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5月編
第9話 文月栞と体育の時間。
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五月。桜はすっかり散ってしまったが、過ごしやすい時期になった。
今日の体育の時間は一年生のA組B組合同でドッジボールをすることになっている。
言い忘れていたが、この末吉高校は一年生から三年生まで学年があり、クラスはA組とB組に分かれている。一クラス二十人ほどの少数なのは、少人数教育を狙ったものではなく単に少子化の影響をもろに受けているせいだ。
体育館はドッジボールが出来るスペースが二面あるほどの広さである。二組に分かれて二面同時にドッジボールをすることになる。私の属するA組班にはご存知『学園一のイケメン』曽根崎逢瀬がいた。試合が始まる前からキャーキャー言われている。なんでコイツ、こんな人気なんだろ。
相手チームのB組班には偶然ながら、私の恋人である中島猫春がいた。
「猫春くん、よろしくお願いします」
「うう……僕、運動苦手だから栞さんにカッコ悪いところ見せちゃうの恥ずかしいな……」
はい、今日も私の彼氏可愛い。まだ準備運動すらしていないのに顔を真赤にしている猫春にキュンキュンする。
「栞ちゃん、まさか手加減とかするつもりないよね?」
曽根崎が私に向かって圧をかけてくる。猫春相手に贔屓をするな、と言いたいのだろう。
「手加減をするつもりはありませんが、私も運動は苦手なのでどこまでチームに貢献できるか……」
「嘘つかないで」
曽根崎はハァ、とわざとらしくため息をつく。
もちろん嘘である。喧嘩で鍛えられた肉体が運動できないわけがない。
「栞ちゃんには悪いけど、中島はこの機会にボコボコにしてやろうかと思ってるんだよね」
試合開始のホイッスルが鳴る。
ボールが空中に投げられて、先にキャッチしたのはA組、しかも曽根崎だ。
「キャー、逢瀬くーん!」
ボールを手にとっただけでこの歓声。
「食らえ、中島!」
ヒュッと鋭くボールが猫春を狙い撃つ。
しかし、猫春は胸でボールを受け、そのまま両腕で包み込むように勢いを殺す。
「と、取れた……!」
嬉しそうな猫春、ノーベル可愛い賞。
観客も「おおーっ」と注目する。
「チッ……」
曽根崎は他の女子にはとても見せられない顔をしているのだが、猫春の意外な活躍で観客の視線はそちらに向いていて、誰も気づいていないらしい。
猫春はそのボールを曽根崎に投げつける――のかと思いきや、外野にふわっとパスする。
「卑怯だぞ、中島! 栞ちゃんをかけて、正々堂々と勝負しろ!」
曽根崎の発言に、女子はキャー、と黄色い声を上げる。曽根崎なら何でもいいのか、こいつら。
「す、すみません、僕投げるの下手くそなので外野の方に任せます……!」
――B組側の外野の目が、ギラリと光った気がした。
「顔だ、曽根崎の顔面を狙え!」
「死ねーッ! 曽根崎ーッ!」
外野が曽根崎一人を狙ってビュンビュンとボールを飛ばしてくる。
おーおー、『学園一のイケメン』に嫉妬している男子の多いこと。
「はっはっは、人気者はツラいねえ!」
しかし曽根崎はどこ吹く風、外野の飛ばしてくるボールを事も無げにキャッチする。
曽根崎が猫春にボールを投げつけ、猫春がキャッチし、外野に渡して、外野が曽根崎を狙い、曽根崎がそれをキャッチする。無限ループって怖いよね。
当然、その他の私たちは暇になり、猫春と曽根崎、あと外野のやり取りを眺めるだけになってくる。
「おーい、他のやつにもボール回してやれよー。試合終わっちまうぞー」
何も知らない体育教師がそう注意したので、一旦仕切り直しする。
仕切り直しをしたあとは、普通のドッジボールになった。当然(見た目だけ)鈍臭そうな私も狙われるのだが、私は必要最小限の動きでサッサッと避ける。
A組はまだ内野の数も多いので、人混みに紛れるようにB組の攻撃から身を守る。
