クラスで馬鹿にされてた俺、実は最強の暗殺者、異世界で見事に無双してしまう~今更命乞いしても遅い、虐められてたのはただのフリだったんだからな~

空地大乃

文字の大きさ
120 / 178
第四章 暗殺者の選択編

第118話 暗殺者は仕事する

しおりを挟む
 ゴングたちはフォーアームストロングを倒したことで随分とテンションが上がってるようだ。マリスも含めて互いの健闘を称え合っているな。

 さて――ゴングに言われた通り距離を取っていた俺の横には自然とモンドとエンデルが並び立っていたわけだが、二人に聞こえるように俺は声を発す。

「悪いが俺は少しだけこの場を離れる」
「ほう――何かありましたか?」

 モンドが俺に向けて聞いていた。隣のエンデルは不安そうな顔を見せている。

「俺も少しは仕事しないといけないからな。周囲を見てくる」
「なるほど――わかりました。お気をつけを」

 モンドの許可を得て一旦その場を離れた。表情を見るにモンドは何かを察していたようだな。

 さて――少し足を早めて気配のする方へ移動した。そこに案の定いたな。フォーアームストロングの群れ。そしてひときわ大きく腕が六本ある存在。
 
 恐らくあれがこの群れのボスか。最初のフォーアームストロングはあくまで偵察のために寄越されたと言ったところなのかもな。
 
 しかし腕が六本ならシックスアームストロングといったところか。まぁ名前なんてどうでもいいか。

「悪いがこの先は通行止めだ」
「――ッ!?」

 前を行くフォーアームスロトング四匹の首をまとめて狩りながらそう告げてやった。ボスが動きを止め俺を睨みつけてくる。そのボスを守るように後方にいた手下のフォーアームストロングが前に出てきた。

 ボス以外で、残り六匹か。しかしこんな巨体が群れで来るとそれなりに迫力はあるな。

『グォオォオォオォオォォォォォオオオオ!』
「「「「「「ウォオォオォオォオォォォォオオオ!」」」」」」

 ボスが雄叫びを上げそれに倣うように他のフォーアームストロングも声を上げた。やかましいな。だが奴らの戦闘力が上がっていくのを感じた。マリスの魔法のように奴らは自分たちの肉体を強化する能力を持っているようだな。

「悪いがやることは変わらない」

 宣言し俺は一瞬にして全てのフォーアームストロングとの間合いを潰した。刹那の間だ。何が起こったのかフォーアームストロングたちは誰一人として理解できていない様子だな。それはボスも一緒なようだ。ただ目の前にいた仲間が一瞬で切り裂かれている。

「グオオォオォォォオオォオオオ!」

 残されたボスは随分とご機嫌斜めのようだ。仲間を殺されて怒り心頭といったところか。

「グウゥウウウウ――」

 するとボスが後方に大きく飛び退き六本の腕を一箇所に寄せて力を集め始めた。オーラのような物が一箇所に集められていく。あれが魔力なのかこの魔獣特有の力なのか、まぁどちらでもいいが、何かやらかすつもりのようだな。

 膨れ上がったオーラは球状になり膨張した。ニヤリとボスが口角をつり上げる。勝ちを確信したような顔だな。

「ご苦労さん」

 集束したその球体目掛けて俺は電撃を放出した。貫かれたボスのオーラは力の均衡が崩れ轟音とともに弾け飛んだ。光が柱となりボスを飲み込み結果ボスは塵芥となって消え去った。
 
 ボスのいた場所を中心に地面が陥没しフォーアームストロングの何匹かも消滅してしまっていた。大した破壊力だが安定性がなさすぎたな。

 恐らくあいつの決め技だったんだろうがあの手の技は仲間がいてこそだろう。先に仲間を倒されたならあんな隙が多くて自滅力も高い技を狙うべきではなかった。

「さて、と隠れてこそこそしてないで出てきたらどうだ?」

 俺が声を掛けると同時に矢が一斉に放たれた。なるほどこっちが気づいてなければ隙を見せた時に殺ろうって判断だったか。

 それは悪くない手だ。なら俺もサクッと殺してもよかったが、一応目的は知っておきたかったからな。

 暗殺者時代なら問答無用だったが、一応は表舞台に立ってるわけだからな。とりあえず殺しておけばいいという考え方は捨てないといけない。

 そんなことを考えながら射られた矢を手で払っていく。するとずらずらと武器を手にした男連中が姿を見せた。

「なんなんだテメェは……」

 男の一人が苦虫を噛み潰したような顔で呟いた。最初に矢を射ってきた段階で俺を殺れたと思いこんでいたのだろう。悔しさと同時に俺に対する恐怖も感じていそうだった。

「おい、ヤベェだろうこいつ。あのシックスアームストロングどもを一人で殺るような奴だぞ」
「やっぱり手を出すんじゃなかったんじゃねぇか?」

 なんだ。あの六本腕の名前、本当にシックスアームストロングだったのか。わりと安直だったな。

 それはそれとして、この様子だとこいつらはあの魔獣がいたから様子見に徹していたというところか。手を出しても割に合わないとでも思っていたのだろう。

「だからこそだ。こいつが一人の内に殺っておけば奪うのが楽になる。仲間と合流されたら厄介なだけだ」

 今の話で目的はハッキリしたな。事前の話にもあったが荷を狙いに来た賊といったいったところだろう。

「それにこっちには秘策がある。おい!」
「おまかせを。スキル――封技!」
 
 命じられフードを目深に被った男が俺に向けて右手を突き出しそう叫んだ。

「お前の強さ。スキルによるものだろう? こいつのスキルは一時的にスキルを封じるのさ! さぁお前ら殺っちまえ!」
 
 なるほど。確かに相手の強みをなくせば有利に働く。その考えはわるくないが。

「わざわざ説明どうも。ま、無駄だが」
 
 武器を片手に向かってきた賊共目掛けて蹴りを放つ。旋風脚という技に近いものだが、俺が放つと足刀が刃のごとく切れ味を見せる。一刀両断された死体がその場にボトボトと溢れ落ちた。

「な、なんだそりゃ……スキルを封じたはずだろう。お前! ミスったのか!」
「そんな筈はない! スキルは間違いなく封じたはずだ!」
「悪いが――」

 仲間内で揉めている間に距離を詰め、手刀で二人まとめて胸を貫いた。

「俺はスキルなんてものは持ち合わせていないんでね」
「ば、ばけも、の、が――」

 そんな声を最後に残った賊も事切れたようだ。

 化け物か。こっちの世界に来る前からよく言われていたことだ。今更どうとも思わないな。

 さてと、賊はついでみたいなもんだったが、俺の仕事も終わったし戻るとするか――
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜

ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。 アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった 騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。 今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。 しかし、この賭けは罠であった。 アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。 賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。 アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。 小説家になろうにも投稿しています。 なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

名無し
ファンタジー
 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~

名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」 「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」 「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」 「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」 「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」 「くっ……」  問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。  彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。  さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。 「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」 「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」 「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」  拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。  これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。

処理中です...