17 / 37
16.その程度、という程度
しおりを挟む
「アルベルティーナお嬢様、ご婚約者様の代理の方がいらっしゃっております」
「通して」
今日も今日とて毎月の恒例である婚約者との親睦を深めるための茶会。
約束の時間十分少し前に声をかけられた私は、なるべく平静を装ってそうメイドのレイチェルに返事する。
“良かった、レヴィンだわ”
先日ベネディクトが突然訪問してきたせいで、もしかしたら本物の婚約者が来るのでは……と不安だったらしい私は、『身代わりの婚約者』であるレヴィンが来てくれたことに安堵した。
“身代わりの婚約者が来たことに怒るのではなくホッとするなんてね”
そのあまりにもちぐはぐで滑稽な感情が自分のことながらに少し可笑しく、くすりと笑みを溢しながら出迎えると、大好きな陽を透かしてキラキラと輝く濃紺の髪が視界に飛び込んできた。
「本日も花のように麗しいティナに、こちらを。貴女と比べたら見劣りしてしまいますが」
「もう、いつからそんなことをスラスラ言うようになっちゃったのかしら」
“初めてここに身代わりで来た時は、罪悪感からかまるで死人のように真っ白だったのに”
目の前に佇み柔らかい笑みを向けるレヴィンは、あの真っ白な顔色から想像できないが頬にうっすらと朱を差していて。
「……素敵。今日の花束は何の花なの?」
「スターチスの花束です」
貰った花を潰さないようにそっと抱き締める。
小粒な花が何個も連なったような可愛いスターチスの花。
ピンクや紫のスターチスで作られた花束だが、差し色になっている黄色のスターチスが特に可愛らしく映った。
後でハンナにこっそり花言葉を聞いてみよう、と思った私だったが、すぐに答えを知るのもなんだか勿体ない気がして。
“やっぱり、花言葉の本を用意して貰おうかしら”
寝る前にベッドでこっそり答えを知るのもいいかもしれない。
そうすればきっと、幸せな気持ちで今日を終えられる。
「ティナ、お疲れですか?」
「え?」
心配そうに顔を覗き込まれてドキリとする。
“そんなに顔に出てたかしら”
確かにここ最近はベネディクトの事で頭を悩ませ寝不足気味だった。
だからこそ、寝る前に少しでも楽しみを増やそうと思った私は花言葉を自ら調べることにしたのだが。
「もしそうなら、今日は――」
“帰っちゃう!”
ハッとした私が慌ててレヴィンの服の裾を掴む。
「待って! そ、その……」
“でも、なんて言えば”
きっと疲れていない、なんて嘘を吐いてもすぐに見抜いてレヴィンは帰ってしまうだろう。
けれど、引き留める言葉も思い付かない。
何も言葉が出てこない代わりに、裾を掴む手だけにどんどん力が入り指先がほんのり白くなった。
そんな指を、そっとレヴィンが手のひらで優しく包み裾から指を外す。
「今日は座るか聞いてくださらないのですか?」
帰ろうとしていたはずなのに、くるりと側まで戻ってきてくれたレヴィンがそっと小首を傾げる。
その様子がなんだかわざとらしすぎて逆に可愛い。
「今日も、お茶をいかがかしら」
「はい、ティナがいいと言ってくれるなら」
慣れた足取りで温室の中にあるテーブルまで進み、私の為に椅子を引いてくれる。
いつもより目が合うのは、きっと彼がずっと私の体調を気遣い顔色を確認してくれているからだろうで……
“過保護なんだから”
胸の奥がきゅんと熱くなる。
ふわりと溢れるこの心をスターチスの花束で隠すように、私は抱き締めたまま椅子に腰かけたのだった。
「ねぇハンナ、花言葉の本が欲しいのだけれど」
なるべくしれっとして見えるように必死で声のトーンを抑えながらそう言うが、どうやら全部お見通しだったのだろう。
「こちらでよろしいでしょうか」
専属侍女であるハンナからあっさりと手渡されたその分厚い図鑑を受け取った私はその重さに少々引きつつもハンナにお礼を言った。
「あ、ちなみにスターチスは真ん中より少し後のページをご確認ください」
「もう知っちゃってる!」
なんて、すぐ後に思い切りツッコむことになったのだが。
そんなことをしていると、突然ノック音が響く。
誰だろうかとハンナと顔を見合せながら中へ促すと、入ってきたのはジョバルサンで。
「ご依頼の調査結果が出ました」
「!」
その一言に、さっきまでの空気が一変しピリリとひりついた。
手渡された報告書に目を通す。
「ギャンブルで作った借金、ねぇ」
そこに書かれていた、あまりにも典型的で予想通りな答えに思わず乾いた笑いが込み上げた。
「で、ではそれを理由に婚約破棄が出来るのでは?」
私の呟きを聞いていたハンナがぱあっと表情を明るくさせるが、対照に報告書を持ってきてくれたジョバルサンの表情は固いまま。
――それも、そのはず。
「婚約破棄は、出来ないわ」
「ど、どうしてですか!? だって……!」
「理由は簡単よ。この程度じゃ、痛くないの」
他にも何か書いていないかと何度も捲ってみるが、書いてあるのはどこどこの娼婦がお気に入りだとか、入り浸っているカジノで出会った令嬢と繁華街に消えただとか。
“げっ、未亡人とも関係を持ってるの……!?”
