【R18】愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!

春瀬湖子

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最終章:それぞれの最善とハッピーエンドのそのために

41.幸せで穏やかな夜を

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 並んでベッドに腰掛け、ちゅ、ちゅと軽い口付けを交わす。
 唇で挟むように下唇を食まれると、あいた隙間からアルドの舌が入ってきた。

「ん、ん……」

 最初は控えめに、けれど私の舌を見つけると強く絡められて吐息が漏れる。
 少し呼吸が苦しかったが、この息苦しさがアルドを感じるようで胸が高鳴った。

「……心臓、バクバクいってる」
「い、いいでしょ!?」

 そっと彼の手のひらが鼓動を確かめるように胸の中心部に触れたと思ったら、改めて指摘され一気に頬が熱くなる。

 そんな私にくすりと笑ったアルドは、私の右手をそっと自身の胸にあてがった。

「俺も、ちょっと緊張してる」
「アルドも?」
「はじめてじゃないのにな」

 手のひらを通じて伝わるアルドの強い鼓動。
 その強さが心地いい。

 
「ひゃっ」

 互いに音を確かめるように触れていた手のひらがするりと動き、私の胸をアルドの手が覆う。
 そのままむにむにと揉まれたと思ったら、ゆっくりと私の服を脱がすようにボタンを外された。

 されるがままになっているとパサリと肩から衣服が落ちる。
 夜着ほどではないもののラフな部屋着のワンピースは、あっという間に私の上半身を露にした。

「相変わらず綺麗だな」
「そんなこと言われるとは思わなかった」
「そうか? 俺ははじめて見た時から思ってたけど」

 さらっと告げられた言葉にドキリと胸が跳ねる。

“いつも眉間に皺を寄せてたくせに”

 それでも、もしそれが本当なら嬉しいと思った。

 
「あと、柔らかいよな」
「んっ、も、もうっ」
「ダメか?」
「い、いいに決まってるでしょ!?」
「そうか、気持ちいいなら良かった」
「!!」

 私の胸を揉みながらクスッと笑うアルドにギョッとする。

「そういう意味じゃ……、わ、ひゃっ」

 そのままアルドが体重をかけるように私を組み敷き、胸元へと顔を埋めた。
 熱い彼の舌が乳輪をなぞるように蠢き唐突に先端を吸う。

「あっ、んん」

 ちゅぱちゅぱと乳首が吸われる音が漏れ聞こえ、彼の口内で舌が私の乳首を何度も弾いた。

「尖ってきたな」
「ば、ばかぁ、いちいち言わな……でぇ」

 ぢゅるっと強く吸われるとじんと頭の奥が痺れるような快感が私を襲う。
 その甘い痺れが全身を巡り思わず体をよじるが、私よりも鍛えているアルドに覆いかぶさられていてはたいして動けず自身の胸を少し揺らす程度だった。

 けれど口付けていない方の胸が視界の端で揺れていることに気付いたからか、クスリと一瞬笑みを溢したアルドが手のひらで覆うように揺れていた胸を捕まえる。
 そのまままるで表面をなぞるよに撫でられると、その刺激がもどかしくて堪らなかった。

“もっとちゃんと触って欲しい”

 さっきみたいにむにむにと揉み、まだ尖り切っていない先端を彼の指の腹で擦られて。

“尖り始めたらこっちの胸も舐めて欲しい”

 両胸を平等に彼に愛撫されたらどんなに気持ちいいか、私の体はもう知ってしまっているから。

 
「アルド、もっと、強くして……?」
「ふふ、セヴィーナがおねだりとか初めてじゃないか? 可愛い」
「あう、ひゃぁんッ!」

 堪えきれずに懇願すると、優しく撫でていた彼の手が突然強く揉み、柔らかな先端を指先でカリカリとひっかくように刺激する。
 すぐに乳首がピンと固く立ちあがると、今度はキュッと摘ままれ軽く捩じられた。

「あ、やっ、それダメっ」
「ダメじゃないだろ、自ら望んだんだから」
「ちが、ちが……わないけど、あぁん」

 相変わらず彼が口付けている乳首も同じタイミングで甘噛みされると、ゾクゾクと快感が背筋を一気にかけ上がり腰がビクンと大きく跳ねる。

「ほら、どうされたいんだ?」
「や、私、私」
「ちゃんと言うまでこのままだけど」
「う、あぁっ」

 体を気遣うような愛撫から強く求めるような愛撫になり、柔肌が強く吸われ所有印が刻まれる。

“どうされたいって言われても”

 わからない、全部気持ちいい。
 彼から向けられる感情も全てが心地よくて、その想いを肌で感じる度にビリビリとした快感と言いようのない喜びが溢れた。

 
「ほら、教えて。もっと気持ちよくなって欲しいんだ」

 もっと、と言われ下腹部が熱を持つ。

「……こっちも、触って」
「あぁ」

 ねだる羞恥から両目をギュッと瞑りおずおずと足を左右に広げると、彼の手のひらがするりと腹部を通り下腹部を撫でる。
 唯一まだ着用していたドロワーズが脱がされ、隠れていた秘部に彼の吐息を感じた。

