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第三章 冒険者となった暗殺者編
第32話 異世界で初めての街に到着
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「随分、立派な壁だな」
街の入口付近に辿り着いた俺の視界には高くそびえたつ壁と巨大な門が見えた。恐らくあそこから中に入るのだろう。そしてその両脇には門番の兵士が立っているようだった。
街にやってくる人間をチェックしているようだ。まぁ安全とは言えない世界だからその辺りは厳しいのだろうな。
俺も人々の後ろに並ぶ。大人しく待っていたら自然と俺の番になった。
「街に入りたいのか? 身分証明書は?」
「ない。この街には初めて来た」
門番に言われ素直に答える。
「無いのか。街に来た目的はなんだ? 商人には見えないが」
「俺は旅人だ。ただそろそろ手に職を付けたいと思っていてね。この街で冒険者になろうと思ってる」
「冒険者だって? 戦えるようには見えないがな」
俺が答えると兵士が訝しげに俺を見て来た。見た目でそう判断されているのか。日本でもまだ高校生だったからな。仕方が無いと言えば仕方が無い。だが俺は事実を告げる。
「これでも戦い方は心得ているつもりだ」
「そうか……冒険者は危険な仕事だが覚悟があるなら止めはしない。だが中には冒険者になると偽って入ろうとするものもいる」
門番の兵士がそう説明してくれた。なるほど。とりあえず冒険者になると言っておけば入れると思ってる輩が一定数いるようだな。
「疑っている訳では無いが、そういう事情だからギルドの手続きが終わるまではこちらも監視役を付けさせてもらう。構わないか?」
「あぁ。問題ない」
「わかった。モンド頼む」
「はい」
こうしてモンドと呼ばれた若い兵士が俺について街に入ることになった。中々の警戒心だが危険の多い異世界なら当然のことだろう。
「冒険者ギルドまで案内しますよ」
「ありがとう助かる」
「いえ。それが仕事なので。ですが断らないということは登録するのは間違いなさそうですね」
そう言ってモンドが笑ってみせた。なるほど。確かにこれが誤魔化しなら自分で探すなどいい出してもおかしくないのか。
モンドは若い兵士だが、だからこそ舐めて掛かるのも多いのかもな。逆にそれで相手の真偽を掴めると考えているのかも知れない。
「キャ~! ひったくりよ~!」
ギルドに向かう途中でそんな悲鳴が聞こえてきた。見ると一人の中年女性が倒れていてその先では馬に乗った男が荷物を奪って走り去るところだった。
現代だとバイクで引ったくるなんてこともあったが、流石異世界だ。馬に乗って引ったくるとはな。
「少し失礼――スキル【疾風!】」
モンドが加速してひったくり犯に向かっていった。そういえばスキルなんてものもあるんだったな。
「おい止まれ」
馬と並走してモンドが命じた。ひったくり犯がぎょっとした顔を見せている。
「な! クソ! 舐めるなよ俺は中級馬術のスキルがあるんだからな!」
そう言ってひったくり犯が手綱で馬を操りモンドに攻撃を仕掛けた。
「そっちこそ舐めるな!」
だが、モンドが手にした槍を突き出すとひったくり犯の乗っていた馬が転び盗んだ荷物が宙に舞った。モンドはそれを無事にキャッチした。
どうやらモンドの方が実力は上だったようだな。まぁあの程度の相手に後れを取るようでは兵士も勤まらないか――
街の入口付近に辿り着いた俺の視界には高くそびえたつ壁と巨大な門が見えた。恐らくあそこから中に入るのだろう。そしてその両脇には門番の兵士が立っているようだった。
街にやってくる人間をチェックしているようだ。まぁ安全とは言えない世界だからその辺りは厳しいのだろうな。
俺も人々の後ろに並ぶ。大人しく待っていたら自然と俺の番になった。
「街に入りたいのか? 身分証明書は?」
「ない。この街には初めて来た」
門番に言われ素直に答える。
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俺が答えると兵士が訝しげに俺を見て来た。見た目でそう判断されているのか。日本でもまだ高校生だったからな。仕方が無いと言えば仕方が無い。だが俺は事実を告げる。
「これでも戦い方は心得ているつもりだ」
「そうか……冒険者は危険な仕事だが覚悟があるなら止めはしない。だが中には冒険者になると偽って入ろうとするものもいる」
門番の兵士がそう説明してくれた。なるほど。とりあえず冒険者になると言っておけば入れると思ってる輩が一定数いるようだな。
「疑っている訳では無いが、そういう事情だからギルドの手続きが終わるまではこちらも監視役を付けさせてもらう。構わないか?」
「あぁ。問題ない」
「わかった。モンド頼む」
「はい」
こうしてモンドと呼ばれた若い兵士が俺について街に入ることになった。中々の警戒心だが危険の多い異世界なら当然のことだろう。
「冒険者ギルドまで案内しますよ」
「ありがとう助かる」
「いえ。それが仕事なので。ですが断らないということは登録するのは間違いなさそうですね」
そう言ってモンドが笑ってみせた。なるほど。確かにこれが誤魔化しなら自分で探すなどいい出してもおかしくないのか。
モンドは若い兵士だが、だからこそ舐めて掛かるのも多いのかもな。逆にそれで相手の真偽を掴めると考えているのかも知れない。
「キャ~! ひったくりよ~!」
ギルドに向かう途中でそんな悲鳴が聞こえてきた。見ると一人の中年女性が倒れていてその先では馬に乗った男が荷物を奪って走り去るところだった。
現代だとバイクで引ったくるなんてこともあったが、流石異世界だ。馬に乗って引ったくるとはな。
「少し失礼――スキル【疾風!】」
モンドが加速してひったくり犯に向かっていった。そういえばスキルなんてものもあるんだったな。
「おい止まれ」
馬と並走してモンドが命じた。ひったくり犯がぎょっとした顔を見せている。
「な! クソ! 舐めるなよ俺は中級馬術のスキルがあるんだからな!」
そう言ってひったくり犯が手綱で馬を操りモンドに攻撃を仕掛けた。
「そっちこそ舐めるな!」
だが、モンドが手にした槍を突き出すとひったくり犯の乗っていた馬が転び盗んだ荷物が宙に舞った。モンドはそれを無事にキャッチした。
どうやらモンドの方が実力は上だったようだな。まぁあの程度の相手に後れを取るようでは兵士も勤まらないか――
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