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待って! 誓いのキスなんて聞いてません(後)
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「え、誰ですか?」
鈍感すぎる柴木に笑佳はとどめを刺す。
「高木支社長代理です。これ以上ないほど適任だと思います」
「あーーーーー!」
柴木はスケジュール帳で自らの太ももを叩く。
「そうですよね。うわーっ、僕が新郎役なんて、すみません。会社のイメージぶち壊しですよね。本当に申し訳ありません!」
「柴木くん、そうではなくて……支社長代理のほうが話題性あるし、宣伝効果があるかなーと思ったの」
笑佳がフォローを入れる横で響也は苦笑を浮かべた。
「あれー、そういう理由?」
「えっ?」
「笑佳さんが俺を推してくれたのは宣伝効果があるからなんだね。俺が彼氏だから、じゃないんだ?」
「あの……」
「ま、確かにこの俺が自社の結婚式場の新郎モデルを務めたら話題性はあるだろうね。高木家の御曹司が自らモデルになるのだから。ついでに自分で言うのもアレだけど、割と見栄えのする容姿に産んでもらったし、プロのモデルと比較してもそれほど遜色ないと思う。身長も笑佳さんと並んだらいい感じでしょ?」
冗談っぽい口調だが、笑佳を見下ろす響也の目は肌に突き刺さるような冷たい光を放っていた。
笑佳は息を呑む。
ここで急に柴木の携帯電話が鳴った。
「あ、カメラマンからです。それではおふたりにモデルをお願いするということで、詳細はメール送ります」
呼び出し音に負けじと大きな声でそう告げると柴木は支社長室を出ていった。去るときも慌ただしい。
ドアが閉まると、笑佳は大きなため息をついた。
「柴木さんっておもしろい人だね」
響也がドアのほうを眺めてつぶやいた。
おもしろいというよりは疲れた、と笑佳は思う。実際、体中に徒労感がのしかかってくるようだ。とりあえず自分のデスクに着席する。
「いいんですか?」
「何が?」
響也は笑佳のデスクにほんの少し腰をのせて、向かい側から挑むような視線をよこした。
「何って、新郎モデルを引き受けたことです。本社に確認取らなくていいのかな、と思ったので……」
「俺が、誰に、何の許可を取らなきゃいけないと?」
至近距離で凄まれると背筋に寒気が走った。余計なことを口走った自分の口を呪う。
「それにしても柴木くんったら適任が自分しかいないなんて、響也さんの前で何を言い出すのかと思っ……!」
途中でまた余計なことを言ったと思ったが、もう手遅れだった。
響也は「ねぇ」と言いながら笑佳のデスクに手をついた。スケジュール帳の開いているページがくしゃっと音を立てる。
「笑佳さんはいつになったら俺を彼氏として見てくれるの?」
いやいやカッコカリでしょ、などと茶化せるような空気ではないのは笑佳も重々承知しているが、今の笑佳にとってそれは『圧倒的答えにくい質問ナンバーワン』といっても過言ではないくらいだ。
(困ったな……)
本当の彼氏ではないのだから、彼氏として見ることなどできるわけない――と言いたいところだが、それで済むわけがない。
(そう。恋人のフリをできていないのは私のほうだから)
「だめですね、私。恋人失格ですね」
笑佳は素直に非を認めた。協力すると言ったのに、響也を彼氏だと思い込んで行動するのは笑佳の想像よりはるかに難しいことだった。
(だって私……そういう経験がないから)
デスク上の響也の指が形よく美しいのでつい見とれてしまう。この手が昨晩、自分の頬を包んでくれたのだと思うと、なぜだか切ない気持ちでいっぱいになった。
「ごめんなさい。やっぱり他の人に頼んだほうがよかったんじゃ……」
「笑佳さん、午後はちゃんと上手くできるよね?」
響也は笑佳の顔を覗き込む。真剣な表情だったので笑佳は頷かざるをえなかった。
「これは、これは……美しい!」
「すみません、総支配人。すぐ撮影に入りますので下がっていてもらえますか?」
ホテル総支配人がブライダル担当の声で背中を丸めてカメラの後ろへ下がる。響也の姿を見つけると満面の笑みを浮かべて近づいた。
「いやー、きれいだ。高木さんもそう思うでしょ?」