「! 栞ちゃん、背中!」
曽根崎の声で初めて気づいたが、どうやら下がりすぎて外野に背中を晒していたらしい。
バシッと軽くボールを当てられ、ボールは空中高くに上がる。
これなら自分でキャッチしてセーフだ、と思い、ボールを受ける姿勢に入ったのだが。
「栞ちゃん、危ない!」
曽根崎に勢いよくぶつかられ、そのまま床に倒れる。
――曽根崎に押し倒されているような格好になってしまった。
女子たちが「ギャーッ!」と悲鳴を上げる。
「ご、ごめん! 栞ちゃん、大丈夫?」
曽根崎が珍しく慌てた声を出す。顔が近い。どけ。
「……曽根崎くんが突っ込んでこなければ、私セーフだったんですけど」
「いやぁ、俺も栞ちゃんがアウトにならないように取らなきゃ! って必死になっちゃって」
「いいから、どいてもらえます?」
女子の視線がナイフのように刺さってるんだよ。
曽根崎の身体を押し返して、私は外野の方へ小走りに向かった。
外野からB組の内野を見ると、猫春が少し怒ってるように見えた。
……? どうしたんだろう。
「くそっ、受けるのだけは上手いな、中島ァ!」
「ありがとうございます」
「褒めてねえんだよ!」
相変わらず曽根崎は猫春にボールを投げつけている。
猫春は今度も外野にボールを渡すのか、と思いきや、キッと曽根崎を睨みつけ(ているつもりらしい)、ボールを投げつけた。
……へにょへにょボールだ。当然のごとく曽根崎に簡単に取られてしまう。
「食らえっ!」
曽根崎のボールは、猫春のそれに比べれば豪速球のごとしである。
それが、猫春の顔面ど真ん中に命中した。
「猫春くん!?」
私が叫ぶと同時に、猫春はバタンと倒れる。多分頭を打った。
「あいたたた……」
後頭部をさすりながら起き上がった猫春は、鼻血を出していた。
「猫春くん、大丈夫ですか!?」
私は思わず駆け寄る。
「おい、B組の保健委員、もうひとりは!?」
「今日は風邪で休みです!」
周りがにわかに慌ただしくなる。
「私が保健室まで連れていきます!」
私はそう宣言して、猫春の肩を担ぐ。
「文月ひとりで大丈夫か?」
「じゃあ、俺も行きます。俺が原因なので」
体育教師の言葉に、曽根崎が手を挙げた。
私と曽根崎が両側から猫春を支えて、保健室まで歩く。
体育の時間は続行されたので、女子がついてくることはなかった。
保健室。
「バカじゃないんですか!?」
曽根崎を床に正座させ、私の説教タイムが始まっていた。
「運動が苦手な子にあんな豪速球投げつけて! 頭も打ってるんですから、下手したら命に関わりますよ!?」
「ごめんなさい……」
曽根崎はシュンと小さく縮こまっている。
「中島が俺にボール投げつけてきたから、思わず本気出しちゃった。てへぺろ」
「ふざけてるとひっぱたきますよ」
「し、栞さん、僕はもう大丈夫ですから……」
保健医に鼻にガーゼを突っ込まれながら、猫春は私の袖を引っ張る。うーんその仕草すら可愛い。
「後頭部にたんこぶができてる程度だ。鼻血もすぐ止まるし、まあ命に別条はないだろ」
男勝りな女医が猫春の後頭部をペシッと叩く。「――ッ」と猫春は声にならない叫びを上げる。
「あ、あはは……僕、情けないですね……。栞さんが怪我したら手当てするって約束したのに、僕が怪我しちゃって……」
「ほんとにな」
心無い返事を浴びせる曽根崎の尻を、猫春に見えない位置から思い切り蹴飛ばした。曽根崎が静かに悶絶する。
「……それにしても、猫春くんが曽根崎くんに直接ボールを投げようとしたの、意外でした」
「へにょへにょボールだったけどな」
「あ、あれは、ですね……」
猫春が恥ずかしそうにゴニョゴニョし始める。
「曽根崎さんが栞さんを押し倒したの見たら、なんかムッとしちゃって……。僕、か、彼氏、だから……」
……猫春と私は、しばらく真っ赤になってうつむいたのだった。
「へえへえ、どうせ俺は間男ですよ」
曽根崎がくだらねえ、と言いたげな顔をする。
「とりあえず応急手当はしておいたから、いちゃつくなら保健室の外でやってくれ」
