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4話
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セヴァレト王都、ヴァレルは晴れ渡っていた。
気持ちいい、とアデリーは朝、奥方様にお出しするための珈琲を淹れながら思った。
奥方様は甘い珈琲がお好み。ミルクも用意して奥方様のベッドルームに持っていくのが侍女のアデリーの朝の仕事だ。
今日は奥方様にどんなおぐしをしていただこうか、そう考えるのもアデリーは楽しい。アデリーにとって、貴婦人の中の貴婦人たる、奥方様、エストア公爵夫人は憧れの方なのだ。
寝室のドアをノックして入るとそこにガウンをはおった奥方様がベッドから身を起こしていた。カーテンは既に開かれ、朝日が差し込んでいる。ベッドの傍らに椅子があり、そこに人形のような青年がいた。
あ、と思わず声をあげそうになった。
しかし、召使の心得。主の邪魔にならぬよう、用意した珈琲を置いて静かに部屋を辞した。
「早いのね、キース。驚いたわ」
公爵夫人は齢四十ほどだろうか。豊かな黒髪をかき上げた。
「ヴァレルに着いたのはつい、さきほどです。母上にまずは挨拶と思って」
キースと呼ばれた人形のような青年は答えた。その相貌は母たる公爵夫人ととてもよく似ている。眼鏡の奥の灰色の瞳を細めた。動くと右袖からかすかに青い刺青が見える。
「嬉しいわ。しばらくは屋敷にいられるわね?」
「そのつもりですけど、いつものように離れに滞在しますよ」
そう言って彼は庭の奥にある小じんまりとした離れの館に目をやる。公爵家の本宅は広大な敷地を持っているので、小さな森のような庭に狩りに使うための東屋がある。夫人の夫の公爵も子供たち二人も狩りに興味はないのでそこは既に彼の私宅になっている。
公爵夫人はため息をつく。
「もう少し親孝行をして欲しいわ…。お父様もお前の帰りを待っていたのに」
「夕食はご一緒しますよ。でも、王都に長くいる気はないんです。オーティスの領地を見て廻りたいので」
「本当にお前は田舎が好きね」
「性に合うんでしょう」
「でも、駄目よ」
彼は片眉をあげた。
「今夜 夜会があるわ。テオが夏の休みで大学から戻ってくるの。それにお前も出席するのよ。実の兄の帰宅を歓迎する気持ちはさすがのお前でもあるでしょう?」
夫人は珈琲を一口飲み下す。甘くて美味しい。本当に、あの侍女は私の好みをわきまえていると笑みが乗る。対してキースは苦い顔をしている。
「夜会は苦手なんですが…。その後、お役御免じゃないんでしょう?」
勿論じゃない、と夫人は大げさに目をむいた。
「お前ももう二十一なんですからね。テオドールもそうだけど、そろそろ婚約者を決めてもいい時期よ。テオが大学に戻る前にマキュスの別荘に行きます。夜会で気に入った令嬢をお招きしてね。ひと夏、ご一緒すればお前も人間らしい愛情を知るでしょう」
キースは額に手をやる。
「母上は誤解していますが、僕は別に冷たい人間ではないんです」
「いいえ、冷たいわ。母親が引き止めなければこの屋敷に寄りもしなかったでしょう」
いや、寄っているだろ、と言いたかったがキースはそこはぐっと飲み込んだ。
「なんで、母上は僕に結婚を強いるのかな…。僕はただ、貴族階級の人間が好きじゃないんですよ」
「あの、例のくだらない愛人計画? まぁ、お前の容姿なら乗ってくる娘もいるでしょうけど お前の条件は厳しいわ。銀の髪の娘なんてヴァレルでは稀よ」
「――いましたよ。王都じゃないけど」
まぁ! と公爵夫人は驚いて手を叩いた。どこに! と声をあげて。
「振られました」
ほほほ、と彼女はさも可笑しいと笑う。そして、笑い出すと止まらない。キースとこの母親とはこういうところがとても似ている。
「ああ、可笑しい…! わかったでしょう。お前は〝魔法使い〟なのよ。それに見合った女性と結婚して子を成しなさい」
――母上、貴女が執着する魔法使いの血は僕には重荷です、とは言えない。母がどんな半生を送ったか知っているから。そう思うと、自分は親孝行だろ、やっぱり。いや、認めたくないが自分はマザコンなのだろう。そう考えキースはため息つく。
「テオは婚約者選びに納得しているんですか…」
