消えた記憶

詩織

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誰にも必要とされない女 【丸山美玖 編】

デートの誘い?

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「最近いいことありました?」

岡部先生に言われた。

「え?」

「少し楽しそうだったので」

「あっ」

もしかしてマテオさんとのことか。

「少しだけ楽しみができたんですが...、また同じになりました」

っと答えた。

先生はそれ以上聞かないでいてくれた。



今日は、何読もうかなぁ。

ちょっとファンタジー系にしてみようか。

っと色々考えながら図書館に着く。

マテオさんはやっぱりいなかった。

試験が終われば勉強に来ることもなくなるし、今試験中ならもう...

元のことに戻るだけだし、気にしないで本を読みまくるか。

お昼になると、マテオさんとご飯食べる前は食べないでぶっ通しで本を読んでたのに...

1人でご飯を食べに行くのもちょっと寂しい気がしたので、ぶっ通しで読むことにした。

ちょっと、珈琲でも飲むかなっと自動販売機に向かった。

「美玖ちゃん」

「え?マテオさん!?どうしたんですか?試験は?」

「うん。今終わってきたところ」

「あっ、お疲れ様です」

「美玖ちゃんにちょっと話があって」

「え?私にですか?」

「美玖ちゃん、もしよかったら俺とデートしませんか?」

「は?」

な、なに?

「じょ、冗談ですか?」

「デートの誘いを冗談で言わないでしょ?」

そんなの知りませんよ。デートしたことないし。

「よかったら、連絡先交換してくれない?」

「え?」

「だって声かけてすぐ連絡先交換とか言ったら、軽いヤツって思われるでしょ?」

「いや、あのー」

ど、どうしよう?こんなカッコいい人とデートなんて

「で、でも私。デートとかしたことないからよくわからないので」

っと言ったら

「じゃ初デート、俺として」

って言われたので

「い、いや。きっと私だと詰まらないです」

っと答えた。

「俺は美玖ちゃんといると楽しいよ」

そ、そんなわけない。私いつも会話続いてない。

「とりあえず、連絡先いい?」

っと言われたので、嫌とも言えず交換した。



「美玖ちゃん、小説中断になるけど、これからデートでもいい?」

時間を見ると2時だった。

「ちょっと、この格好でですか?」

Tシャツにジーパンに、化粧もまったくで、頭ぼさぼさ。

「美玖ちゃんは、何でもかわいいよ」

待ってください。何言ってるんですか!可愛いわけない。

小説が途中で読めなくなるのはいいとして、こんな格好でデートなんて...

マテオさんは嬉しそうに私と一緒に図書館を後にした。
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