落ちこぼれ一兵卒が転生してから大活躍

きこうダきこう

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第24章 王国騎士団

第159話 入団試験~面接と組手~

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 今日は入団試験2日目で午前中に面接が行われ、それで合否が発表される。

 面接時間はバラバラに決められていて僕の指定時間はもう少し先なので部屋でゆっくりしていた。

(一体どんな質問をされるんだろう?)と目を瞑って考えていたら、昨日の筆記試験の時同様突然ーー救助しに来た国民と騎士団の仲間が同時に魔物に襲われていたら、どちらを助ける?ーーと面接会場らしき部屋で誰かにそう質問されている場面が映し出された。

(また!?)と思いながら目を開けた。

(一体どういう事何だろう? 何でここにきて前世の時の記憶がこうも蘇ってきてるんだ?)などと思って時間を見てみたら、程よい時間であったため、準備を整えて面接会場に向かった。そして、面接会場に向かいながら取り敢えず先ほどの質問を聞かれた場合、どう答えるか考えていた。


 そうして面接会場に着いて受付の方に名前を伝えたら控室へ案内してもらった。

 控室で少し待たされた後呼ばれたので面接会場の部屋へ向かった。部屋の前に着き呼吸を整えた後に扉をノックし、中から返答があったので「失礼します!」と言って中に入った。

 部屋の中にはパーシバル団長の他2名が奥に座っていて取り敢えず手前の椅子の前まで進んだ。

 そして団長から座るよう促されて座り、まず団長から「君は既に知っているだろうが改めて騎士団の団長で武闘部隊隊長のパーシバルだ。そして彼らは副団長で左が魔法部隊隊長のハリー、右が諜報支援部隊隊長のシュピーゲルだ」と紹介があった。

 その後「紹介が済んだところで早速面接試験に移らせてもらう」と言って、団長から"なぜ騎士団入団を目指したのか?"、"3つの部隊のうち、どの部隊に所属し、その中で何をしたいと考えているのか?"と今まで休暇前試験の問題などで問われた内容を改めて聞かれたので、その時に答えた内容を答えた。

 そして、「では最後に、任務である村へ遠征に赴いた際······」とその時問われた質問が、先ほど部屋で見た映像の中で問われた内容と同じであった。

(っ!!)心の中では驚きながらも事前に考えていた答えである「もちろん、国民を助けます! それが騎士団の役目ですから!」をハッキリ伝えた。

 そう答えた後団長から「分かった。試験は以上だ」と言われたので退室した。

 
 僕が退室した後シュピーゲル副団長がパーシバル団長に、「彼がお前の言っていたお気に入りの人物か? パーシバル」「あぁ、昨年色々世話になった事もあってな」「なるほど······」といった会話がなされた。

 面接試験も終わって肩の力を抜くことができ、取り敢えず合格発表まではもう少し時間があるのでその辺りを散歩する事にした。

 その際同じく面接試験を終えたカールやらマーシュ、メリーらと遭遇してそれぞれと雑談などをした。特にメリーは物凄く緊張し、前日の実地試験の結果を鑑みても合格出来る自信が無いと落ち込んでいたので励ましてあげた。

 そうして合格発表の時間が近付いたので発表場所に向かった。

 
 場所に着いて先に来ていたアリスを見掛けて声を掛け、一緒に発表を待っていた。

 そして時間となり係より部隊別に合格者を掲載していると説明がなされた後、合格発表がなされた。

 取り敢えず自分の確認を真っ先に行い、無事武闘部隊に名前が表記されているのが確認でき喜んだ。

 次に諜報支援部隊の欄を見て、アリスやメリーの名前を確認出来たところで自分事のように喜んで隣のアリスとも喜びあった。それからは一通り一覧を確認し、知り合いは全員合格出来ている事が分かった。

「皆合格出来ているみたいだね」「本当ね。凄いわ皆」アリスとそんなやり取りをした後、「じゃあこの後組手大会があるから」「うん! 頑張ってね!」アリスと別れ、武闘部隊合格者は······と書かれていた指定場所に向かった。

 
 指定場所に着いたところで入口にて名前を伝えた後くじを1枚引き、書いてある番号の部屋で待機するように言われたので部屋に向かった。

 部屋に入ったらいくつかの各種武器と防具、あと1枚の説明文書が置かれていて、~~好きな武具を選んで案内が呼びに来るまで待機せよ~~と書かれていて、その裏には今回の大会の組み合わせ表が書かれていた。僕は自分の対戦相手を確認し、短剣を選んで待っていた。

 暫くして案内人が呼びに来たので付いて行って対決場所に向かった。対戦相手も来たところで審判から注意事項が述べられた後対戦が始まり······楽勝で終わった。

 その後2回戦、3回戦······と楽勝で勝ち進んでいって準決勝まで勝ち進み、準決勝の相手は······ジャックだった。

「お前と対決するのも久しぶりだな」「そうだね」確かにジャックとの対決は養成学校時代に授業の一環やダークエルフ達との戦争前に何度かやって以来だ。

 審判の開始の合図で同時に動きだし、一進一退の攻防が続いていたが、一瞬の隙を突いて僕がジャックの小剣を弾き飛ばし首筋に短剣を突き付けて勝負あった。

「また負けたか」「残念だったね」と言って握手をし合ってお互い会場を去った。

 いよいよ決勝戦を向かえ、相手はデビット・ミラーという恐らく外部からの受験者 (学校内では見掛けた事が無いと思うため)の男の子で、使用武器は今まで扱った者を見た事がないウィップだった。