「話はこれからします。さぁ、キース、キスして。疲れたでしょう。夜会までゆっくり休むといいわ」
言われてドっと疲れが来た。そして、その場を辞そうとしてキースは振り向く。
「そうだ、朝見た侍女ですけど。見ない顔ですね?」
「アデリーのこと? ええ、お前がいない間に雇った子よ」
「自分の部屋に母上の宝石を2つ隠していますよ。解雇した方がいい」
そう言ってキースは公爵夫人の部屋の扉を閉めた。
夫人はその灰色の瞳を見開いていたが、それから呼び鈴を鳴らしてハウスキーパーを呼んだ。
「…あの子は気に入っていたのに…」
そう呟いたが、キースの忠言に間違いはない。彼はその魔力で他人の心を覗けるのだから。
森に似た緑あふれる庭を日差しを浴びながらキースは離れに向かった。
幼い頃はここが世界の全てだった。
母は落ちぶれた伯爵家の出だが〝魔力もち〟と呼ばれる魔力のある人で、魔力の強い子供を求め父と結婚した。――〝魔法使い〟を生むために。
父のエストア公爵は王弟で、この王家の祖は山岳地帯の一族、銀の髪持つ魔法使い、と言われている。ただし、そのいわれは不明。だが、〝魔法使い〟を生む、という執念を持つ母にとって格好の結婚相手だったというわけだ。
歩きながら幼い頃の幻影を見る。
ここには従兄弟たちも遊びに来ていた。
彼らの中にはキースほどではないが魔力もちも やはりいて、母は彼らに魔力の扱いを教えていたから。
魔力、というものは方向を決め、使い方を熟知しないと魔法として発動しない。魔力もちはよほどの力を持っていないと魔法を使えるようにはならない。ただ、魔法が効きづらいなど利点はあるが。母はそんな彼らに小さな魔法を教えてやり、そして、〝魔法使い〟を恐れてはならない、と諭していた。
〝魔法使い〟は魔力もちでも特別な人間たちだ。今思えば将来の彼らの立場や、そして、いずれ自分の息子が〝魔法使い〟となることをわかっていて、そのモラルを教えていたのだろう。
兄のテオドールは母にとっては期待はずれだったらしいが、父の公爵にとっては素晴らしい跡継ぎだった。幼い頃から優れた子供でここに集まる子供たちの中心にいるような人だった。なので、その頃はそんな兄に疎まれていることがキースをひどく傷つけていた。本当に幼い頃ならともかく、軍に入る前までは まだ人の心に踏み込むことは躊躇われていたから気がつかなかったが、全能にも思えた兄のただの嫉妬だと知ったとき、少なくともキースは兄への劣等感から解放された。
やがて、魔力の使い方を充分に知った頃、軍の所属になった。十四の頃だ。そこは出身階級の関係のない実力の世界だった。キースにとってはある種、居心地のよさはあったが人殺しを覚えた場所でもあった。剣をふるうこともあったが〝魔法使い〟たちはどちらかというと暗殺者として使われることが多い。王家の血脈を持つキースはすぐに王の守り刀として様々な仕事をした。そして、いつも成功する。
当然だ。
キースほど魔力の強い者はここ二十数年は現れていないのだから。
昔、一人キースも及ばないという〝魔法使い〟はいたが、彼は疲弊し自滅した。それが、母の兄だったと知ったとき、キースはひどく自分の存在がいとわしく感じた。
人の心を覗き、操り、ときに死に至らしめる。
いつか、自分もそれに疲れてしまいそうで。
緑の中の幻影の子供たち。
母の傍から離れられない黒髪の人形のような自分。
従兄弟たちと王様のような金の髪の兄。
そして、少し離れて銀の髪の少女がたたずんで、自分に手招きをしている。
キースはその少女の幻に向かって首を横に振る。
少女の手をとれば、自分はもう魔法使いとして生きるしか出来ない。
心の逃げ場所を失ってしまう。
かすかの希望を砕いてしまえば、多分自分は自滅した〝魔法使い〟と同じ道を辿りそうな気がする。それはどうしても避けたいのだ。
幼い頃見た母の背中の火傷。あれをつけた男のようにはなりたくない。
魔法に囚われて生きたくないのだ。
母の願う、〝魔法使い〟になりたくない――けれど、魔法と決別して生きることは出来ない。この力は生まれ持ったものなのだから。
この矛盾を抱えて生きるには、安息の場所が必要なのだ。
母は「くだらない」と斬って捨てたが魔法の匂いのしない女性と貴族であることを忘れられる家庭が自分は心底欲していると知っている。
母が言うほど冷たい人間ではないつもりなので。
