから数日後の夜。僕が部屋でくつろいでいたら、「レックスよ」「ハウル様?」ハウル様の声が聞こえたのでそちらを見たら、ハウル様が姿を現した。
「レックス、先日の孤児院の子供らの件じゃがな」「はい」「海人族の国王が、『こちらは構いませんのでぜひお越し下さい』と申しておったわ」
「ホントですか!?」「うむ。あとはジニーと話して計画する事じゃな」「分かりました。ありがとうございます!」「うむ」と言ってハウル様は消えた。
「凄いな、ベアーズ」とベアーズに話し掛けたら、ベアーズもしっぽを振り続けていた。
後日神父様にその事をお話ししたら、「こちらとしても願ってもない事ですよ」と仰り、次の僕らのお休みの日に子供達と、僕と兄ちゃんとお姉ちゃんが引率者として同行しマリンタウンを訪れた。
初めての雰囲気や人を見て子供達は興味津々になったり、逆に緊張しだす子もいたが、そこは特にお姉ちゃんがなだめたり落ち着かせたりして見学を続けた。
そして最後には何とお城の中を見学させてもらえ、子供達は大興奮になったのだった。そりゃ王都のお城にさえ行った事無いからなぁ。
お城の中に入りまずは国王様達のいる部屋に向かい、国王様や王妃様も事情を知っていてとても優しく接して頂き、子供達もポピーと楽しく接した。
その後お城の中を見学させてもらい外に出た。お城を出た時には本当に良かったとみんな感動していた。
こうして孤児院の子供達のお出掛けは幕を閉じたのだった······。
後日、ハウル様を通して国王様より何とマリンタウンの子供達に養成学校の見学をさせて欲しいと頼まれたのだった。
そちらもジルコニー校長に相談したら許可を得られ、休日にマリンタウンの子供達を招待したのだった······。
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