 試合開始早々相手が連続で鞭を振ってきたため避けるのが精一杯だった。何とか隙を突いて相手の懐に飛び込もうとしてもすぐに鞭を振るわれてなかなか近付けなかった。

(だったら!)その直後のデビットの攻撃を真上に飛んで避けたが、(っ! しまった!)着地に失敗して転んでしまったのだ。

(しめたっ!)そう思ったかデビットは鞭を大きく振りかぶった。

 その時、(今だっ!)そう思った直後僕は直ぐさま体制を立て直しデビット目掛けて突進した。

「なっ!?」僕の突然の行動に驚いたデビットは鞭を降る威力を弱めてしまった。その隙にデビットに飛びかかり、相手を押し倒した後に首筋に短剣を突き付けて勝負を決めた。

 そう、先ほど僕が転んだのはワザと(芝居)だったのだ。

 その事に試合が終わってから気付いたデビットが僕を睨んでいたが、僕は気にせずその場を後にした。(試合結果が今後の騎士団の活動にも影響があるんだから、仕方ないよなぁ)と思いながら······。 
 
 こうして、武闘部隊合格者同士による組手大会は僕の優勝で幕を閉じた······。

  
 控室を出る際に係の人から1枚の紙を渡され、これから一月は宿舎にて先輩団員と寝食を共にしてもらうと書かれていて、その先輩団員の名前が書かれていた。

 早速宿舎に移動するため寄宿舎の部屋の片付けをしに戻ってきたら、部屋の前になぜか養成学校卒業後からはジェシーの所で飼われる事になっている子グマのベアーズが居座っていた。

「べ、ベアーズ? 何で······」いるのか尋ねようとしたら、手紙を咥えているのに気付き「それって、ジェシーからの手紙か?」と聞いたらその手紙を渡してきた。

 取り敢えず手紙を見てみたら、~~レックス、騎士団入団おめでとう~~と最初に書かれていたため(情報早いなぁ)と思いつつ続きを読んだ。

~~レックス、騎士団入団おめでとう。それで、相談したい事があるんだけど、明日の休日に部屋へ来てくれないかしら? ジェシー~~と書かれていたため、ベアーズに「分かった。ジェシーに行くって伝えておいて」と伝えた。それを聞いてベアーズはその場を去った。

 改めて僕は部屋に入り片付けをして騎士団本部内の宿舎に向かった。

 宿舎に着いて中に入り、休憩所にて先輩団員が待機していると紙に書かれていたので地図を頼りに向かったら、休憩所には同室相手となるアッシュ兄ちゃんことアッシュ・ハーメルンだけがいた。

「兄ちゃんごめん。待たせちゃった?」「別に構わないぜ、今回は。遅けりゃそれだけ組手大会で勝ち進んでるって事なんだからな。で、こんだけ掛かったって事は?」「うん。優勝したよ」「ハハハッ。やっぱりな。んじゃあ部屋に行くか」「うん!」と部屋に移動した。

 少し歩いてある部屋の前に着き、兄ちゃんがドアを開けた後「ここが暫くの間の俺達の部屋だ」と紹介した。

 僕も中に入り無言で部屋を見渡していると、「どうだ? 寄宿舎の部屋に比べて豪華だから言葉も出ないだろ」と兄ちゃんが声をかけてきた。

 それに対して僕は、「ううん。懐かしい雰囲気だなぁと思って、ついつい見渡してたんだ」と答えた。

「懐かしい雰囲気って、まさか······」「うん。前世の時もこんな感じの部屋だったんだ」

「覚えてるのか!?」「うっすらだけどね」確かに前もこんな感じの部屋だった。その時は本当に豪華だと感じて感動していた気がした。 
 
「前の時は休日にはアリスが部屋に遊びに来たりして3人で過ごしてたんだ」「そうなのか?」「うん」部屋の事で会話を交わした。

 その話題が一段落したところで、「何はともあれ、お前も騎士団になった事でいよいよこれからだな。お前の運命がどうなるのかも」「うん。あの運命の洞窟の水晶玉に映された、魔王軍との決戦の場で僕を刺すかもしれない人物のジャックにライアンにネール、あと以前に映されたマーシュ。今のところは誰とも刺される事になる関係にはなっていないはずだから······」

「ってことは」「うん。多分これからの行動次第なんだと思う」「なら、これからもより一層行動には注意していかないとな」「そうだね」

「ところで、明日の休日はどうするつもりなんだ?」「あぁ実は、ジェシーから相談したい事があるって誘われてて」「······誘われててって、もうそんな関係にまでなったのかよ」「どんな関係だよっ! ただ相談を聞きに行くだけだっての!」

「冗談だ、冗談」「ったく」「けど、俺やアリス以外でそうやって相談を持ちかけてくれる相手がお前にも出来たんだな」

「······うん」「そっか。良かったな」「うん!」

 その後も兄ちゃんと雑談をして時間を過ごし、夕ご飯と入浴を共にしてその日は終わった······。
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