ベネディクトの守備範囲の広さに目眩がするが、それでも。
「どれも婚約破棄するほどではないわ」
はぁ、とため息を吐く。
「婚約破棄するほど、です。私たちはお嬢様の幸せが一番なのですから」
必死にそう言ってくれるハンナに嬉しくなりつつ、それでも私はゆっくりと首を左右に振った。
「この国では、結婚まで純潔であるべきだという女性側に対し男性側はむしろある程度の知識と経験は持っておくべきという風潮すらあるの」
“ベネディクトはその『ある程度』のレベルを超えているとは思うけれど”
「なら、借金はどうなのですか? それなら……!」
「それもダメ、まず金額が少なすぎるわ」
ベネディクトがしている借金は、額だけみればそれなりに高額ではあるが公爵家からすれば痛くも痒くもない。
それはベネディクトの実家である裕福なニークヴィスト侯爵家からしても些細な金額だった。
“カジノで借金を作ったけどニークヴィスト侯爵家が支払ってくれないから私との結婚を早めたかったのね”
突然すぐにでも結婚を、なんて言い出した理由の答え合わせがあまりにもチープで呆れてしまう。
「どうせならもっと独創的でとんでもない理由だったら良かったのに」
そうすれば、それを理由に婚約破棄を突き付けられたかもしれない。
きっと遊ぶお金ももっと欲しかったからこそ、すぐに婚姻を結ぼうとしたのだろう。
――けれど、それだけだ。
ニークヴィスト侯爵家がベネディクトの借金の肩代わりをしないのはお金がないからでも勘当したなどという理由でもない。
「あくまでも教育方針……」
「ならば、本人の資質を指摘して婚約破棄を申し込まれるのはいかがでしょう」
今まで黙っていたジョバルサンがそう口にするが、私は再び首を振る。
この借金を払おうと思えばいつでも払える侯爵家。
だからこそこれを理由に婚約破棄なんてもちろん出来ない。
払ってしまえばなくなるからだ。
“それどころか野心家の侯爵だもの”
デビュタントの日、ベネディクトを売り込みに来たニークヴィスト侯爵のことを思い出す。
彼は的確に私の望みを理解し『商品』として紹介した。
そしてそれは正に私の理想で……、だからこそベネディクトとの婚約を決めた。
そこまで調べて売り込んだのだ。
ベネディクトがダメならときっと彼の兄を代わりとして出してくるだろう。
「理由なんていくらでも作れるわ。弟の責任を取る為に、と言われれば何も言えないもの」
何故ならこの結婚は、条件を優先した政略的なものだから。
“むしろベネディクトと破棄し野心のある兄を送り込むのが最初から目的で、ベネディクトを今まで放置してきた……なんて可能性もあるわね”
ベネディクトに野心が垣間見えていれば、私はベネディクトを選ばなかった。
だがそんなベネディクトの失態を拭う為に誠心誠意夫として支えます、なんて理由をつけられれば、次の婚約者に野心が見えても断れない。
ニークヴィスト侯爵家との縁談を断つにはあまりにも小さすぎるこの醜聞を理由に無理やり婚約破棄をしレヴィンを選んだとすれば……
「最終的には多額の慰謝料や損害賠償を請求され、エングフェルト公爵家にまたマイナスを与えてしまうわ」
「また、だなんて! お嬢様は何も悪くはありません!」
「えぇ。公爵夫人のお身体のことは、お嬢様の責任ではございませんよ」
私の呟きを聞いた二人がすぐに否定をしてくれる。
そんな二人の優しさに少し慰められた私は、胸の奥が温かくなるのを感じた。
“本当に何も出来ないのかしら……”
現状の私には、せいぜい結婚を伸ばすことしか出来ない。
その事実に、二人のお陰で温かくなった心はズシリと重みも持っていた。
「通して」
今日も今日とて毎月の恒例である婚約者との親睦を深めるための茶会。
約束の時間十分少し前に声をかけられた私は、なるべく平静を装ってそうメイドのレイチェルに返事する。
“良かった、レヴィンだわ”
先日ベネディクトが突然訪問してきたせいで、もしかしたら本物の婚約者が来るのでは……と不安だったらしい私は、『身代わりの婚約者』であるレヴィンが来てくれたことに安堵した。
“身代わりの婚約者が来たことに怒るのではなくホッとするなんてね”
そのあまりにもちぐはぐで滑稽な感情が自分のことながらに少し可笑しく、くすりと笑みを溢しながら出迎えると、大好きな陽を透かしてキラキラと輝く濃紺の髪が視界に飛び込んできた。