「ええ、とてもきれいです」
響也はお世辞でもなんでもなく、視線の先にいる笑佳を女神でも見るかのように目を細めて眺めている。
「彼女、山崎さんの秘書だと聞いたよ。うらやましい。高木さんはアレかい?」
「アレ、とは?」
「彼女を本社にひっぱろうとしている?」
本社という言葉を聞いて響也は総支配人へと視線を移す。
「いいえ」
「だって来月には本社に戻るのに、連れていかないの?」
「ええ。彼女は本社に行くことを望まないと思います」
響也は笑顔で答えた。
「でも付き合っているんでしょ? 恋人を置いていくの? 遠距離恋愛はよくないよ。続かない」
「そうですね」
階段の上で振り返るようにポーズを取る笑佳のぎこちない笑みが響也の心をくすぐる。
(年上なのにあんなに無垢だと、難しいんだよ。いろいろと……)
総支配人は納得がいかないらしく首をかしげた。
「別れてもいいのかい?」
「いいえ」
そうきっぱり答え、総支配人にニッと笑顔を向けた。
「高木支社長代理、こちらにお願いします!」
タイミングよく撮影班から呼ばれた。響也は総支配人に会釈をし、ブライダル担当とカメラマンの元へ向かう。
まだ誰にも話すつもりはない。
一歩ずつ笑佳に近づきながら、響也は心の中で計算する。
チェックメイトまであと何手必要か、と――。
「チャペルがあるのは知っていましたが、改装してから初めて来ました」
撮影に慣れてきた笑佳は、自分でも気がつかないうちにハイテンションになっていた。
響也と恋人のように手を繋いだり、親し気に言葉を交わしたり――響也のエスコートが巧みなのもあって、新婦役を「ちゃんと上手く」できている気がして有頂天なのだ。
(ドレスやロケーションのおかげで、私でも花嫁っぽく見える!)
笑佳とて女子のはしくれだ。きれいに変身させてもらって嬉しくないわけがない。
ドレスの重さも忘れ、夢見心地で祭壇の前へ進んだ。
「それじゃあ、そこでおふたりは向かい合ってください。あっ、もう少し近寄って」
カメラマンの指示で笑佳と響也は互いに距離を縮める。
スタッフが笑佳のドレスの裾を直している間に、ブライダル担当からベールアップの説明を受けた。
「では『誓いのキス』まで一気にいってみましょう」
「えっ!?」
カメラマンの言葉に驚いた笑佳は、のけ反ってバランスを崩した。とっさに響也が笑佳の腕をつかみ、転ぶのは避けられたが、笑佳の顔からは血の気が引いていた。
(こんなに人が見ている前でキ、キ、キスなんて……無理!)
気まずくて響也の顔が見られない。
「本当にしなくても大丈夫ですよ。顔を寄せるだけでそう見えますから」
コットンで笑佳の額に浮いた汗を押えながらスタッフは優しく言った。
「あ、そうですよね! ちょっとびっくりしちゃって……」
「最上さんはすごく頑張っていますよ。プロのモデルさんと遜色ないです。これで最後のカットです。自信を持って!」
さすがプロだ。こうして何人もの本物の花嫁を励ましてきたのだろう。その言葉の力強さが笑佳の心の支えになった。
(これも私の仕事だよね。嫌がったり恥ずかしがったりしている場合じゃない。ここにいる全員に迷惑かけてしまう。よし……!)
深呼吸して響也を正面から見た。
(それにしても……顔がきれいすぎる!)
響也も薄くメイクをしている。もともと整った顔立ちなのに加えてメイクがパーツの美しさを強調し、まるで少女マンガから飛び出してきたようなイケメンぶりに仕上がっていた。
それに加えて、オーソドックスな黒のタキシードが憎らしいほど決まっている。男性らしい肩幅やしっかりした厚みのある胸板が、姿勢の良さでなお一層際立つ。
あまりじろじろ見てはいけないと思うのに、どうしても目が離せない。
響也がベールに手をかけたので、笑佳は膝を折って屈む。ふわりとベールが上がり、視界がクリアになった。
「笑佳さん、そんなに不安そうにしないで」
「そう言われても……」
「大丈夫。俺を信じて、目をつぶって」
笑佳の腕に響也の手が触れる。言われたとおり目を閉じた。響也が近づいてくる気配を感じると、心臓は勝手にドキドキと音を立てて暴れ出す。
シャッター音がやけに大きく聞こえてくる。
ほんの数秒が永遠のように感じられた。
(まだ……?)
