15 / 16
第15話 箱に残った『希望』
しおりを挟む
「キヒッ、キヒヒヒ! 今までよくも俺様をコケにしてくれたもんだなあ、おい!」
チェシャ猫の不気味な笑い声が、まるで呪いのように学校中に響きわたる。
「今度こそ踏みつぶしてやるぞ、キツネ!」
キツネの姿になった曜子先生は、オオマガツのパンチを食らって、王馬小学校のグラウンドに転がった。
その体はボロボロで、それでも先生は立ち上がろうとする。
「……あなたの好きには……させない……」
でも、曜子先生はオオマガツの足に腹をけられて、苦しそうな悲鳴をあげた。
「お前を始末したら、お前のだ~い好きな街も小学校もめちゃくちゃにしてやる! キヒヒヒヒ! さあ、やっちまえ、オオマガツ!」
オオマガツは、チェシャ猫の命令に従うように、足を持ち上げる。
その足に踏みつぶされたら、ひとたまりもないだろう。
曜子先生は、もうおしまいだと言うように目をぎゅっとつぶった。
「――先生!」
アタシは曜子先生をかばうように、オオマガツの目の前に立ちふさがる。
そして――オオマガツの足を、両手で受け止めた。
「……は?」
チェシャ猫はあっけにとられている。
それはそうだろう。
なにしろ、人間の子どもであるアタシが、『厄災』の巨大な足を受け止めるなんて、ふつうじゃありえない。
「やあ、八雲先生。間に合ってよかった、よかった」
安倍くんと渡辺くんがあとから駆けつけて、曜子先生の手当てを始める。
安倍くんが人型の紙を曜子先生の傷に貼り付けると、少しずつ傷が治っていった。
「……どうなってるの? どうして、こころちゃんが……」
「いやあ、春風さんはすごい子ですね」
安倍くんはニコニコ笑いながら、事情を説明し始める。
それは、曜子先生とオオマガツが激しい戦いを繰り広げている最中の話……。
「ねえ、あの箱って『パンドラの箱』なんだよね?」
「そうだけど」
「安倍くんと渡辺くんがギリシャ神話の話をしてくれたでしょ。『パンドラの箱の中には災いといっしょに希望が入っていた』って」
安倍くんと渡辺くんは、アタシの話に顔を見合わせた。
「つまり、『厄災』が解き放たれたあの箱に、まだ『希望』が残っている、と?」
「他にできることがなさそうだし、とりあえずあの箱、調べてみない?」
そして、アタシたちは学校の屋上から地上に叩きつけられて壊されたあの『パンドラの箱』を調べたのだ。
「……なるほど、これは……」
「ビンゴ、ってやつだね。やるじゃん、春風さん」
アタシたちは、箱の中から『希望』を見つけた。
それで、その『希望』を持って、曜子先生とオオマガツの決戦に駆けつけた、というわけ。
***
「――ただ、その『希望』、俺たちよりも春風さんのほうが、相性がいいみたいで」
「心苦しいのですが、『厄災落とし』は春風さんに任せるしかありません」
安倍くんと渡辺くんの言うことに、曜子先生は言葉を失っているみたい。
しばらく黙ったあと、先生はアタシに声をかけた。
「……こころちゃん。大変な役目だけど、頼めるかしら?」
「まかせてください!」
「俺たちも援護しますし、先生もまだまだ戦えるでしょ? 春風さんはひとりじゃない」
曜子先生が、アタシのうしろで、立ち上がっている気配を感じる。
これから、アタシと安倍くん、渡辺くん、そして曜子先生。
みんなで『厄災』オオマガツに立ち向かうのだ。
「……くそっ、くそっ。何なんだよ、お前ら……」
オオマガツの肩に乗ったチェシャ猫がいまいましそうに歯ぎしりした。
「うざいんだよ、お前ら! さっさとつぶれろ!」
チェシャ猫のいらだちに応えるように、オオマガツが吠える。
アタシが『厄災落とし』を成功させるために、曜子先生がオオマガツの動きを止めようと噛みついた。
「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈、在、前!」
「オオマガツを押さえつけろ! 急急如律令!」
渡辺くんと安倍くんも、それぞれの技を使って援護してくれる。
渡辺くんの光の刃と、安倍くんの式神がオオマガツに命中し、『厄災』は叫び声を上げた。
「行け! 春風さん!」
