不死鳥契約 ~全能者の英雄伝~

足将軍

文字の大きさ
56 / 86
第八章

強化合宿二日目①

しおりを挟む
今日は合宿二日目、とりあえず外に出て体を慣らす。
準備運動のようなものだ。
今日も訓練があるのだろう・・・
なので体を慣らしておいた方がいいだろう。
しばらくすると朝食の時間になったので中へ入る。

どうやら昨日、訓練でへとへとの男子が魔物を狩りにいく力も無く、ほとんどが昼飯を食べなかったらしい。
今回はそんなことが起きないように二日目からは食事が昼もでるらしい。

朝食は至って普通だが、一つ気になるメニューがあった。

・スライムゼリー

・・・あれだ!きっとスライムの形のゼリーだ!きっとそうだ!
きっと可愛い形なんだろうな!
出てきたデザートを見るとスライムが荷造り状態で出てきた。

「・・・ジル、デザート食うか?」
「ん?デザート?どれどれ・・・」

ジルも気付いたようだ・・・
俺はスライムゼリーをジルの目の前に置く。

「・・・クロ、デザート食うか?」

ジルは自分の分と合わせて俺の渡してくる。

「いや、もしかしたら美味しいかもよ?ジルにやるよ」

俺はデザートをジルに渡す。

「美味しいならクロにやるよ、デザートだぜ?」

ジルは自分のデザートと一緒に返してくる。

「悪い、俺実はスライムゼリー恐怖症なんだ」
「そうか、じゃあ頑張れ」
「恐怖症なんだよ!だからお前にやるよ!」
「俺だってたった今、恐怖症にかかったわ!」

俺達はしばらく争い、最終的に一口ずつ一緒に食うという取引をした。

「いくぞ・・・」
「おう・・・」

パク

「ん?これ普通にサイダー味じゃね?」
「あ、ホントだ」

俺達は普通だとわかると、スライムゼリーをスプーンでドンドン食べて、核の魔石を残して朝食を終えた。
魔石があるということは・・・本当にスライムだったようだ・・・

◆◇◆◇◆合宿場外・活動時間◆◇◆◇◆

ガルド先生が仁王立ちでクラス全員の前に立つ。

「今日はサバイバル訓練だ!今から夕方五時までの七時間で終了とする!」

そのあとルールを説明して、終了合図を教えてくれるブザーを全員に配布した。
ルールがこちら

・最後の一人になるまで戦う
・使い魔は使用オーケー。
・昼飯は弁当渡してあるのでそれ食え
・降参、負けの場合はここに戻る
・協力もありだが、裏切りもあり。
・他のクラスもやっているので攻撃しないように気をつける事。

こんな感じだ。

「それでは一分で逃げろ!」

ガルド先生の声にバラバラに逃げる。
一分間で逃げろとは少し厄介だな・・・
この山はかなり広い。
その分、隠れる場所も多い。
これがもし実戦なら、逃げること、隠れること、迎撃すること。
そしていかに気配を殺し襲撃するか。
この一分間で全て考え、それを実行に移すのは容易な事ではない。

◆◇◆◇◆一分後◆◇◆◇◆

ブーッ!

ブザーが少し反応する。
ちょうど一分ぐらいだ。
これは合図か・・・これでどこから人が来てもおかしくないか・・・

しばらく歩いていると生徒が三人ほどいたので普通に倒した。
その辺の生徒はハエ並の弱さなので簡単にたおせる。
なんだか隠れる必要も逃げる必要もなかったな。
普通に倒せばよかった。

するとシャル・カシエルが出てきた。
なんかゴチャゴチャいってるので俺はとりあえず腹パンしたあと、蹴り飛ばした。

え?女の子に大人気ない?心配するな、女の子扱いしてない。

◆◇◆◇◆二時間後◆◇◆◇◆

あまり自分のクラスの奴と会わない。
あっても他のクラスの奴がほとんどだ。

始めは逃げはじめた直後だから運よく会ったのだろう。
この山は広いので予想はしてたもののあまり人に合わない。

しかし、そろそろ十二時なので昼食をとる。
この昼食時も気を付けなければならない。
攻撃を仕掛けてくることも考えられるからな・・・
そうすると弁当が無くなる。
まぁ、その時は相手に了承を得て(強制的に)差し出してもらうからいいけど。

リンとメリィは中で温かい食事を食べている。
お弁当の中は普通だが、端っこに青いゼリーが入ってる・・・

それを食べると予想してた通りスライムゼリーだった。
このゼリーはスライムをちぎったのだろうか?
それとも切ったのだろうか?
そんな事を考えながら昼食を食べ終えた。
そして再び進む・・・

◆◇◆◇◆四時間後◆◇◆◇◆

ここまで生徒を十一人倒した。それと始めの生徒三人とシャル・カシエルを入れると十五人倒した事になる。
時間も残り一時間になった。

ドッドッドッド

ん?何かが駆け抜ける音がする。
例えるならバカでかい馬が走ってる・・・そんな感じだ。

「お、クロ」

ダンっ!