そう思った瞬間、笑佳の唇に柔らかい何かが重なった。
鈍感すぎる柴木に笑佳はとどめを刺す。
「高木支社長代理です。これ以上ないほど適任だと思います」
「あーーーーー!」
柴木はスケジュール帳で自らの太ももを叩く。
「そうですよね。うわーっ、僕が新郎役なんて、すみません。会社のイメージぶち壊しですよね。本当に申し訳ありません!」
「柴木くん、そうではなくて……支社長代理のほうが話題性あるし、宣伝効果があるかなーと思ったの」
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「あれー、そういう理由?」
「えっ?」
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冗談っぽい口調だが、笑佳を見下ろす響也の目は肌に突き刺さるような冷たい光を放っていた。
笑佳は息を呑む。
ここで急に柴木の携帯電話が鳴った。
「あ、カメラマンからです。それではおふたりにモデルをお願いするということで、詳細はメール送ります」
呼び出し音に負けじと大きな声でそう告げると柴木は支社長室を出ていった。去るときも慌ただしい。
ドアが閉まると、笑佳は大きなため息をついた。
「柴木さんっておもしろい人だね」
響也がドアのほうを眺めてつぶやいた。
おもしろいというよりは疲れた、と笑佳は思う。実際、体中に徒労感がのしかかってくるようだ。とりあえず自分のデスクに着席する。
「いいんですか?」
「何が?」
響也は笑佳のデスクにほんの少し腰をのせて、向かい側から挑むような視線をよこした。
「何って、新郎モデルを引き受けたことです。本社に確認取らなくていいのかな、と思ったので……」
「俺が、誰に、何の許可を取らなきゃいけないと?」
至近距離で凄まれると背筋に寒気が走った。余計なことを口走った自分の口を呪う。
「それにしても柴木くんったら適任が自分しかいないなんて、響也さんの前で何を言い出すのかと思っ……!」
途中でまた余計なことを言ったと思ったが、もう手遅れだった。
響也は「ねぇ」と言いながら笑佳のデスクに手をついた。スケジュール帳の開いているページがくしゃっと音を立てる。
「笑佳さんはいつになったら俺を彼氏として見てくれるの?」
いやいやカッコカリでしょ、などと茶化せるような空気ではないのは笑佳も重々承知しているが、今の笑佳にとってそれは『圧倒的答えにくい質問ナンバーワン』といっても過言ではないくらいだ。
(困ったな……)
本当の彼氏ではないのだから、彼氏として見ることなどできるわけない――と言いたいところだが、それで済むわけがない。
(そう。恋人のフリをできていないのは私のほうだから)
「だめですね、私。恋人失格ですね」
笑佳は素直に非を認めた。協力すると言ったのに、響也を彼氏だと思い込んで行動するのは笑佳の想像よりはるかに難しいことだった。
(だって私……そういう経験がないから)
デスク上の響也の指が形よく美しいのでつい見とれてしまう。この手が昨晩、自分の頬を包んでくれたのだと思うと、なぜだか切ない気持ちでいっぱいになった。
「ごめんなさい。やっぱり他の人に頼んだほうがよかったんじゃ……」
「笑佳さん、午後はちゃんと上手くできるよね?」
響也は笑佳の顔を覗き込む。真剣な表情だったので笑佳は頷かざるをえなかった。
「これは、これは……美しい!」
「すみません、総支配人。すぐ撮影に入りますので下がっていてもらえますか?」
ホテル総支配人がブライダル担当の声で背中を丸めてカメラの後ろへ下がる。響也の姿を見つけると満面の笑みを浮かべて近づいた。
「いやー、きれいだ。高木さんもそう思うでしょ?」
「ええ、とてもきれいです」
響也はお世辞でもなんでもなく、視線の先にいる笑佳を女神でも見るかのように目を細めて眺めている。
「彼女、山崎さんの秘書だと聞いたよ。うらやましい。高木さんはアレかい?」
「アレ、とは?」
「彼女を本社にひっぱろうとしている?」
本社という言葉を聞いて響也は総支配人へと視線を移す。
