オンゲー恋愛

詩織

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オンゲー恋愛

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『今日も倒せなかったか、難しいね。でもまた明日も頑張ろう』

『そうだね!明日こそ頑張ろう!』

そう言って終わった。

あ~、今日もクリアできなかったか。

同僚から進めたらた、オンラインゲーム。

この年で?と思ったが、はまってしまった。

吉見詩音よしみしおん、29歳。昼間は建設会社の経理をしている。

恋人は2年近くいない。

気晴らしにやると楽しいよって進められた、オンラインゲーム。


レベルを上げ、武器とかを強化し、強いボスに挑むゲームだった。

キャラの名前はシオにし、魔法系が得意なかわいい少女系のキャラにした。

ゲームを初めて間もなく、私と同じように右往左往して慣れてないキャラがいた。

オンラインゲームは話し合わないと遊べないしってことで勇気を絞って声かけてみた。

名前はランド、ちょっと見た目が怖いお兄さんなキャラだった。大きな剣を持って攻撃する職を選んでいた。

毎日ログイン時間が似てるので、1人だとなかなかクリアできないものなどは一緒に行動していた。

見た目は怖いけど、実際チャットするととても優しかった。

この3か月、ランドとほぼ毎日共にして恋心もあった。

「やばいな依存してるな」

解ってはいても辞められない。

よくあるオンゲーの依存パターンだ。



「課長、判子お願いします」

「ああ」

といって一通り見て判子を押す、塩野しおの部長。

2期上の先輩だったが、いつの間にか課長になっている。

来期は部長になるという話も聞いている。

「そういえば塩野課長、結構前に恋人と別れたって噂らしいよ」

席に戻ったら、同期の桑野凛子くわのりんこが、私の近くによって小声で言う。

凛子がこのオンラインゲームを進めた張本人でもある。

へぇ~、そうなんだ。

結構長く付き合ってたような気がしたが。



『シオ、こっちで攻撃して』

『わかった』

『俺盾になる』

そう言って15分挌闘したが、あと一歩でクリアならず。

『こんなに難しいのクリアできるのかな』

『難しいよな、これ』

『うん』

いや~ここまで大変とは

『ランド、ごめんね足ひぱって』

『何言ってるんだよ、一緒に頑張ろうよ』

ランド優しい。

私ほんと下手だな。

『ねぇ、ランド他にうまい人いたらその人とクリアしていいからね』

『俺はシオとクリアしたんだよ』

やばい!キュンとしまくってる。



結局その日も倒したい敵を倒せず、終わってしまった。

はぁほんと下手だな。

「なによ、そんなに溜息して」

凛子に言われ、

「凛子に進められたオンラインゲーム、敵が強くってなかなか進まないのよね」

「ああ、あれか。あのゲームは強い敵はほんと強いからね。私はそこまで強いのは手を付けてないな」

そうなんだ。

「今毎日頑張ってるんだけどね」

「ハマってますな!」

ハマらしたんでしょう。


このオンラインゲームはネットさえ繋がれば、どこでもできる。パソコンでもスマホでもどっちでも問題ない。

基本パソコンからしてるが、たまにスマホからしてるときもある。

仕事帰り、近くのカフェでスマホからログインし見てみると、珍しくランドも早くログインしていた。

お互い早くログインしたのはびっくりしてたようだけど、さっそく倒せない敵にチャレンジしようとやりはじめた。

13分くらいでようやく

やったぁー!

ガッツポーズ!

クリアできた

『ランドありがとう』

『俺もうれしいよ、ありがと』

いやあ、長かったー!この敵クリアするの。

ちょっと潤んでしまった。

いやいやもうダメだ、泣きそう感動だわ。

ああ、もうこんな時間だ。帰らないとっと。

バッグにスマホを入れたつもりが、立った時にしっかり中に入ってなく落ちてしまった。

「あつ」

と、思って落ちたスマホを拾おうとしたら

「シオ...」

落ちたスマホは、まだオンラインゲームの画面だった。

その画面を見て、シオって言った人がいた。

スマホを落ちた前に立っていたその人は

「塩野課長?」

「お前だったのか」

「え?」

「シオはお前だったのか」

え?なに?

ちょっとまって、まさか

塩野課長はスマホを私に見せた。

ランドのキャラだ。

ええええ!?


そ、そういえば確か、名前が陸人りくとだったはず。

陸人、陸...ランド。

まじっすか。

お互い言葉が出ず...

しばらくして



「とりあえず、クリアした打ち上げでもするか。」
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