そこにいたのはライセイにまたがったジルだった。
ジルの手には弁当箱が十数個ほどあった。
コイツ・・・倒した相手から弁当を了承を得てから差し出してもらったのか・・・

「ようジル、何人倒した?」

俺は剣を構えて言った。
もちろんこれはサバイバル。
スキをつくの勝負のうちだ。

「十三だ、そっちは?」

クラスは三十人・・・つまり残っているのは・・・俺達か・・・
・・・ん?他の奴は誰も倒せてないのか?

「十五だ、とりあえず一対一で勝負にしないか?」

俺は今までジルと戦った事がない・・・
練習ではよく戦うが、それはあくまでも練習だ。
同じ速度で相手の動きを読み続ける頭脳戦なので、こういった戦いは一度もしたことがない。

それだけではなく、どうせもう俺たち以外いない。
なので横槍も入らない。
ここまでいい環境があるだろうか?
だから一対一を申し込んだ。

思わず笑みがこぼれる。
実際、王都に来てからあまり骨のある奴と会ってないのだ。
クレイジー・ボアで驚かれたり、弱い魔王軍幹部を相手にするだけでAランクにあがったり・・・ピンチらしいピンチにもならなかった。
簡単に言えば、戦える相手がいないのだ・・・このジル以外・・・

ジルもそれを理解したらしく、ライセイから降りた。
小細工はなし、それは不思議と理解出来た。

「いいぜ、やろうじゃねぇか・・・」
「じゃあ時間もないから、さっそく!!」

俺はジルに突っ込む、ジルは盾で攻撃を防ぐ。
この武器が防がれたのは初めてだ。

そこへジルは盾を力任せに突き出し、俺の剣を弾いた。
剣が弾かれてもまだ放すわけにはいかない。
何故なら剣を弾かれ、反動で怯み完璧に防御がガラ空きになっているのだ。
さすがに強い。

「腹がガラ空きになったようだぜ!!」

ジルはもう片方の手の剣を振り下ろそうとする。
ここで決まればジルの勝ち。

・・・だが、まだ甘い。
俺は反動に耐えようとするのではなく身を任せる。
反動で体は少し後ろに下がる。
そして顔ギリギリのところでかわすことが出来た。

「ぐっ!」

悔しそうな声を出すジル、どうやらさっきの一撃で決めるつもりだったようだ。
俺はそこを見逃さず地面に下ろされた剣を踏み、体重をかける。
ジルは片腕では流石に支えられなかったようで武器を離してしまう。

そこへ俺の武器をジルの顔に向けた

「ハッ、降参だよ、俺の負け」

そしてサバイバル訓練は終わった・・・
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばす 規格外ダンジョンに住んでいるので、無自覚に最強でした

むらくも航
ファンタジー
旧題:ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~ Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

クラスの陰キャボッチは現代最強の陰陽師!?~長らく継承者のいなかった神器を継承出来た僕はお姉ちゃんを治すために陰陽師界の頂点を目指していたら

リヒト
ファンタジー
 現代日本。人々が平和な日常を享受するその世界の裏側では、常に陰陽師と人類の敵である妖魔による激しい戦いが繰り広げられていた。  そんな世界において、クラスで友達のいない冴えない陰キャの少年である有馬優斗は、その陰陽師としての絶大な才能を持っていた。陰陽師としてのセンスはもちろん。特別な神具を振るう適性まであり、彼は現代最強の陰陽師に成れるだけの才能を有していた。  その少年が願うのはただ一つ。病気で寝たきりのお姉ちゃんを回復させること。  お姉ちゃんを病気から救うのに必要なのは陰陽師の中でも本当にトップにならなくては扱えない特別な道具を使うこと。    ならば、有馬優斗は望む。己が最強になることを。    お姉ちゃんの為に最強を目指す有馬優斗の周りには気づけば、何故か各名門の陰陽師家のご令嬢の姿があって……っ!?

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

処理中です...