努力で最強になった少年は迷宮で愛に狂う。

足将軍

文字の大きさ
3 / 12
第一章

地下百層

しおりを挟む
俺は迷宮の入口に自ら入る。

ガコンっ

俺が入り終えると扉が閉まる。
ここからが迷宮に足を踏み入れた者にしか分からない世界だ。
この数秒で何かが起こる事は分かっている。
俺は辺りを見渡す。
けれどそんなのには意味なんてなかった。

何故なら.....

シュインッ

もうすでに床の魔法陣は起動していたのだから......

◆◇◆◇◆還らずの迷宮・地下百層◆◇◆◇◆

「こ、ここは......」

どうやらさっき起動していた魔法陣は転移させるものだったらしい。
その証拠にさっきの場所とはまるで違う。

壁が何か特殊な鉱石で出来ているのだろうか、青い光を放っている......明るい......
そして部屋真ん中にある巨大なクリスタル。
その前には【迷宮移動クリスタル】と書いてある看板がある。
その下の説明文には解放したエリアならどこでも行けると書いてある。

今は地下百層と地下九十九層しか行けないらしい。
それとこの地下百層は休憩スペースであり、いるだけで体力が回復するらしい。
俺の顔の怪我も消えてきた......

だとするとここは地下百層から上に這い上がっていく迷宮のようだ......
迷宮の攻略は基本、百人ほどの編成で突入し一階層攻略に一週間必要なレベルだ。
しかも俺は子供、だとすると攻略には何年かかるか分からない.........
それ以前に攻略なんて出来るのか?
俺は才能その物が無いような奴だ......

「......いや、やってやる......
あのゴミに復讐するためなら何だってやってやる......
例え泥水啜ってでも生き延びてやる......」

その次に目に入ったのは......腐った死体だ......
ここは体力は回復するが空腹はあり、食料もない......
上に上がりたくないのかずっとここに居たのだろう......
それだけ上にいる奴が化け物なのか?

だとしたら俺は勝てるのか?いや、勝つしかない......

「念のためもう一度ステータスを確認するか......」

【所有者・テイン】
【種族・人族】
【個体Lv.8】
【属性・無】

【スキル】
【無し】

【身体能力】
【攻撃40】
【守備80】
【魔力100】
【魔法守備70】

【加護(貴方にしかこの項目は読めません)】
【努力の加護】

「無属性なのはやっぱり変わってくれないよな......ん?レベルが上がってる?」

おかしい......レベルは基本、何かのモンスターを倒すか人助けとかを何十回繰り返してやっと上がるようなものだ......
何故こんな短期間であがったんだ?
この加護か?
努力の加護......?

【努力の加護】
【努力した事がスキル、経験値に変換される】
【会得スキル詳細】
【剣術Lv.3】
【体力Lv.3】
【筋力Lv.3】
【知識Lv.3】
【演算Lv.3】
【物理耐性Lv.2】

「これは......!!」

スキルってのは普通、属性によって覚えられる物だ。
しかもスキルを増やす方法はレベルをあげる以外に方法がない。
その常識をぶち破るような表示に俺は驚く。

「まて、落ち着け......まず上の五つは今までの勉強と剣術のおかげだろう......だが物理耐性?これはどこで......」

考えると一つの事を思い出す。
それはカイル・ダークに殴られた事だ。
きっとあの時このスキルを手に入れたのだろう......
途中で考え事が出来る余裕が出たのはそのおかげだろう......

「これなら......この加護があれば......地上に帰れるかもしれない......」

俺はすぐさま死体を漁り使えそうな物を集める。

「こんなもんか......」

壊れた鉄の剣が四つ。
使えそうな鉄の剣が一つ。
服に生えてたキノコが十五個。
収納石の指輪が一袋。

「収納石の指輪があったのは驚いたな......でもこれは多くて鉄の剣三十個ぐらいしか入らないだろうな......」

とりあえず壊れた鉄の剣とキノコを入れる。
入れ方は指輪の石に触れて【収納】と唱えるだけだ。
俺は収納石の指輪をはめて、鉄の剣を握り中央のクリスタルに手で触れる。

「九十九層へ転移」

俺の言葉に答えるように俺の立っている地面に魔法陣が開かられる。

「絶対にこの迷宮を攻略してやる......」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

婚約者を奪った妹と縁を切り、辺境領を継いだら勇者一行がついてきました

藤原遊
ファンタジー
婚約発表の場で、妹に婚約者を奪われた。 家族にも教会にも見放され、聖女である私・エリシアは “不要” と切り捨てられる。 その“褒賞”として押しつけられたのは―― 魔物と瘴気に覆われた、滅びかけの辺境領だった。 けれど私は、絶望しなかった。 むしろ、生まれて初めて「自由」になれたのだ。 そして、予想外の出来事が起きる。 ――かつて共に魔王を倒した“勇者一行”が、次々と押しかけてきた。 「君をひとりで行かせるわけがない」 そう言って微笑む勇者レオン。 村を守るため剣を抜く騎士。 魔導具を抱えて駆けつける天才魔法使い。 物陰から見守る斥候は、相変わらず不器用で優しい。 彼らと力を合わせ、私は土地を浄化し、村を癒し、辺境の地に息を吹き返す。 気づけば、魔物巣窟は制圧され、泉は澄み渡り、鉱山もダンジョンも豊かに開き―― いつの間にか領地は、“どの国よりも最強の地”になっていた。 もう、誰にも振り回されない。 ここが私の新しい居場所。 そして、隣には――かつての仲間たちがいる。 捨てられた聖女が、仲間と共に辺境を立て直す。 これは、そんな私の第二の人生の物語。

没落貴族とバカにしますが、実は私、王族の者でして。

亜綺羅もも
恋愛
ティファ・レーベルリンは没落貴族と学園の友人たちから毎日イジメられていた。 しかし皆は知らないのだ ティファが、ロードサファルの王女だとは。 そんなティファはキラ・ファンタムに惹かれていき、そして自分の正体をキラに明かすのであったが……

【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~

山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」 母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。 愛人宅に住み屋敷に帰らない父。 生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。 私には母の言葉が理解出来なかった。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

公爵家の家政を10年回した私が出ていったら、3ヶ月で領地が破綻しました

歩人
ファンタジー
エレナは公爵家に嫁いで10年、夫は愛人に入れ込み、義母には「家政婦代わり」と 罵られた。だが領地の財務も、商会との交渉も、使用人の管理も、全部エレナが やっていた。ある日、義母から「あなたの代わりなんていくらでもいる」と言われ、 エレナは静かに離縁届を出した。「では、代わりの方にお任せください」 辺境の町で小さな商会を開いたエレナ。10年間の実務経験は伊達ではなかった。 商会はたちまち繁盛する。一方、エレナがいなくなった公爵家は3ヶ月で経営破綻。 元夫が「戻ってこい」と泣きつくが—— 「お断りです。あと、10年分の未払い給金を請求いたしますね」

処理中です...