「うん!」
渡辺くんと安倍くんの二人に背中を押されて、アタシはオオマガツの足元に駆け寄る。
アタシが腕まくりをすると、手首には青くてきれいな石でできたブレスレットが光っていた。
これこそが、『パンドラの箱』から見つけた『希望』――『厄災落としの数珠』だ。
ただ、これを扱えたのは、安倍くんでも渡辺くんでもなく――アタシだけだった。
渡辺くんがぽつりとつぶやいた。
「春風さんには、誰かを思いやる“心”があったから、数珠が応えたんだと思う」
ブレスレットをかざすと、アタシじゃないみたいなセリフがスラスラと出てくる。
「我は厄災落としの巫女。闇に光を、恐れに癒しを――穢れを祓い、希望を地に根付かせん。火で浄め、水で浄め、厄災を土にかえす。祓いたまえ、浄めたまえ――」
そして、ブレスレットをしているほうの手で、そっとオオマガツに触れた。
オオマガツは、悲痛な悲鳴をあげると、もやもやした煙のような体が形を保てなくなって崩れていく。
やがて、『厄災』オオマガツは霧がブレスレットに吸い込まれるようにして消えてしまった。
ほんのり暖かい春の風が吹く――。
あとに残されたのは、ぽかんとして地上に座っているチェシャ猫。
「……え? 嘘だろ、おい……」
チェシャ猫は、あのニタニタ笑顔も消えて、余裕がなくなった表情をしている。
それは無理もない。
周りを、怒り心頭の曜子先生、安倍くん、渡辺くん、そしてアタシに取り囲まれているからだ。
「さて、こいつ、どうしてやろうか」と渡辺くん。
「八雲先生、こいつ食っちゃいます? おいしいかどうか、わからないけど」と安倍くん。
「それもいいかもね」と曜子先生。
チェシャ猫はしっぽを巻いて震えた。
「……にゃ、にゃおーん……」
「かわいい猫のマネしてもダメ!」
アタシが怒鳴ると、チェシャ猫は「ゆ、許してぇ!」と悲鳴をあげたのであった……。
〈続く〉
チェシャ猫の不気味な笑い声が、まるで呪いのように学校中に響きわたる。
「今度こそ踏みつぶしてやるぞ、キツネ!」
キツネの姿になった曜子先生は、オオマガツのパンチを食らって、王馬小学校のグラウンドに転がった。
その体はボロボロで、それでも先生は立ち上がろうとする。
「……あなたの好きには……させない……」
でも、曜子先生はオオマガツの足に腹をけられて、苦しそうな悲鳴をあげた。
「お前を始末したら、お前のだ~い好きな街も小学校もめちゃくちゃにしてやる! キヒヒヒヒ! さあ、やっちまえ、オオマガツ!」
オオマガツは、チェシャ猫の命令に従うように、足を持ち上げる。
その足に踏みつぶされたら、ひとたまりもないだろう。
曜子先生は、もうおしまいだと言うように目をぎゅっとつぶった。
「――先生!」
アタシは曜子先生をかばうように、オオマガツの目の前に立ちふさがる。
そして――オオマガツの足を、両手で受け止めた。
「……は?」
チェシャ猫はあっけにとられている。
それはそうだろう。
なにしろ、人間の子どもであるアタシが、『厄災』の巨大な足を受け止めるなんて、ふつうじゃありえない。
「やあ、八雲先生。間に合ってよかった、よかった」
安倍くんと渡辺くんがあとから駆けつけて、曜子先生の手当てを始める。
安倍くんが人型の紙を曜子先生の傷に貼り付けると、少しずつ傷が治っていった。
「……どうなってるの? どうして、こころちゃんが……」
「いやあ、春風さんはすごい子ですね」
安倍くんはニコニコ笑いながら、事情を説明し始める。
それは、曜子先生とオオマガツが激しい戦いを繰り広げている最中の話……。
「ねえ、あの箱って『パンドラの箱』なんだよね?」
「そうだけど」
「安倍くんと渡辺くんがギリシャ神話の話をしてくれたでしょ。『パンドラの箱の中には災いといっしょに希望が入っていた』って」
安倍くんと渡辺くんは、アタシの話に顔を見合わせた。
「つまり、『厄災』が解き放たれたあの箱に、まだ『希望』が残っている、と?」
「他にできることがなさそうだし、とりあえずあの箱、調べてみない?」
そして、アタシたちは学校の屋上から地上に叩きつけられて壊されたあの『パンドラの箱』を調べたのだ。
「……なるほど、これは……」