「胸だけでこんなに零して……やらしいな、セヴィーナは」
「なっ!」

 恥ずかしいことを言われ、顔が沸騰しそうなほどに熱くなる。
 だがアルドはそんなことすら楽しそうに口角を上げ――

「ひ、あぁあ!?」

 ちゅ、と私のそこに口をつけた。

「あ、やだっ、きたな、汚いからっ」

 慌てる私を無視し、彼の舌が蜜壺を這う。
 くちゅくちゅとまるで唾液と愛液を混ぜるように動かしながら舌が挿入されると私の体はビクンと大きく跳ねて絶頂まで導かれた。

「あ、あぁっ、ん」

 室内に私の嬌声と、ぐちゅぐちゅとかき混ぜる音が響く。
 ちゅぽんと舌が抜かれるが、休む暇なく今度は指が挿入されナカを再びかき混ぜた。

 内壁を押し、ナカを擦りながら何度も抽挿される。
 抜かれた舌はすぐ上の愛芽を弾き、潰すように押し込まれ甘噛みされると、今達したばかりだというのにすぐにまた私を絶頂へと誘った。


 そんなことを何度か繰り返し、私の口からはもうはふはふとした荒い呼吸しか出なくなった頃にやっとアルドが顔を上げる。

“終わっ……た?”

 呆然としつつ合わない焦点でアルドを見上げると、私の愛液で濡れた唇をぺろりと舐めた。

「ッ!」

 その溢れる色香にゾクリとし、きゅうっとナカが収縮する。

「……いいか?」

 あざとく小首を傾げる癖に、情欲を滲ませた獣のような彼の瞳が私を逃がす気はないと言っていて――

 ごくりと唾を呑み、小さく頷くと彼の反り返ったモノが私の蜜壺へとあてがわれた。

 くち、と粘りのある音と共に熱く固いものが触れ、それが彼のだと実感する。
 ぬぷりとゆっくりナカを押し広げるように彼のモノが埋め込まれると、その圧迫感に息を詰めた。

「ほら、ちゃんと呼吸しろって」
「あ、うんん」

 呼吸を促すように私の唇をアルドが舐める。
 下唇を食まれ、促されるまま口を開くと確かに少しだけ呼吸がしやすく感じた。

 
「セヴィーナのナカ、すごいうねってる」

 ぬぷぬぷと愛液を溢れさせながら彼が腰を進める。
 みちっと奥まで挿入されると、コツンと降りて来ていた子宮口の入り口をノックされてドキリとした。

“私に馴染むまで待ってくれているのかしら”

 気遣ってくれているのか、一向に動く様子のない彼をぼんやりと見つめる。
 そんなアルドは、私がじっと見ていたことに気付くとくしゃりと破顔し、私はその笑顔を見て心臓が痛いくらいに高鳴った。


「もう動いて、その……大丈夫、だから」
「ん」

 呟くようにそう言うと、アルドが短く返事をする。
 そしてゆっくりと腰を全て抜けるぎりぎりまで引き、そのまま軽く浅いところを何度も擦った。

「浅いところも気持ちよさそうだな?」
「あ、あん、あぁあっ」

 腰を掴まれ揺さぶるようにされると、段々と私が求めて腰を動かしているような錯覚に陥る。
 いや、もしかしたら私が腰を動かしているのかもしれない。

「きもち、い……っ」
 
“でも、もっと奥も欲し――”

「ひゃぁあ!」

 ずぱんと突然奥まで貫かれ甲高い声を上げる。
 ばちゅんばちゅんとナカを抉られると、視界の奥がチカチカとした。

「く、俺も気持ちいい……っ、悪い、止まれなっ」
「あ、あぁ、あん、私も、いい……からっ、あッ、ん、そのままっ」

 ゴツゴツと子宮口の中まで抉じ開けるように腰が打ち付けられ、部屋に肌同士がぶつかり合う音がする。
 その音に混ざるようにじゅぽじゅぽと卑猥な水音も響き、耳からも襲われているような気になった。

 最奥を何度も何度も突かれ、視界の奥で星が舞う。
 頭の中が真っ白になり、ぐりゅっと子宮口の中にまで彼の先端が入り込むと、びゅくりとナカで彼のモノが震えるのを感じた。

 びゅくびゅくと放ち、最後の一滴まで零さないよう注ごうとゆっくりと抽挿される。

「あ、あぁ……、はぇ?」
「……、悪い、このままもう一回いいか?」
「――っ、――ッ!?」

 そのまま抜かれると思ったのに、私のナカで全て射精したはずのアルドのが再び芯を持ったことに愕然とした。

“でも、そんな顔で見られたら……”

 もう無理だと思う反面、愛する人に切実に求められる喜びを知ってしまった私の体は、きゅうっと下腹部が伸縮し彼のを締め付ける。
 それが答えだというように再びアルドが私を揺すると、また私の口からは甘い嬌声が溢れたのだった。
 
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