やがて、東屋の玄関が見えた。
そこに待ちかねたように彼の世話するハウスキーパーと執事がいる。彼らはいつも暖かい。それらにようやくキースはホっとして、我が家に帰ってきたことを知る。
気持ちいい、とアデリーは朝、奥方様にお出しするための珈琲を淹れながら思った。
奥方様は甘い珈琲がお好み。ミルクも用意して奥方様のベッドルームに持っていくのが侍女のアデリーの朝の仕事だ。
今日は奥方様にどんなおぐしをしていただこうか、そう考えるのもアデリーは楽しい。アデリーにとって、貴婦人の中の貴婦人たる、奥方様、エストア公爵夫人は憧れの方なのだ。
寝室のドアをノックして入るとそこにガウンをはおった奥方様がベッドから身を起こしていた。カーテンは既に開かれ、朝日が差し込んでいる。ベッドの傍らに椅子があり、そこに人形のような青年がいた。
あ、と思わず声をあげそうになった。
しかし、召使の心得。主の邪魔にならぬよう、用意した珈琲を置いて静かに部屋を辞した。
「早いのね、キース。驚いたわ」
公爵夫人は齢四十ほどだろうか。豊かな黒髪をかき上げた。
「ヴァレルに着いたのはつい、さきほどです。母上にまずは挨拶と思って」
キースと呼ばれた人形のような青年は答えた。その相貌は母たる公爵夫人ととてもよく似ている。眼鏡の奥の灰色の瞳を細めた。動くと右袖からかすかに青い刺青が見える。
「嬉しいわ。しばらくは屋敷にいられるわね?」
「そのつもりですけど、いつものように離れに滞在しますよ」
そう言って彼は庭の奥にある小じんまりとした離れの館に目をやる。公爵家の本宅は広大な敷地を持っているので、小さな森のような庭に狩りに使うための東屋がある。夫人の夫の公爵も子供たち二人も狩りに興味はないのでそこは既に彼の私宅になっている。
公爵夫人はため息をつく。
「もう少し親孝行をして欲しいわ…。お父様もお前の帰りを待っていたのに」
「夕食はご一緒しますよ。でも、王都に長くいる気はないんです。オーティスの領地を見て廻りたいので」
「本当にお前は田舎が好きね」
「性に合うんでしょう」
「でも、駄目よ」
彼は片眉をあげた。
「今夜 夜会があるわ。テオが夏の休みで大学から戻ってくるの。それにお前も出席するのよ。実の兄の帰宅を歓迎する気持ちはさすがのお前でもあるでしょう?」
夫人は珈琲を一口飲み下す。甘くて美味しい。本当に、あの侍女は私の好みをわきまえていると笑みが乗る。対してキースは苦い顔をしている。
「夜会は苦手なんですが…。その後、お役御免じゃないんでしょう?」
勿論じゃない、と夫人は大げさに目をむいた。
「お前ももう二十一なんですからね。テオドールもそうだけど、そろそろ婚約者を決めてもいい時期よ。テオが大学に戻る前にマキュスの別荘に行きます。夜会で気に入った令嬢をお招きしてね。ひと夏、ご一緒すればお前も人間らしい愛情を知るでしょう」
キースは額に手をやる。
「母上は誤解していますが、僕は別に冷たい人間ではないんです」
「いいえ、冷たいわ。母親が引き止めなければこの屋敷に寄りもしなかったでしょう」
いや、寄っているだろ、と言いたかったがキースはそこはぐっと飲み込んだ。
「なんで、母上は僕に結婚を強いるのかな…。僕はただ、貴族階級の人間が好きじゃないんですよ」
「あの、例のくだらない愛人計画? まぁ、お前の容姿なら乗ってくる娘もいるでしょうけど お前の条件は厳しいわ。銀の髪の娘なんてヴァレルでは稀よ」
「――いましたよ。王都じゃないけど」
まぁ! と公爵夫人は驚いて手を叩いた。どこに! と声をあげて。
「振られました」
ほほほ、と彼女はさも可笑しいと笑う。そして、笑い出すと止まらない。キースとこの母親とはこういうところがとても似ている。
「ああ、可笑しい…! わかったでしょう。お前は〝魔法使い〟なのよ。それに見合った女性と結婚して子を成しなさい」
――母上、貴女が執着する魔法使いの血は僕には重荷です、とは言えない。母がどんな半生を送ったか知っているから。そう思うと、自分は親孝行だろ、やっぱり。いや、認めたくないが自分はマザコンなのだろう。そう考えキースはため息つく。
「テオは婚約者選びに納得しているんですか…」
「話はこれからします。さぁ、キース、キスして。疲れたでしょう。夜会までゆっくり休むといいわ」
言われてドっと疲れが来た。そして、その場を辞そうとしてキースは振り向く。