「いいえ」
「だって来月には本社に戻るのに、連れていかないの?」
「ええ。彼女は本社に行くことを望まないと思います」
響也は笑顔で答えた。
「でも付き合っているんでしょ? 恋人を置いていくの? 遠距離恋愛はよくないよ。続かない」
「そうですね」
階段の上で振り返るようにポーズを取る笑佳のぎこちない笑みが響也の心をくすぐる。
(年上なのにあんなに無垢だと、難しいんだよ。いろいろと……)
総支配人は納得がいかないらしく首をかしげた。
「別れてもいいのかい?」
「いいえ」
そうきっぱり答え、総支配人にニッと笑顔を向けた。
「高木支社長代理、こちらにお願いします!」
タイミングよく撮影班から呼ばれた。響也は総支配人に会釈をし、ブライダル担当とカメラマンの元へ向かう。
まだ誰にも話すつもりはない。
一歩ずつ笑佳に近づきながら、響也は心の中で計算する。
チェックメイトまであと何手必要か、と――。
「チャペルがあるのは知っていましたが、改装してから初めて来ました」
撮影に慣れてきた笑佳は、自分でも気がつかないうちにハイテンションになっていた。
響也と恋人のように手を繋いだり、親し気に言葉を交わしたり――響也のエスコートが巧みなのもあって、新婦役を「ちゃんと上手く」できている気がして有頂天なのだ。
(ドレスやロケーションのおかげで、私でも花嫁っぽく見える!)
笑佳とて女子のはしくれだ。きれいに変身させてもらって嬉しくないわけがない。
ドレスの重さも忘れ、夢見心地で祭壇の前へ進んだ。
「それじゃあ、そこでおふたりは向かい合ってください。あっ、もう少し近寄って」
カメラマンの指示で笑佳と響也は互いに距離を縮める。
スタッフが笑佳のドレスの裾を直している間に、ブライダル担当からベールアップの説明を受けた。
「では『誓いのキス』まで一気にいってみましょう」
「えっ!?」
カメラマンの言葉に驚いた笑佳は、のけ反ってバランスを崩した。とっさに響也が笑佳の腕をつかみ、転ぶのは避けられたが、笑佳の顔からは血の気が引いていた。
(こんなに人が見ている前でキ、キ、キスなんて……無理!)
気まずくて響也の顔が見られない。
「本当にしなくても大丈夫ですよ。顔を寄せるだけでそう見えますから」
コットンで笑佳の額に浮いた汗を押えながらスタッフは優しく言った。
「あ、そうですよね! ちょっとびっくりしちゃって……」
「最上さんはすごく頑張っていますよ。プロのモデルさんと遜色ないです。これで最後のカットです。自信を持って!」
さすがプロだ。こうして何人もの本物の花嫁を励ましてきたのだろう。その言葉の力強さが笑佳の心の支えになった。
(これも私の仕事だよね。嫌がったり恥ずかしがったりしている場合じゃない。ここにいる全員に迷惑かけてしまう。よし……!)
深呼吸して響也を正面から見た。
(それにしても……顔がきれいすぎる!)
響也も薄くメイクをしている。もともと整った顔立ちなのに加えてメイクがパーツの美しさを強調し、まるで少女マンガから飛び出してきたようなイケメンぶりに仕上がっていた。
それに加えて、オーソドックスな黒のタキシードが憎らしいほど決まっている。男性らしい肩幅やしっかりした厚みのある胸板が、姿勢の良さでなお一層際立つ。
あまりじろじろ見てはいけないと思うのに、どうしても目が離せない。
響也がベールに手をかけたので、笑佳は膝を折って屈む。ふわりとベールが上がり、視界がクリアになった。
「笑佳さん、そんなに不安そうにしないで」
「そう言われても……」
「大丈夫。俺を信じて、目をつぶって」
笑佳の腕に響也の手が触れる。言われたとおり目を閉じた。響也が近づいてくる気配を感じると、心臓は勝手にドキドキと音を立てて暴れ出す。
シャッター音がやけに大きく聞こえてくる。
ほんの数秒が永遠のように感じられた。
(まだ……?)
そう思った瞬間、笑佳の唇に柔らかい何かが重なった。
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