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記憶は…
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「突然すいません。篠山さん、少しお時間よろしいでしょうか?」
「え、あっ…」
その言い方に、未だ私の記憶がないことがわかる。
「えっ、えっと…」
「お話がしたいんです」
強い目の先に何かを訴えてる省吾さんに私は了承してしまった。
一緒に歩くと、あの車がある。
奥さん?恋人?もいるし、助手席はまずいなっと思い、後ろのドアに手を掛けると
「前で」
と、言われた。
「えっ?」
「隣座ってもらっていいですか?」
「…はい」
この車に乗るのも久しぶりだな。
そう思いながら車は発信した。
しばらく走って、どっかの駐車場みたいなところに止まった。
周りはあまり人気がなかった。
「篠山さん、すいません。私は貴方の記憶は未だにありません。」
わかってても、ハッキリ言われるとやっぱり心が痛む。
「…はい」
「あの後、事故の前に縁談の話が決まってたと両親に言われて、相手は待っているとも言われ、縁談をし話も進み交際をし結婚するまでの流れになりました。」
「…そ、そうですか。おめでとうございます。」
「でも、あいつ。瑠依子は諦めてなかった。本当にいいのかっと何度も問い詰められました。大事な人はその人なの?いいのかって。多分篠山さんのことを言ってるんだと思いましたが…でも記憶が。」
瑠依子さん、ずっと言ってくれてたんだ。
当の本人はもう諦めたのに。
「そんなこと言われても困りますよね。すいません。」
瑠依子さん、もう十分だよ!
瑠依子さんの気持ちを思うだけで、涙が出そうだった。
「瑠依子にこの間、大学に無理やり連れてこさせられて、そして篠山さんを見ました」
「えっ?」
もしかして、私が瑠璃子さんの大学に納品しにいった、あの日?
「俺は、篠山さんの仕事してる姿に惚れたと言ってたらしく、しっかり見ろっと言われました」
あのとき、まさか翔悟さんがいただなんて
「あっ、あの、そんな見せるものでもないです。まさか見られてたとは…」
「…」
翔悟さん、黙ってる。
ど、どうしよう。
「あ、あの、もう気にしないでください。その方とお幸せになってください」
「…わからない」
「えっ?」
「わからない。けど、篠山さんの仕事姿みて、何か忘れてるものがある気がしました。」
「…あの、植原さん?」
「俺は…」
正面をずっと見てた翔悟さんは私をみて
「貴方に恋をしました」
「…え?」
「前も同じように好きになって、また同じように好きになりました。」
「植原さん?」
「もう、遅かもしれない。けど、もしまだ可能性があるのら、俺とのこと考えてくれませんか?」
「ちょっ、ちょっと待って下さい。婚約者の方もいらっしゃるのに、そんなことは…」
「少し時間かかりましたが、白紙にしてもらうようにお願いしてました。」
「は、白紙?」
「両親に勘当すると言わたし、向こうの御両親も、彼女も激怒でした。でも、篠山さんとこのまま縁をきったらきっと後悔しそうで、俺は勘当されても何されても、篠山さんに会いたいと思いました」
「それは、ダメですよ!御両親と勘当だなんて。仲良くしてください」
「今まで…辛かったでしょ?」
「えっ?」
「事故にあって、気がついたら忘れられてる。辛くって苦しかったでしょ?」
「あっ…」
「それに比べたら、俺なんか全然です」
「で、でも…植原さんからしたら私はその程度だったかもですし、だから仕方ないのかなって」
「畠山さんに言われました」
畠山さんって、確かあそこの現場監督さんの名前だった気が。
「本気で惚れた人がいて、口説きたいから見届人になって欲しいと俺がお願いしたらしいです」
「え?」
あれって、そういう流れだったの?