「そうだ、朝見た侍女ですけど。見ない顔ですね?」
「アデリーのこと? ええ、お前がいない間に雇った子よ」
「自分の部屋に母上の宝石を2つ隠していますよ。解雇した方がいい」
そう言ってキースは公爵夫人の部屋の扉を閉めた。
夫人はその灰色の瞳を見開いていたが、それから呼び鈴を鳴らしてハウスキーパーを呼んだ。
「…あの子は気に入っていたのに…」
そう呟いたが、キースの忠言に間違いはない。彼はその魔力で他人の心を覗けるのだから。
森に似た緑あふれる庭を日差しを浴びながらキースは離れに向かった。
幼い頃はここが世界の全てだった。
母は落ちぶれた伯爵家の出だが〝魔力もち〟と呼ばれる魔力のある人で、魔力の強い子供を求め父と結婚した。――〝魔法使い〟を生むために。
父のエストア公爵は王弟で、この王家の祖は山岳地帯の一族、銀の髪持つ魔法使い、と言われている。ただし、そのいわれは不明。だが、〝魔法使い〟を生む、という執念を持つ母にとって格好の結婚相手だったというわけだ。
歩きながら幼い頃の幻影を見る。
ここには従兄弟たちも遊びに来ていた。
彼らの中にはキースほどではないが魔力もちも やはりいて、母は彼らに魔力の扱いを教えていたから。
魔力、というものは方向を決め、使い方を熟知しないと魔法として発動しない。魔力もちはよほどの力を持っていないと魔法を使えるようにはならない。ただ、魔法が効きづらいなど利点はあるが。母はそんな彼らに小さな魔法を教えてやり、そして、〝魔法使い〟を恐れてはならない、と諭していた。
〝魔法使い〟は魔力もちでも特別な人間たちだ。今思えば将来の彼らの立場や、そして、いずれ自分の息子が〝魔法使い〟となることをわかっていて、そのモラルを教えていたのだろう。
兄のテオドールは母にとっては期待はずれだったらしいが、父の公爵にとっては素晴らしい跡継ぎだった。幼い頃から優れた子供でここに集まる子供たちの中心にいるような人だった。なので、その頃はそんな兄に疎まれていることがキースをひどく傷つけていた。本当に幼い頃ならともかく、軍に入る前までは まだ人の心に踏み込むことは躊躇われていたから気がつかなかったが、全能にも思えた兄のただの嫉妬だと知ったとき、少なくともキースは兄への劣等感から解放された。
やがて、魔力の使い方を充分に知った頃、軍の所属になった。十四の頃だ。そこは出身階級の関係のない実力の世界だった。キースにとってはある種、居心地のよさはあったが人殺しを覚えた場所でもあった。剣をふるうこともあったが〝魔法使い〟たちはどちらかというと暗殺者として使われることが多い。王家の血脈を持つキースはすぐに王の守り刀として様々な仕事をした。そして、いつも成功する。
当然だ。
キースほど魔力の強い者はここ二十数年は現れていないのだから。
昔、一人キースも及ばないという〝魔法使い〟はいたが、彼は疲弊し自滅した。それが、母の兄だったと知ったとき、キースはひどく自分の存在がいとわしく感じた。
人の心を覗き、操り、ときに死に至らしめる。
いつか、自分もそれに疲れてしまいそうで。
緑の中の幻影の子供たち。
母の傍から離れられない黒髪の人形のような自分。
従兄弟たちと王様のような金の髪の兄。
そして、少し離れて銀の髪の少女がたたずんで、自分に手招きをしている。
キースはその少女の幻に向かって首を横に振る。
少女の手をとれば、自分はもう魔法使いとして生きるしか出来ない。
心の逃げ場所を失ってしまう。
かすかの希望を砕いてしまえば、多分自分は自滅した〝魔法使い〟と同じ道を辿りそうな気がする。それはどうしても避けたいのだ。
幼い頃見た母の背中の火傷。あれをつけた男のようにはなりたくない。
魔法に囚われて生きたくないのだ。
母の願う、〝魔法使い〟になりたくない――けれど、魔法と決別して生きることは出来ない。この力は生まれ持ったものなのだから。
この矛盾を抱えて生きるには、安息の場所が必要なのだ。
母は「くだらない」と斬って捨てたが魔法の匂いのしない女性と貴族であることを忘れられる家庭が自分は心底欲していると知っている。
母が言うほど冷たい人間ではないつもりなので。
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