クラスで馬鹿にされてた俺、実は最強の暗殺者、異世界で見事に無双してしまう~今更命乞いしても遅い、虐められてたのはただのフリだったんだからな~

空地大乃

文字の大きさ
33 / 178
第三章 冒険者となった暗殺者編

第32話 異世界で初めての街に到着

しおりを挟む
「随分、立派な壁だな」

 街の入口付近に辿り着いた俺の視界には高くそびえたつ壁と巨大な門が見えた。恐らくあそこから中に入るのだろう。そしてその両脇には門番の兵士が立っているようだった。

 街にやってくる人間をチェックしているようだ。まぁ安全とは言えない世界だからその辺りは厳しいのだろうな。

 俺も人々の後ろに並ぶ。大人しく待っていたら自然と俺の番になった。

「街に入りたいのか? 身分証明書は?」
「ない。この街には初めて来た」

 門番に言われ素直に答える。

「無いのか。街に来た目的はなんだ? 商人には見えないが」
「俺は旅人だ。ただそろそろ手に職を付けたいと思っていてね。この街で冒険者になろうと思ってる」
「冒険者だって? 戦えるようには見えないがな」

 俺が答えると兵士が訝しげに俺を見て来た。見た目でそう判断されているのか。日本でもまだ高校生だったからな。仕方が無いと言えば仕方が無い。だが俺は事実を告げる。

「これでも戦い方は心得ているつもりだ」
「そうか……冒険者は危険な仕事だが覚悟があるなら止めはしない。だが中には冒険者になると偽って入ろうとするものもいる」

 門番の兵士がそう説明してくれた。なるほど。とりあえず冒険者になると言っておけば入れると思ってる輩が一定数いるようだな。

「疑っている訳では無いが、そういう事情だからギルドの手続きが終わるまではこちらも監視役を付けさせてもらう。構わないか?」
「あぁ。問題ない」
「わかった。モンド頼む」
「はい」

 こうしてモンドと呼ばれた若い兵士が俺について街に入ることになった。中々の警戒心だが危険の多い異世界なら当然のことだろう。

「冒険者ギルドまで案内しますよ」
「ありがとう助かる」
「いえ。それが仕事なので。ですが断らないということは登録するのは間違いなさそうですね」

 そう言ってモンドが笑ってみせた。なるほど。確かにこれが誤魔化しなら自分で探すなどいい出してもおかしくないのか。

 モンドは若い兵士だが、だからこそ舐めて掛かるのも多いのかもな。逆にそれで相手の真偽を掴めると考えているのかも知れない。

「キャ~! ひったくりよ~!」

 ギルドに向かう途中でそんな悲鳴が聞こえてきた。見ると一人の中年女性が倒れていてその先では馬に乗った男が荷物を奪って走り去るところだった。

 現代だとバイクで引ったくるなんてこともあったが、流石異世界だ。馬に乗って引ったくるとはな。

「少し失礼――スキル【疾風!】」

 モンドが加速してひったくり犯に向かっていった。そういえばスキルなんてものもあるんだったな。

「おい止まれ」

 馬と並走してモンドが命じた。ひったくり犯がぎょっとした顔を見せている。

「な! クソ! 舐めるなよ俺は中級馬術のスキルがあるんだからな!」

 そう言ってひったくり犯が手綱で馬を操りモンドに攻撃を仕掛けた。

「そっちこそ舐めるな!」

 だが、モンドが手にした槍を突き出すとひったくり犯の乗っていた馬が転び盗んだ荷物が宙に舞った。モンドはそれを無事にキャッチした。

 どうやらモンドの方が実力は上だったようだな。まぁあの程度の相手に後れを取るようでは兵士も勤まらないか――
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

名無し
ファンタジー
 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~

山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。 与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。 そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。 「──誰か、養ってくれない?」 この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。

処理中です...