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第八章

強化合宿一日目②

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「きええええええええ!!ブフォ!」
「うおおおおおお!!グハッ!」
「うっひーーー!!アフン」

三人目その掛け声やめろ・・・

「ふぅ、終わったか・・・」
「お疲れ~」

ジルは後ろでずっと座っていたので、何もしていない・・・

「お前なぁ・・・」

いつの間にかシロも帰っていた。
とりあえず、そろそろ昼飯なので合宿場に戻る。

「昼飯いこーぜ、ジル」
「そういえばそんな時間だったな~」

俺達は訓練スペースを後にした。

タッタッタッタ

「クロ君、一点ね」

◆◇◆◇◆合宿場◆◇◆◇◆

俺達は合宿場に行くと学園長が仁王立ちしているのが見えた。

「学園長何してるんすか?」

ジルが聞くと学園長はフッフッフと笑みを浮かべた。

「君達の昼ご飯は君達で勝ち取るがいい!」
「ジル、精神科を呼んでくれ」
「あぁ、でも、電波通じてるかな?」

俺達は学園長の頭の心配をする。
ってかこの人毎回突然なんだよな・・・

「いや、ちょいまて、失礼じゃない?」
「すいませんでした、救急車でしたね」
「馬鹿にするのも程々にしないと大変になるから気をつけなさい」

学園長がキレそうなので俺達は馬鹿にするのを止めた。

「それで学園長、勝ち取るってどういう意味すか?」
「この山の魔物を好きにしていいから料理しなさい」
「えぇ、料理道具がないんだっ「あるよ~」」

あるのかよ・・・
昼飯を自分で作るとか説明でも言ってなかったぞ・・・

「ちなみに使い魔を使うのを許可するよ!」
「しゃーない、ジルいこうぜ」
「しゃーないなぁ」

俺達は合宿場においてあった釣り道具を持って行った。
何故?そんなの釣りをしたいからだ。

◆◇◆◇◆山・魚の住まう川◆◇◆◇◆

この辺でいいだろう。

「リン、メリィおいで」

魔方陣からリンとメリィが出てくる。

「クロ~どうしたの?」
「クロさん、それは?」

メリィが釣り道具を見て聞いてくる。

「釣り道具だよ、みんなでやろう!」
「え!釣りですか!私、ずっとやってみたかったんです!」

あぁ、そっか、メリィは家にいたからやったこと無いのか・・・
と言っても、王都には海ないしな・・・

「よし!いっぱい釣ろうな!」
「「「おー!!」」」

◆◇◆◇◆数分後……◆◇◆◇◆

「準備出来た!よし、じゃあ釣り大会始めま~す」

いつの間にか大会になった、景品?そんなものは存在しなーい。

◆◇◆◇◆さらに数分後◆◇◆◇◆

「わわっ!かかりました!」

メリィの竿に反応があったらしい。

「よし!手伝おう!」

俺は自分の竿をおいてメリィのところに行った。
後ろで支えるように俺はメリィの手を握った。
そして釣った魚は・・・ヤマメだった!

「おぉ!メリィ凄いな!」

「クロさん・・・手・・・」

メリィが何故か頬を赤らめているので何故だろう?と思った。

「クロさん・・・近いです・・・」

あぁ、そういうことか。
俺はやっと理解して、手を離した。

「じゃあ、ヤマメをバケツに入れようか」

俺はヤマメをメリィのバケツに入れた
そのあとメリィが三匹釣って、四匹だ。
俺とリンは二匹ずつ釣って計八匹だ。

ジルは・・・川のゴミ拾いを釣り竿でしていた・・・
逆にどうやったのだろう・・・
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