「篠山さんが苦しいときに俺は、何もすることが出来なかった。それどころか縁談をして他の女性と付き合ってた」
「…」
「すいません」
「そ、そんな…」
怒るに怒れない。
「とりあえず、御両親と仲良くしてください。私はもう…」
もう…、その後何を言おうとしたんだろ…
言葉が続かない。
「篠山さん…」
「…私達、きっと縁がなかったんですよ!そういう運命だったんです。だから私に対する想いは気のせいです」
「…」
「私は沢山の思い出を頂きました。それだけで十分です」
車を降りようとした。だけど
「行かないで!行くな!」
と、急に大声をあげて、ビクッとした。
腕を引っ張られ抱きしめられていて
「間に合ってほしい」
そう言われる。
嬉しい気持ちもある。
けど、家族と仲が悪くなることまでして私を選ぶことに躊躇していた。
「え、あっ…」
その言い方に、未だ私の記憶がないことがわかる。
「えっ、えっと…」
「お話がしたいんです」
強い目の先に何かを訴えてる省吾さんに私は了承してしまった。
一緒に歩くと、あの車がある。
奥さん?恋人?もいるし、助手席はまずいなっと思い、後ろのドアに手を掛けると
「前で」
と、言われた。
「えっ?」
「隣座ってもらっていいですか?」
「…はい」
この車に乗るのも久しぶりだな。
そう思いながら車は発信した。
しばらく走って、どっかの駐車場みたいなところに止まった。
周りはあまり人気がなかった。
「篠山さん、すいません。私は貴方の記憶は未だにありません。」
わかってても、ハッキリ言われるとやっぱり心が痛む。
「…はい」
「あの後、事故の前に縁談の話が決まってたと両親に言われて、相手は待っているとも言われ、縁談をし話も進み交際をし結婚するまでの流れになりました。」
「…そ、そうですか。おめでとうございます。」
「でも、あいつ。瑠依子は諦めてなかった。本当にいいのかっと何度も問い詰められました。大事な人はその人なの?いいのかって。多分篠山さんのことを言ってるんだと思いましたが…でも記憶が。」
瑠依子さん、ずっと言ってくれてたんだ。
当の本人はもう諦めたのに。
「そんなこと言われても困りますよね。すいません。」
瑠依子さん、もう十分だよ!
瑠依子さんの気持ちを思うだけで、涙が出そうだった。
「瑠依子にこの間、大学に無理やり連れてこさせられて、そして篠山さんを見ました」
「えっ?」
もしかして、私が瑠璃子さんの大学に納品しにいった、あの日?
「俺は、篠山さんの仕事してる姿に惚れたと言ってたらしく、しっかり見ろっと言われました」
あのとき、まさか翔悟さんがいただなんて
「あっ、あの、そんな見せるものでもないです。まさか見られてたとは…」
「…」
翔悟さん、黙ってる。
ど、どうしよう。
「あ、あの、もう気にしないでください。その方とお幸せになってください」
「…わからない」
「えっ?」
「わからない。けど、篠山さんの仕事姿みて、何か忘れてるものがある気がしました。」
「…あの、植原さん?」
「俺は…」
正面をずっと見てた翔悟さんは私をみて
「貴方に恋をしました」
「…え?」
「前も同じように好きになって、また同じように好きになりました。」
「植原さん?」
「もう、遅かもしれない。けど、もしまだ可能性があるのら、俺とのこと考えてくれませんか?」
「ちょっ、ちょっと待って下さい。婚約者の方もいらっしゃるのに、そんなことは…」
「少し時間かかりましたが、白紙にしてもらうようにお願いしてました。」
「は、白紙?」
「両親に勘当すると言わたし、向こうの御両親も、彼女も激怒でした。でも、篠山さんとこのまま縁をきったらきっと後悔しそうで、俺は勘当されても何されても、篠山さんに会いたいと思いました」
「それは、ダメですよ!御両親と勘当だなんて。仲良くしてください」
「今まで…辛かったでしょ?」
「えっ?」
「事故にあって、気がついたら忘れられてる。辛くって苦しかったでしょ?」
「あっ…」
「それに比べたら、俺なんか全然です」
「で、でも…植原さんからしたら私はその程度だったかもですし、だから仕方ないのかなって」
「畠山さんに言われました」
畠山さんって、確かあそこの現場監督さんの名前だった気が。
「本気で惚れた人がいて、口説きたいから見届人になって欲しいと俺がお願いしたらしいです」
「え?」
あれって、そういう流れだったの?
「篠山さんが苦しいときに俺は、何もすることが出来なかった。それどころか縁談をして他の女性と付き合ってた」
「…」
「すいません」
「そ、そんな…」
怒るに怒れない。
「とりあえず、御両親と仲良くしてください。私はもう…」
もう…、その後何を言おうとしたんだろ…
言葉が続かない。
「篠山さん…」
「…私達、きっと縁がなかったんですよ!そういう運命だったんです。だから私に対する想いは気のせいです」
「…」
「私は沢山の思い出を頂きました。それだけで十分です」
車を降りようとした。だけど
「行かないで!行くな!」
と、急に大声をあげて、ビクッとした。
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「間に合ってほしい」
そう言われる。
嬉しい気持ちもある。
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