「本日も花のように麗しいティナに、こちらを。貴女と比べたら見劣りしてしまいますが」
「もう、いつからそんなことをスラスラ言うようになっちゃったのかしら」
“初めてここに身代わりで来た時は、罪悪感からかまるで死人のように真っ白だったのに”
目の前に佇み柔らかい笑みを向けるレヴィンは、あの真っ白な顔色から想像できないが頬にうっすらと朱を差していて。
「……素敵。今日の花束は何の花なの?」
「スターチスの花束です」
貰った花を潰さないようにそっと抱き締める。
小粒な花が何個も連なったような可愛いスターチスの花。
ピンクや紫のスターチスで作られた花束だが、差し色になっている黄色のスターチスが特に可愛らしく映った。
後でハンナにこっそり花言葉を聞いてみよう、と思った私だったが、すぐに答えを知るのもなんだか勿体ない気がして。
“やっぱり、花言葉の本を用意して貰おうかしら”
寝る前にベッドでこっそり答えを知るのもいいかもしれない。
そうすればきっと、幸せな気持ちで今日を終えられる。
「ティナ、お疲れですか?」
「え?」
心配そうに顔を覗き込まれてドキリとする。
“そんなに顔に出てたかしら”
確かにここ最近はベネディクトの事で頭を悩ませ寝不足気味だった。
だからこそ、寝る前に少しでも楽しみを増やそうと思った私は花言葉を自ら調べることにしたのだが。
「もしそうなら、今日は――」
“帰っちゃう!”
ハッとした私が慌ててレヴィンの服の裾を掴む。
「待って! そ、その……」
“でも、なんて言えば”
きっと疲れていない、なんて嘘を吐いてもすぐに見抜いてレヴィンは帰ってしまうだろう。
けれど、引き留める言葉も思い付かない。
何も言葉が出てこない代わりに、裾を掴む手だけにどんどん力が入り指先がほんのり白くなった。
そんな指を、そっとレヴィンが手のひらで優しく包み裾から指を外す。
「今日は座るか聞いてくださらないのですか?」
帰ろうとしていたはずなのに、くるりと側まで戻ってきてくれたレヴィンがそっと小首を傾げる。
その様子がなんだかわざとらしすぎて逆に可愛い。
「今日も、お茶をいかがかしら」
「はい、ティナがいいと言ってくれるなら」
慣れた足取りで温室の中にあるテーブルまで進み、私の為に椅子を引いてくれる。
いつもより目が合うのは、きっと彼がずっと私の体調を気遣い顔色を確認してくれているからだろうで……
“過保護なんだから”
胸の奥がきゅんと熱くなる。
ふわりと溢れるこの心をスターチスの花束で隠すように、私は抱き締めたまま椅子に腰かけたのだった。
「ねぇハンナ、花言葉の本が欲しいのだけれど」
なるべくしれっとして見えるように必死で声のトーンを抑えながらそう言うが、どうやら全部お見通しだったのだろう。
「こちらでよろしいでしょうか」
専属侍女であるハンナからあっさりと手渡されたその分厚い図鑑を受け取った私はその重さに少々引きつつもハンナにお礼を言った。
「あ、ちなみにスターチスは真ん中より少し後のページをご確認ください」
「もう知っちゃってる!」
なんて、すぐ後に思い切りツッコむことになったのだが。
そんなことをしていると、突然ノック音が響く。
誰だろうかとハンナと顔を見合せながら中へ促すと、入ってきたのはジョバルサンで。
「ご依頼の調査結果が出ました」
「!」
その一言に、さっきまでの空気が一変しピリリとひりついた。
手渡された報告書に目を通す。
「ギャンブルで作った借金、ねぇ」
そこに書かれていた、あまりにも典型的で予想通りな答えに思わず乾いた笑いが込み上げた。
「で、ではそれを理由に婚約破棄が出来るのでは?」
私の呟きを聞いていたハンナがぱあっと表情を明るくさせるが、対照に報告書を持ってきてくれたジョバルサンの表情は固いまま。
――それも、そのはず。
「婚約破棄は、出来ないわ」
「ど、どうしてですか!? だって……!」
「理由は簡単よ。この程度じゃ、痛くないの」
他にも何か書いていないかと何度も捲ってみるが、書いてあるのはどこどこの娼婦がお気に入りだとか、入り浸っているカジノで出会った令嬢と繁華街に消えただとか。
“げっ、未亡人とも関係を持ってるの……!?”
