貴男の隣にいたい

詩織

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大好きな人

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こっちにきた。

「紗綾」

「お…お兄ちゃん、どうしたの?こっちに用でもあったの?」

「お前待ってた」

「え?」

「お前ん家は?」

「え?、ああ、こっから歩いて10分くらいだよ」

「じゃ、そこで話すわ」

家に来るってこと?

家に着くまでは無言で、私に何の用なんだろ?と、そればかり気になってしまった。

少しお酒の臭いがした。どっかで飲んでたのかな。

家に着いて

「人が来るとか考えてなかったから、何もないんだけど」

といって、お茶だけ出した。

「さっき…」
 
さっき?

「…男といたよな?」

え?篠崎さんといたの見られてた?

「彼氏?」

「え、いや同僚だけど」

「これから、そうなる?」

あ…、篠崎さんお試しでもいいからって言ってた。

どう答えていいか解らなかった。

篠崎さんは同期同士の飲み会でもだいたい参加してて、近くに座ること多いからお互い趣味なり好きなことだったり仕事の話だったり色々話してるから、仲のいい関係ではあった。

それが、まさか恋愛感情があったとは…

と、考えてたら

「紗綾」

ええ??

状況が掴めない。

なんで?

私はお兄ちゃんに抱きしめられていた。

「お…お兄ちゃん?」

「お前が、他の男と付き合うのは仕方ないと思ってた。付き合っていつかは結婚する。でも実際見たら俺は…」

ギュッとまた強く抱きしめられ

「嫉妬に狂った」

え?

少し離れたと思ったら

「!?」

キスされていた。

「んーー!!」

後頭部を抑えられ、逃げ場がない。

そして無理矢理口を開けさせ温かいものが入ってくる

く…苦しい

どうしていいか全くわからないので、苦しくって倒れそうだ。

「く…苦しいよ」

なんとか言葉にして、ようやく離れた。

ふっと笑われて

「鼻から息吸わないと死んじゃうだろ?ほんと…」

おでこにキスされて

「何も知らないんだな」

どうなってるの?これ

「俺決めたよ!もう逃げない。お前だけしか愛さない。」

「え?」

「もし、あれから気持ち変わったんなら、力ずつで拒否して」

話の流れがついていけない

お兄ちゃんが私を愛すって、どういうこと?

「母さんに言われたよ、いい加減素直になれって、紗綾が他の人に取られて後悔しても知らないよって」

「おばさんが?」

「母さんは、俺も紗綾もどっちも好きなこと知ってたんだ。いい加減素直になれって怒られた」

「いや、だって恋人いたでしょ?」

1度会ったことある。たまたまショッピングしてるときに偶然会ってしまった。

「確かにいたこともあったけど、今はいないよ」

「え?彼女の家で同棲してたんじゃ」 

「一人暮らししてたけど」

ええ?知らなかった。いつの間に

「紗綾、色々話したいことあるんだけど、嫉妬で気持が限界!紗綾を無茶苦茶にしたい」

無茶苦茶…

「はじめてだから、頑張って優しくするけど、いい?」

そんな、獲物を捕らえた、そしてゾクゾクする目で言われると怖いよ

でも

「お兄ちゃん、大好き」

頭が整理出来てないけど、お兄ちゃんが私を求めてくれるなら

そう言ってお兄ちゃんの胸に顔を埋めた。

お兄ちゃんの手が私の顎をもって上に上あげた。

「陸也な」

「え?」

「流石にここでお兄ちゃんだと、近親相姦だろ?」

「陸也…」

と、言ったと同時にキスが始まり、お兄ちゃんの息がさっきよりも荒く、それがなんでか興奮して

ベットに倒されたとき

一瞬見つめ合った

お兄ちゃんの目は熱くなってて、色っぽくって、見てるだけなのに

「あ…」

って、声が出てしまった

「そんなに煽るな」

少しずつ服が脱がされ、本当はいやと言いたいけど、やめてほしくなくって、でも少しづつそんなことも考えられずで

「なぁ…絶対そんな顔俺以外に見せるなよ」

言ってる意味はわならないけど、何か嬉しそうだ。

「まじか、綺麗すぎるだろ!」

私の裸をみて言った、

「もう可愛すぎる」

「陸也…」

「ん?」

「幸せ」

「俺も」

そのあとは、必死について行った。

痛くって泣いたとき

「きついだろ?ごめんな」

そう言って

「でも、やめられねー」

だから

「やめないで」

と言ったら

「ありがとな」

おでこにキスしてくれた



気がついたときは、ベットで寝てて

お兄ちゃんがギュッと抱きしていた

「お兄ちゃん?」

「陸也だろ?」

そう言って、チュッとキスされた

「ねぇわかってる?」

え?

「もう離す気ないよ。もう止まらないから」

「紗綾より12も年上だし、どっからみてもお前からしたらおっさんだ。お前の自由を全部とりそうで怖い。でもそれより他のヤツに取られるのがもっと怖い」

「私、お兄ちゃん以外好きになる人なんて考えられないよ」




それから、お兄ちゃんはおばさんに私と付き合うことを報告したようだ

「あの子ね、ずっと紗綾ちゃんのことすきだったのよ」

「え?」

「色々気にしてたようだけど、お互い好きなようだし、やっぱり一緒なってほしいなーと思うよね。紗綾ちゃんも陸也といると嬉しそうだし、お似合いなんだけどな」

っとおばさんは思った。

「おばさん…」

なんか、色々お見通しなのが恥ずかしすぎる

「早くお嫁さんに来てね」

お、お嫁さん!?



私が20歳になったとき

「紗綾が20歳になるの待ってた。結婚しよう」

都会から離れた小さな教会に、参列者はおばさんだけ。3人だけの結婚式をあげた。


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