大好きな背中

詩織

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それぞれの道で

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「離婚したいです」

私の一言に、春樹さんは目を見開き

「もう姉とは会ってない。二度とそんなことしないから」

あのときは、万理と何度も言ってたのに、今は姉と言っている。

本心は万理と言いたいのに。

「春樹さん、聞いてほしい話があるの」

と、言い

「私ね、春樹さんと同じなの。好きな人がいて忘れたくってお見合いしたの。だから責めることできなかった」

「透子?」

「気持に蓋をして、幸せになろうとしてた。でも二人をみて私も結局同じなんだと思ったの」

春樹さんはしばらく言葉を出さず

「そ、その人とはあってるの?」

「最後に会ったのはもう3年以上前。今はとこで何してるかも生きてるかどうかも知らない」

「え?」

春樹さんが驚いて

「じゃ、忘れられないの?」

「そうなるかな」

「ちゃんと、別れてなかったてこと?」

「…怪我で意識不明になって、彼とは会わせてくれず、どこの病院かもどんな状況かも教えてくれなくって。だから今生きてるかどうかも知らないの」

「そ、なんだ…」

「うん」

しばらく沈黙して

「俺は、透子と一緒にいたいと思ってる」

「春樹さん、本当に好きな人がいるのに、その人と結ばれないなんてダメだよ!私みたいになりたくってもなれない人いるんだよ!春樹さんの勇気一つで好きな人と一緒になれるなら、そうした方がいい」

「…透子」

「腹が立たないと言えば嘘になる。許せない気持ちもある。でも私達本当に好きな人がいてそれを押し殺して結婚してそれでいいのかな?」

「でも、俺は育てて貰った両親に迷惑はかけたく…」

「それでも好きなら行きなよ!お姉さん、誰かに取られて後悔してからでも遅いよ!迷惑かけたって好きなら二人で説得して、それでもダメなら駆け落ちでもなんでもするくらいな気持ちで行かないと」

春樹さんには、戸惑ってて。

そりゃそうだな。離婚したいと言われた相手から言われるんだもん。

「本当に好きなのは誰?ご両親の気持ちとか関係なく、自分に正直になってほしい」

「透子…」

春樹さんに迷いの顔が見える。

私はもう決めた。この結婚生活は幸せだったけど、春樹さんの本当の幸せは違うんだって!だから押したいと思った。

春樹さんはそれ以上何も言わず、しばらく書斎にいた。

そして、数日後

「俺、万理と話し合ってみる。やっぱり俺の中には万理がいて」

「うん」

「透子、すまない」

頭を下げる春樹さんに私は

「私こそ、彼といつも比べてしまってごめんなさい」

「透子、でも俺透子のこと愛してる。信じてくれないかもだけど」

「うん、私も春樹さん愛してるよ」

お互い愛しててもそれ以上に愛してる人がいるなら、やっぱりそっちに行ってほしい。

私はもう会うことないけど



その後、春樹さんとお義姉さんは何度も話し合って、二人で進む道を選び、私達は離婚した。


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