独身の保健医も、しっしっと手で追い払う仕草をする。
授業が終わるチャイムが鳴った。
〈続く〉
今日の体育の時間は一年生のA組B組合同でドッジボールをすることになっている。
言い忘れていたが、この末吉高校は一年生から三年生まで学年があり、クラスはA組とB組に分かれている。一クラス二十人ほどの少数なのは、少人数教育を狙ったものではなく単に少子化の影響をもろに受けているせいだ。
体育館はドッジボールが出来るスペースが二面あるほどの広さである。二組に分かれて二面同時にドッジボールをすることになる。私の属するA組班にはご存知『学園一のイケメン』曽根崎逢瀬がいた。試合が始まる前からキャーキャー言われている。なんでコイツ、こんな人気なんだろ。
相手チームのB組班には偶然ながら、私の恋人である中島猫春がいた。
「猫春くん、よろしくお願いします」
「うう……僕、運動苦手だから栞さんにカッコ悪いところ見せちゃうの恥ずかしいな……」
はい、今日も私の彼氏可愛い。まだ準備運動すらしていないのに顔を真赤にしている猫春にキュンキュンする。
「栞ちゃん、まさか手加減とかするつもりないよね?」
曽根崎が私に向かって圧をかけてくる。猫春相手に贔屓をするな、と言いたいのだろう。
「手加減をするつもりはありませんが、私も運動は苦手なのでどこまでチームに貢献できるか……」
「嘘つかないで」
曽根崎はハァ、とわざとらしくため息をつく。
もちろん嘘である。喧嘩で鍛えられた肉体が運動できないわけがない。
「栞ちゃんには悪いけど、中島はこの機会にボコボコにしてやろうかと思ってるんだよね」
試合開始のホイッスルが鳴る。
ボールが空中に投げられて、先にキャッチしたのはA組、しかも曽根崎だ。
「キャー、逢瀬くーん!」
ボールを手にとっただけでこの歓声。
「食らえ、中島!」
ヒュッと鋭くボールが猫春を狙い撃つ。
しかし、猫春は胸でボールを受け、そのまま両腕で包み込むように勢いを殺す。
「と、取れた……!」
嬉しそうな猫春、ノーベル可愛い賞。
観客も「おおーっ」と注目する。
「チッ……」
曽根崎は他の女子にはとても見せられない顔をしているのだが、猫春の意外な活躍で観客の視線はそちらに向いていて、誰も気づいていないらしい。
猫春はそのボールを曽根崎に投げつける――のかと思いきや、外野にふわっとパスする。
「卑怯だぞ、中島! 栞ちゃんをかけて、正々堂々と勝負しろ!」
曽根崎の発言に、女子はキャー、と黄色い声を上げる。曽根崎なら何でもいいのか、こいつら。
「す、すみません、僕投げるの下手くそなので外野の方に任せます……!」
――B組側の外野の目が、ギラリと光った気がした。
「顔だ、曽根崎の顔面を狙え!」
「死ねーッ! 曽根崎ーッ!」
外野が曽根崎一人を狙ってビュンビュンとボールを飛ばしてくる。
おーおー、『学園一のイケメン』に嫉妬している男子の多いこと。
「はっはっは、人気者はツラいねえ!」
しかし曽根崎はどこ吹く風、外野の飛ばしてくるボールを事も無げにキャッチする。
曽根崎が猫春にボールを投げつけ、猫春がキャッチし、外野に渡して、外野が曽根崎を狙い、曽根崎がそれをキャッチする。無限ループって怖いよね。
当然、その他の私たちは暇になり、猫春と曽根崎、あと外野のやり取りを眺めるだけになってくる。
「おーい、他のやつにもボール回してやれよー。試合終わっちまうぞー」
何も知らない体育教師がそう注意したので、一旦仕切り直しする。
仕切り直しをしたあとは、普通のドッジボールになった。当然(見た目だけ)鈍臭そうな私も狙われるのだが、私は必要最小限の動きでサッサッと避ける。
A組はまだ内野の数も多いので、人混みに紛れるようにB組の攻撃から身を守る。
「! 栞ちゃん、背中!」
曽根崎の声で初めて気づいたが、どうやら下がりすぎて外野に背中を晒していたらしい。
バシッと軽くボールを当てられ、ボールは空中高くに上がる。