ベネディクトの守備範囲の広さに目眩がするが、それでも。
「どれも婚約破棄するほどではないわ」
はぁ、とため息を吐く。
「婚約破棄するほど、です。私たちはお嬢様の幸せが一番なのですから」
必死にそう言ってくれるハンナに嬉しくなりつつ、それでも私はゆっくりと首を左右に振った。
「この国では、結婚まで純潔であるべきだという女性側に対し男性側はむしろある程度の知識と経験は持っておくべきという風潮すらあるの」
“ベネディクトはその『ある程度』のレベルを超えているとは思うけれど”
「なら、借金はどうなのですか? それなら……!」
「それもダメ、まず金額が少なすぎるわ」
ベネディクトがしている借金は、額だけみればそれなりに高額ではあるが公爵家からすれば痛くも痒くもない。
それはベネディクトの実家である裕福なニークヴィスト侯爵家からしても些細な金額だった。
“カジノで借金を作ったけどニークヴィスト侯爵家が支払ってくれないから私との結婚を早めたかったのね”
突然すぐにでも結婚を、なんて言い出した理由の答え合わせがあまりにもチープで呆れてしまう。
「どうせならもっと独創的でとんでもない理由だったら良かったのに」
そうすれば、それを理由に婚約破棄を突き付けられたかもしれない。
きっと遊ぶお金ももっと欲しかったからこそ、すぐに婚姻を結ぼうとしたのだろう。
――けれど、それだけだ。
ニークヴィスト侯爵家がベネディクトの借金の肩代わりをしないのはお金がないからでも勘当したなどという理由でもない。
「あくまでも教育方針……」
「ならば、本人の資質を指摘して婚約破棄を申し込まれるのはいかがでしょう」
今まで黙っていたジョバルサンがそう口にするが、私は再び首を振る。
この借金を払おうと思えばいつでも払える侯爵家。
だからこそこれを理由に婚約破棄なんてもちろん出来ない。
払ってしまえばなくなるからだ。
“それどころか野心家の侯爵だもの”
デビュタントの日、ベネディクトを売り込みに来たニークヴィスト侯爵のことを思い出す。
彼は的確に私の望みを理解し『商品』として紹介した。
そしてそれは正に私の理想で……、だからこそベネディクトとの婚約を決めた。
そこまで調べて売り込んだのだ。
ベネディクトがダメならときっと彼の兄を代わりとして出してくるだろう。
「理由なんていくらでも作れるわ。弟の責任を取る為に、と言われれば何も言えないもの」
何故ならこの結婚は、条件を優先した政略的なものだから。
“むしろベネディクトと破棄し野心のある兄を送り込むのが最初から目的で、ベネディクトを今まで放置してきた……なんて可能性もあるわね”
ベネディクトに野心が垣間見えていれば、私はベネディクトを選ばなかった。
だがそんなベネディクトの失態を拭う為に誠心誠意夫として支えます、なんて理由をつけられれば、次の婚約者に野心が見えても断れない。
ニークヴィスト侯爵家との縁談を断つにはあまりにも小さすぎるこの醜聞を理由に無理やり婚約破棄をしレヴィンを選んだとすれば……
「最終的には多額の慰謝料や損害賠償を請求され、エングフェルト公爵家にまたマイナスを与えてしまうわ」
「また、だなんて! お嬢様は何も悪くはありません!」
「えぇ。公爵夫人のお身体のことは、お嬢様の責任ではございませんよ」
私の呟きを聞いた二人がすぐに否定をしてくれる。
そんな二人の優しさに少し慰められた私は、胸の奥が温かくなるのを感じた。
“本当に何も出来ないのかしら……”
現状の私には、せいぜい結婚を伸ばすことしか出来ない。
その事実に、二人のお陰で温かくなった心はズシリと重みも持っていた。
1
あなたにおすすめの小説
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる