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第八章

魔王軍対策

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俺達は五月祭が終わったので通常学級になり、いつものように学校に行った。
祭りが終わった後の学校は少し気だるい。
学校に着いたら学園朝会があるらしく、体育館にいくらしい。おそらく魔王軍関連の話だろう。

◆◇◆◇◆体育館◆◇◆◇◆

体育館に着いたのでクラス別に並ぶ。
立ちながらの朝会はやめて欲しい・・・
しばらく立っていると隣でジルが立ちながら寝ている・・・

凄い器用だな・・・
どうやってやったんだろう・・・後で教えてもらおうかな・・・

するとガルド先生がやってきて、ジルの胸ポケットに『放課後、職員室に来い』と書かれた紙を入れた。

ジル・・・お元気で・・・

周りの生徒が笑っている。
目立つ事はやめて欲しい・・・
さらに待っていると全クラス集まったらしく学園長が出てきた。

「皆さん、おはようございます・・・なんて言ってる暇無いので本題に入ります」

・・・おい。
そこは学園長らしいことしろよ・・・

「えー、昨日東の平原で魔王軍と呼ばれる軍勢が現れました」

生徒は落ち着いている、おそらくもうすでに知っているのだろう・・・
国の機関が警戒を強めろと色んな所に貼り紙をしていたからな・・・
新聞でも一面だったし・・・

「魔王軍は今回関所で食い止められましたが、街に入れば生徒の皆さんは簡単に殺されるでしょう・・・下手したら人質になるかもしれません・・・」

うん、まぁそうだろうね。
サン・カシエルとか言う野郎が捕まってその例を作ってしまったんだから・・・

「なので強化合宿をします!!」

突然過ぎる!!
もっと順序を考えて話せ!
もちろんそんな学園長の話に生徒は不満の声を上げた。

「えー、面倒ー」
「学園長ふざけんなよ」
「食べ頃じゃないねー」

三人目の評価の仕方は食べ頃か、そうじゃないか、それしかないのだろうか?
学園長はふふっと不満の声が上がるのを知っていたかのように隣のカーテンに手招きをした。

「シロちゃん、来なさい」

・・・ん?今なんつった?このロリ?
すると体育館のカーテンの影からシロが出てきた。
そのままシロは学園長の隣まで来た。

「えっと・・・シロです・・・」

シロはペコリと一礼した。
生徒達は不満の声を上げるのを止め、シロに釘付けになっている。

「合宿で一位になった人にはキスする権利を与えます!!」

・・・は?
マテコラ、イマナンツッタ?

学園長の言葉を聞いた瞬間、ほとんどの男子生徒が大声を上げた!!

「うおおおおおおおおお!!」
「学園長!!我等の神!!」
「いいね~食べ頃じゃぁ~ん」

ちょっと待て、シロはそれでいいの?
了承得たの?
ってかシロは何で学校いんの?

「では、明後日に合宿を行うので必要な物はクラスの担任から聞いてください、これにて朝会を終了します」

学園朝会は男子生徒の喜びの声で終わった。

◆◇◆◇◆一のB教室◆◇◆◇◆

「なぁクロ!俺の胸ポケットにラブレター入ってた!!」

あぁ、ガルド先生からのラブレター(笑)か・・・
このまま真実を告げると絶対に逃げることは確定だ。

「スゲーな!行ってこいよ!」

俺はとりあえず褒める。
これで逃げられたら俺がガルド先生に共犯として怒られる。

「放課後の職員室だってよ!ドキドキするなぁ~」

喜びのせいか場所に違和感を全く感じていないジル。
そこで気付け!
それは地獄への招待状だぞ!
ガルド先生は説教する時はオーガのバーサク状態並だから、何回怒られても慣れない・・・
そこへガルド先生が教室に入ってくる。

「うーい、ホームルーム始めるぞ~」
「ガルド先生!胸ポケットにラブレターが入っていました!!」

ジルは喜びのあまりガルド先生に言う。
ガルド先生は「そういや、名前書いてなかった・・・」と小声で呟き、話を続けた。

「・・・場所は?」
「はい!放課後の職員室です!」

クラスの生徒が職員室という言葉の意味を理解したようだ・・・

「そうか、あんまり期待しないほうがいいぞ」
「ガルド先生羨ましいんですか~?」

クラスの大半の生徒笑いを堪えるのに必死だ。
ジル!周りを見ろ!

「じゃあ、ホームルーム始めるか」

・・・さようなら・・・ジル。

◆◇◆◇◆放課後◆◇◆◇◆

授業が終わり、俺は帰ろうとする。
ジルはと言うと・・・

「じゃあクロ、俺ちょっとレディを待たせたらいけないから行ってくるわ」
「お、おう」

まだ、場所の違和感に気付いていない・・・
ジルはスキップで教室を出て行った。

「・・・頑張れ・・・」

俺はその日は帰った。
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