「ビンゴ、ってやつだね。やるじゃん、春風さん」
アタシたちは、箱の中から『希望』を見つけた。
それで、その『希望』を持って、曜子先生とオオマガツの決戦に駆けつけた、というわけ。
***
「――ただ、その『希望』、俺たちよりも春風さんのほうが、相性がいいみたいで」
「心苦しいのですが、『厄災落とし』は春風さんに任せるしかありません」
安倍くんと渡辺くんの言うことに、曜子先生は言葉を失っているみたい。
しばらく黙ったあと、先生はアタシに声をかけた。
「……こころちゃん。大変な役目だけど、頼めるかしら?」
「まかせてください!」
「俺たちも援護しますし、先生もまだまだ戦えるでしょ? 春風さんはひとりじゃない」
曜子先生が、アタシのうしろで、立ち上がっている気配を感じる。
これから、アタシと安倍くん、渡辺くん、そして曜子先生。
みんなで『厄災』オオマガツに立ち向かうのだ。
「……くそっ、くそっ。何なんだよ、お前ら……」
オオマガツの肩に乗ったチェシャ猫がいまいましそうに歯ぎしりした。
「うざいんだよ、お前ら! さっさとつぶれろ!」
チェシャ猫のいらだちに応えるように、オオマガツが吠える。
アタシが『厄災落とし』を成功させるために、曜子先生がオオマガツの動きを止めようと噛みついた。
「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈、在、前!」
「オオマガツを押さえつけろ! 急急如律令!」
渡辺くんと安倍くんも、それぞれの技を使って援護してくれる。
渡辺くんの光の刃と、安倍くんの式神がオオマガツに命中し、『厄災』は叫び声を上げた。
「行け! 春風さん!」
「うん!」
渡辺くんと安倍くんの二人に背中を押されて、アタシはオオマガツの足元に駆け寄る。
アタシが腕まくりをすると、手首には青くてきれいな石でできたブレスレットが光っていた。
これこそが、『パンドラの箱』から見つけた『希望』――『厄災落としの数珠』だ。
ただ、これを扱えたのは、安倍くんでも渡辺くんでもなく――アタシだけだった。
渡辺くんがぽつりとつぶやいた。
「春風さんには、誰かを思いやる“心”があったから、数珠が応えたんだと思う」
ブレスレットをかざすと、アタシじゃないみたいなセリフがスラスラと出てくる。
「我は厄災落としの巫女。闇に光を、恐れに癒しを――穢れを祓い、希望を地に根付かせん。火で浄め、水で浄め、厄災を土にかえす。祓いたまえ、浄めたまえ――」
そして、ブレスレットをしているほうの手で、そっとオオマガツに触れた。
オオマガツは、悲痛な悲鳴をあげると、もやもやした煙のような体が形を保てなくなって崩れていく。
やがて、『厄災』オオマガツは霧がブレスレットに吸い込まれるようにして消えてしまった。
ほんのり暖かい春の風が吹く――。
あとに残されたのは、ぽかんとして地上に座っているチェシャ猫。
「……え? 嘘だろ、おい……」
チェシャ猫は、あのニタニタ笑顔も消えて、余裕がなくなった表情をしている。
それは無理もない。
周りを、怒り心頭の曜子先生、安倍くん、渡辺くん、そしてアタシに取り囲まれているからだ。
「さて、こいつ、どうしてやろうか」と渡辺くん。
「八雲先生、こいつ食っちゃいます? おいしいかどうか、わからないけど」と安倍くん。
「それもいいかもね」と曜子先生。
チェシャ猫はしっぽを巻いて震えた。
「……にゃ、にゃおーん……」
「かわいい猫のマネしてもダメ!」
アタシが怒鳴ると、チェシャ猫は「ゆ、許してぇ!」と悲鳴をあげたのであった……。
〈続く〉
0
あなたにおすすめの小説
パンティージャムジャムおじさん
KOU/Vami
児童書・童話
夜の街に、歌いながら歩く奇妙なおじさんが現れる。
口癖は「パラダイス~☆♪♡」――名乗る名は「パンティージャムジャムおじさん」。
子供たちは笑いながら彼の後についていき、歌を真似し、踊り、列は少しずつ長くなる。
そして翌朝、街は初めて気づく。昨夜の歌が、ただの遊びではなかったことに。
星降る夜に落ちた子
千東風子
児童書・童話
あたしは、いらなかった?
