クラスで馬鹿にされてた俺、実は最強の暗殺者、異世界で見事に無双してしまう~今更命乞いしても遅い、虐められてたのはただのフリだったんだからな~

空地大乃

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第四章 暗殺者の選択編

第123話 戦いの思考

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 俺目掛けて一直線に飛んでくる攻撃。相手のスキルで右足は地面に引っ付き鎖で体は縛られた状態だ。両腕も防がれている上、どうやらこの鎖の影響で俺の力は大分落ちている状態と言えるだろう。

 一見すると不味い状況だが、俺は残った左足に力を込めて跳躍した。地面には右側の靴だけが残されていた。

 そう引っ付くと言っても範囲は限定的だった。単純な話で靴さえ脱げれば効果はなくなる。

 とは言え鎖はこのまま。それでもこの程度なら――腰を回転させ、回し蹴りで全ての攻撃を撃ち落とした。

「あいつ何て野郎だ!」
 
 俺に鎖を巻き付けた盗賊が声を張り上げた。狼狽が感じられるな。さて、俺は眼下に見える女を確認し口から炎を吹き出した。

「ひっ、キャァアアアァアアァア!」

 炎に包まれた女が悲鳴を上げた。このまま着地した場合、またスキルで足を地面に貼り付けてくる可能性がある。そうなると面倒だから先に片付けておいた。

「ぺ、ペスタ! ち、畜生!」
 
 女の方がペスタだったか。残ったほうがチェンなんだろう。この鎖もいい加減うざったい。俺は顔をチェンに向けてそのまま炎を浴びせようとした。

 だがチェンの前に降り立った男がいた。こいつらのボスだった。全身に闇を纏い頭に角のような物が形成されている。

「も、申し訳ないですボス」
「フンッ。それだけあいつの実力が高いってことだ」
「で、ですがこの位置なら鎖で七割は封じてる筈なのに何故……」

 ボスとチェンとのやり取りが聞こえてきた。どうやらこの鎖で随分と力を削がれていたようだな。

 だが、今の発言――位置ってことは……。

「デク退路を塞げ!」

 俺が思考を巡らせていると背後から新たな気配。見ると巨大な土人形が三体現れ後ろを塞いでいた。

 ゴーレムって奴か……魔法かスキルかはわからないがあのボスの判断は早い。

「チェン、余計なことを言ったもんだな。今ので恐らく気づかれたぞ」
「す、すみません……」

 ボスに言われチェンが謝っていた。俺の予想は間違っていないのだろう。恐らく距離が離れればこの鎖の効果は薄れる。

 だから退路を塞いだか。今のままだと力押しは厳しいか。そうなると解放も視野に入れておかないといけないが、この鎖の影響がどこまで及ぶかを考えれば賭けに近い。

「……随分と愉しそうだな」
「愉しそう?」
 
 ボスが俺に向けて言ってきた。自覚はないが、相手からはそう見えたのか。確かにこっちに来てここまで考えたのは初めてかもな。

 それでもし愉しいという感情が滲み出ているなら――結局俺にも連中の血が流れているってことか。
 
「……とは言え、このまま遊んでばかりもいられないか」

 このやり方はこのやり方でちょっとはリスクがあるが仕方ない。俺は体内の電気を調整することにした。

「……なんだ? 電撃?」

 ボスが呟き盗賊連中が動揺したようにザワついていた。ボスが闇を纏ったように俺も全身に電撃を纏った。それが原因だろう。

「さて殺るか――」
 
 一歩踏み出したその瞬間には俺はチェンの背後を取っていた。三割の力でも雷の速度なら出せる。電撃で細胞を無理やり活性化させるから多少体に負担はかかるが致し方ない。

「な、速っ……ギャッ」
「チェン!」

 背後からチェンの首を足刀で刎ねた。ほぼ同時に俺の体に巻き付かれていた鎖が消え去った。やはり鎖そのものがスキルで生み出された物だったか。

 そしてチェンの死を認めたボスが大きく飛び退いた。

 仲間が殺されてもムキにならず距離を取ったか。やはりこれまでのとはタイプが違うが、おかげで力は戻ったな。

「……やるじゃねぇか。お前みたいなのは俺も初めてだ。ハハッ、面白い。どうだ? 俺たちの仲間にならないか?」

 その時だ、ボスが俺にそんなことを言ってきたのは。しかしここで勧誘とはな。まさにゴーガンを思い出させる奴だ――
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