これなら自分でキャッチしてセーフだ、と思い、ボールを受ける姿勢に入ったのだが。
「栞ちゃん、危ない!」
曽根崎に勢いよくぶつかられ、そのまま床に倒れる。
――曽根崎に押し倒されているような格好になってしまった。
女子たちが「ギャーッ!」と悲鳴を上げる。
「ご、ごめん! 栞ちゃん、大丈夫?」
曽根崎が珍しく慌てた声を出す。顔が近い。どけ。
「……曽根崎くんが突っ込んでこなければ、私セーフだったんですけど」
「いやぁ、俺も栞ちゃんがアウトにならないように取らなきゃ! って必死になっちゃって」
「いいから、どいてもらえます?」
女子の視線がナイフのように刺さってるんだよ。
曽根崎の身体を押し返して、私は外野の方へ小走りに向かった。
外野からB組の内野を見ると、猫春が少し怒ってるように見えた。
……? どうしたんだろう。
「くそっ、受けるのだけは上手いな、中島ァ!」
「ありがとうございます」
「褒めてねえんだよ!」
相変わらず曽根崎は猫春にボールを投げつけている。
猫春は今度も外野にボールを渡すのか、と思いきや、キッと曽根崎を睨みつけ(ているつもりらしい)、ボールを投げつけた。
……へにょへにょボールだ。当然のごとく曽根崎に簡単に取られてしまう。
「食らえっ!」
曽根崎のボールは、猫春のそれに比べれば豪速球のごとしである。
それが、猫春の顔面ど真ん中に命中した。
「猫春くん!?」
私が叫ぶと同時に、猫春はバタンと倒れる。多分頭を打った。
「あいたたた……」
後頭部をさすりながら起き上がった猫春は、鼻血を出していた。
「猫春くん、大丈夫ですか!?」
私は思わず駆け寄る。
「おい、B組の保健委員、もうひとりは!?」
「今日は風邪で休みです!」
周りがにわかに慌ただしくなる。
「私が保健室まで連れていきます!」
私はそう宣言して、猫春の肩を担ぐ。
「文月ひとりで大丈夫か?」
「じゃあ、俺も行きます。俺が原因なので」
体育教師の言葉に、曽根崎が手を挙げた。
私と曽根崎が両側から猫春を支えて、保健室まで歩く。
体育の時間は続行されたので、女子がついてくることはなかった。
保健室。
「バカじゃないんですか!?」
曽根崎を床に正座させ、私の説教タイムが始まっていた。
「運動が苦手な子にあんな豪速球投げつけて! 頭も打ってるんですから、下手したら命に関わりますよ!?」
「ごめんなさい……」
曽根崎はシュンと小さく縮こまっている。
「中島が俺にボール投げつけてきたから、思わず本気出しちゃった。てへぺろ」
「ふざけてるとひっぱたきますよ」
「し、栞さん、僕はもう大丈夫ですから……」
保健医に鼻にガーゼを突っ込まれながら、猫春は私の袖を引っ張る。うーんその仕草すら可愛い。
「後頭部にたんこぶができてる程度だ。鼻血もすぐ止まるし、まあ命に別条はないだろ」
男勝りな女医が猫春の後頭部をペシッと叩く。「――ッ」と猫春は声にならない叫びを上げる。
「あ、あはは……僕、情けないですね……。栞さんが怪我したら手当てするって約束したのに、僕が怪我しちゃって……」
「ほんとにな」
心無い返事を浴びせる曽根崎の尻を、猫春に見えない位置から思い切り蹴飛ばした。曽根崎が静かに悶絶する。
「……それにしても、猫春くんが曽根崎くんに直接ボールを投げようとしたの、意外でした」
「へにょへにょボールだったけどな」
「あ、あれは、ですね……」
猫春が恥ずかしそうにゴニョゴニョし始める。
「曽根崎さんが栞さんを押し倒したの見たら、なんかムッとしちゃって……。僕、か、彼氏、だから……」
……猫春と私は、しばらく真っ赤になってうつむいたのだった。
「へえへえ、どうせ俺は間男ですよ」
曽根崎がくだらねえ、と言いたげな顔をする。
「とりあえず応急手当はしておいたから、いちゃつくなら保健室の外でやってくれ」
独身の保健医も、しっしっと手で追い払う仕草をする。
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