ねえ、お父さん、お母さん。
ずっと心で泣いている女の子がいました。
名前は世羅。
いつもいつも弟ばかり。
何か買うのも出かけるのも、弟の言うことを聞いて。
ハイキングなんて、来たくなかった!
世羅が怒りながら歩いていると、急に体が浮きました。足を滑らせたのです。その先は、とても急な坂。
世羅は滑るように落ち、気を失いました。
そして、目が覚めたらそこは。
住んでいた所とはまるで違う、見知らぬ世界だったのです。
気が強いけれど寂しがり屋の女の子と、ワケ有りでいつも諦めることに慣れてしまった綺麗な男の子。
二人がお互いの心に寄り添い、成長するお話です。
全年齢ですが、けがをしたり、命を狙われたりする描写と「死」の表現があります。
苦手な方は回れ右をお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
私が子どもの頃から温めてきたお話のひとつで、小説家になろうの冬の童話際2022に参加した作品です。
石河 翠さまが開催されている個人アワード『石河翠プレゼンツ勝手に冬童話大賞2022』で大賞をいただきまして、イラストはその副賞に相内 充希さまよりいただいたファンアートです。ありがとうございます(^-^)!
こちらは他サイトにも掲載しています。
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
【親子おはなし絵本】ドングリさんいっぱい(2~4歳向け(漢字えほん):いろいろできたね!)
天渡 香
絵本
「ごちそうさま。ドングリさんをちょうだい」ママは、さっちゃんの小さな手に、ドングリさんをのせます。
+:-:+:-:+
ドングリさんが大好きな我が子ために作った絵本です。
+:-:+:-:+
「ひとりでトイレに行けたね!」とほめながら、おててにドングリさんを渡すような話しかけをしています(親子のコミュニケーションを目的にしています)。
+:-:+:-:+
「ドングリさんをちょうだい」のフレーズを繰り返しているうちに、子供の方から「ドングリさんはどうしたらもらえるの?」とたずねてくれたので、「ひとりでお着がえできたら、ドングリさんをもらえるよ~」と、我が家では親子の会話がはずみました。
+:-:+:-:+
寝る前に、今日の「いろいろできたね!」をお話しするのにもぴったりです!
+:-:+:-:+
2歳の頃から、園で『漢字えほん(漢字が含まれている童話の本)』に親しんでいる我が子。出版数の少ない、低年齢向けの『漢字えほん』を自分で作ってみました。漢字がまじる事で、大人もスラスラ読み聞かせができます。『友達』という漢字を見つけて、子供が喜ぶなど、ひらがなだけの絵本にはない発見の楽しさがあるようです。
+:-:+:-:+
未満児(1~3歳頃)に漢字のまじった絵本を渡すというのには最初驚きましたが、『街中の看板』『広告』の一つ一つも子供にとっては楽しい童話に見えるようです。漢字の成り立ちなどの『漢字えほん』は多数ありますが、童話に『漢字とひらがなとカタカナ』を含む事で、自然と興味を持って『文字が好き』になったみたいです。
このせかいもわるくない
ふら
絵本
以前書いた童話「いいとこ探し」を絵本にリメイクしました。
色んなソフトを使ったりすれば、もっと良い絵が描けそうだったり、未熟な点は多いですが、よろしくお願いします。
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
笑いの授業
ひろみ透夏
児童書・童話
大好きだった先先が別人のように変わってしまった。
文化祭前夜に突如始まった『笑いの授業』――。
それは身の毛もよだつほどに怖ろしく凄惨な課外授業だった。
伏線となる【神楽坂の章】から急展開する【高城の章】。
追い詰められた《神楽坂先生》が起こした教師としてありえない行動と、その真意とは……。
「いっすん坊」てなんなんだ
こいちろう
児童書・童話
ヨシキは中学一年生。毎年お盆は瀬戸内海の小さな島に帰省する。去年は帰れなかったから二年ぶりだ。石段を上った崖の上にお寺があって、書院の裏は狭い瀬戸を見下ろす絶壁だ。その崖にあった小さなセミ穴にいとこのユキちゃんと一緒に吸い込まれた。長い長い穴の底。そこにいたのがいっすん坊だ。ずっとこの島の歴史と、生きてきた全ての人の過去を記録しているという。ユキちゃんは神様だと信じているが、どうもうさんくさいやつだ。するといっすん坊が、「それなら、おまえの振り返りたい過去を三つだけ、再現してみせてやろう」という。
自分の過去の振り返りから、両親への愛を再認識するヨシキ・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる