33 / 47
最終章・勇者レベル、???
32.怒る理由がわからなくて
しおりを挟む
あまりにも失礼なことを言われた、と自分のことのようにベルザック副団長改めてオッサンムキゴリラに怒っていた私だが、それと日課の訓練指導は別。
“というか、むしろ公的にいつかボコしてやる!”
監視の監視、という目的もあるので側を離れられないならばやはり使えるだけ使おうと相変わらず指導して貰っていた。
そんな日課に変化が訪れたのは、まさにあの失礼発言の翌々日のこと。
「ベルザック副団長、手合わせ願えるか?」
最近は書類仕事にかかりっきりだったフランが木剣を手に訓練所に現れたのだ。
以前は『卿』と呼んでいたフランがあえて副団長と呼んだのは、この第六騎士団での上下関係を明確な役職で強調するためなのだろうが……
「えぇ、いいでしょう、フランチェス殿」
相変わらずベルザックは『殿』呼び。
その呼び方に一瞬第六騎士団の他の騎士たちがざわつくが、熱心な指導をしていたからか、それとも元々エリートである近衛騎士団に長年いたことや武勲はもちろん年齢もガッツリ上だからなのか、私のように怒り狂う者はいなかった。
そしていざ始まった手合わせは――……
「くっ」
「シンプルに弱いですな」
……――まさに、圧倒的だった。
初撃打ち込んだフランの剣を軽くいなしたムキゴリは、私を指導している時のように利き手ではない手だけで戦っていて。
“こんなに、違うの……!?”
見せつけられる力量の差に唖然とする。
そしてこの手合わせは、第六騎士団内でもムキゴリ派が現れるほどの出来事になった。
「ほんっと腹立つ!元々ちょっと好感度上げてたからって、みんな裏切りじゃない!?」
「いや、裏切りじゃねぇだろ」
騎士という、自分の命をかけて戦っている彼らにとって強さは最もわかりやすい信頼。
“それはわかってるけど……”
でも、今まで築いてきた関係をあっさり乗り換えられたように思えて、理解は出来るが納得は出来なかった。
それに決してフランが弱い訳ではないことは、過去の戦闘でもわかっている。
わかっているが、それ以上にムキゴリが強かったということで。
「やっぱり凄いよ、ベルザック卿は」
「……卿って言った」
「いや、なんでちょっと拗ねてんだよ、この拗ねリッカ」
犠牲を出したあのオルトロス戦からフランは私を聖女とは呼ばなくなった。
そう呼ばれると、自分の不甲斐なさと後悔で潰れそうになることに気付いているのだろう。
“そんな優しいフランが怒らないから”
だから。
「私が変わりに怒ってるだけ」
ぽつりと溢した私の言葉を拾ったフランが、わしゃわしゃと頭を撫でてくる。
まるで犬扱いのようで少しだけ不満に思ったのだが。
「あの人が凄いことは間違いない。職務時間は副団長と呼ぶが、俺が個人的に尊敬していることに変わりないからな」
「尊敬してんのッ!?」
警戒し、そして失礼な態度に苛立っていると思っていたので、フランのそのまさかの発言にギョッとした。
「つか、騎士は基本あの人を尊敬してるぞ?だから他のやつも指導を乞うんだろうしな」
「でもっ」
「尊敬してるのと信頼は違う。俺は手放しに信頼していいポジションじゃないからな。リッカを守るためにも全て疑わなくちゃならん、それだけだ」
確かに尊敬と信頼は、どちらも相手を敬い頼るという点では同じだかその本質は全然違う。
人間的な部分を尊敬しているからと言って、その相手の全てを信じれるかは別だからだ。
「あの人は誰よりも民衆の前に立ち、そして誰よりも多くの魔物を討伐してきた。46歳になった今でも最前線で戦い続けているしな」
どこか満足そうにベルザックの話をするフランに私はやっぱりどこか不満で。
「でも、このままじゃフランの立場が……」
“フランまでムキゴリを認めちゃったら、団長のポジション完全に奪われちゃうじゃない”
けれど、そんな私の不安をフランは見抜いていたのだろう。
慰めるようにそっと肩を抱き寄せられ、その強さと温もりに身を委ねる。
「大丈夫だ、ちゃんと負かして認められるから」
力が欲しかった。
怪我を治す力が足りないなら、怪我をさせないくらいの強さが欲しかった。
“もしかしてフランも同じ気持ちなのかな”
まだ足りないならどんな手段も選んではいられない。
自身の望みを叶えるために、フランと一緒なら。
フランと一緒だから。
「ぺしゃんこになるくらい踏み潰して台にしてやる!」
「おい、ぺしゃんこの台にどれだけの価値があるんだ?」
「0よりマシ!」
応援すると決め、見守ると決めたものの。
「その程度で誰を守れると?」
「ッ、もう一本頼む!」
それでも一方的に負かされている姿を見るのは少し心が痛く――……
“ていうか、一人で挑む必要なくない?”
実際の戦闘を視野に入れて訓練しているのだ、魔物が複数体で襲ってくるように、こちらだって連携プレーで戦う。
ならばこの訓練に私が乱入してもいいんじゃない?ふとそう思い付いた私は思わずニヤッと笑う。
そして思い立ったら即行動!とばかりに、私に背を向けているベルザックの足を引っ掻けるように思いきり竹刀で凪払った。
“やっぱりそこまで甘くないか”
私の攻撃は簡単にジャンプで避けられ当たらない。
それでも、ほんの一瞬だけベルザックが私をチラッと見たのを見て内心ほくそ笑んだ。
「フラン!この隙に」
この隙に攻撃して。
私はその短い言葉を言い終わることが出来なかった。
「……リッカ」
「っ」
まるで地を這うようなフランの声に息を呑む。
フランはベルザックの隙をつくどころか、乱入した私のことを睨み付けていて。
“え、私そんなにまずいことした……?”
驚いて黙る私に思い切り深いため息を吐いたフランは、よりによってベルザックに深々と頭を下げた。
「な、なんでよ!実際の戦闘だったら……」
「必ず複数で対峙できんのか?」
「そ、れは……っ」
“確かにそれはそうなんだけど……”
でも、そんなに怒ることないじゃん、という思いが私を占める。
余計なお世話だったのかもしれないけれど、だからって怒るほどのこととはどうしても思えない。
イライラとしながら黙っていると、再びフランがため息を吐いた。
「頭を冷やしてこい」
「言われなくてもそうするし!」
言われた言葉にカチンときた私は、プイッと彼らに背を向けて訓練場を出たのだった。
「なによ、なによー!!頭を冷やしてこい!?えぇえぇ、キンッキンに冷やしてくるわよバカフラン!」
悪態をつきながらズンズンと歩いてみるものの。
“行くとこないわね”
ぶっちゃけ訓練場と部屋の往復と、たまにフランと町に出るくらいの私の行動範囲ではしっている場所がほとんどなく、だからと言ってうっかり命を狙われかけない状況で知らない場所へ一人では行けない。
だからと戻るのは癪なのでどうしようかと同じところを行ったり来たりしていた時だった。
「聖女様?」
「ら、ライザ……!」
少し驚いたように私へ声をかけてきたのは、トーマが殉職したことを告げに彼の実家へ行っていたライザだった。
“泣きながら懇願されたあの時の顔がこびりついて離れない”
それは確実に私の中で引け目となっており、思わず彼女から顔を背けてしまう。
けれどむしろそんな私を気遣うように小走りで近寄ってきたライザは、私の頬にそっと触れた。
「顔色が優れませんね、大丈夫でしょうか?休息はとれておりますか?」
「わ、私は大丈夫」
「本当ですか?聖女様の身が心配です」
あんなことがあったのに、まだ私を聖女と呼びこんなにも心配してくれるライザ。
私の頬に触れる彼女の手がとても温かく、逆に少しずつ冷たくなるトーマの体温を思い出し泣きたいのは彼女の方だとわかっているのに、目頭が熱くなる。
“私に泣く資格なんてないのに”
怒鳴りつけてくれとすがりたくなるほど、彼女のそんな優しさが私の胸にザクリと刺さるようだった。
“というか、むしろ公的にいつかボコしてやる!”
監視の監視、という目的もあるので側を離れられないならばやはり使えるだけ使おうと相変わらず指導して貰っていた。
そんな日課に変化が訪れたのは、まさにあの失礼発言の翌々日のこと。
「ベルザック副団長、手合わせ願えるか?」
最近は書類仕事にかかりっきりだったフランが木剣を手に訓練所に現れたのだ。
以前は『卿』と呼んでいたフランがあえて副団長と呼んだのは、この第六騎士団での上下関係を明確な役職で強調するためなのだろうが……
「えぇ、いいでしょう、フランチェス殿」
相変わらずベルザックは『殿』呼び。
その呼び方に一瞬第六騎士団の他の騎士たちがざわつくが、熱心な指導をしていたからか、それとも元々エリートである近衛騎士団に長年いたことや武勲はもちろん年齢もガッツリ上だからなのか、私のように怒り狂う者はいなかった。
そしていざ始まった手合わせは――……
「くっ」
「シンプルに弱いですな」
……――まさに、圧倒的だった。
初撃打ち込んだフランの剣を軽くいなしたムキゴリは、私を指導している時のように利き手ではない手だけで戦っていて。
“こんなに、違うの……!?”
見せつけられる力量の差に唖然とする。
そしてこの手合わせは、第六騎士団内でもムキゴリ派が現れるほどの出来事になった。
「ほんっと腹立つ!元々ちょっと好感度上げてたからって、みんな裏切りじゃない!?」
「いや、裏切りじゃねぇだろ」
騎士という、自分の命をかけて戦っている彼らにとって強さは最もわかりやすい信頼。
“それはわかってるけど……”
でも、今まで築いてきた関係をあっさり乗り換えられたように思えて、理解は出来るが納得は出来なかった。
それに決してフランが弱い訳ではないことは、過去の戦闘でもわかっている。
わかっているが、それ以上にムキゴリが強かったということで。
「やっぱり凄いよ、ベルザック卿は」
「……卿って言った」
「いや、なんでちょっと拗ねてんだよ、この拗ねリッカ」
犠牲を出したあのオルトロス戦からフランは私を聖女とは呼ばなくなった。
そう呼ばれると、自分の不甲斐なさと後悔で潰れそうになることに気付いているのだろう。
“そんな優しいフランが怒らないから”
だから。
「私が変わりに怒ってるだけ」
ぽつりと溢した私の言葉を拾ったフランが、わしゃわしゃと頭を撫でてくる。
まるで犬扱いのようで少しだけ不満に思ったのだが。
「あの人が凄いことは間違いない。職務時間は副団長と呼ぶが、俺が個人的に尊敬していることに変わりないからな」
「尊敬してんのッ!?」
警戒し、そして失礼な態度に苛立っていると思っていたので、フランのそのまさかの発言にギョッとした。
「つか、騎士は基本あの人を尊敬してるぞ?だから他のやつも指導を乞うんだろうしな」
「でもっ」
「尊敬してるのと信頼は違う。俺は手放しに信頼していいポジションじゃないからな。リッカを守るためにも全て疑わなくちゃならん、それだけだ」
確かに尊敬と信頼は、どちらも相手を敬い頼るという点では同じだかその本質は全然違う。
人間的な部分を尊敬しているからと言って、その相手の全てを信じれるかは別だからだ。
「あの人は誰よりも民衆の前に立ち、そして誰よりも多くの魔物を討伐してきた。46歳になった今でも最前線で戦い続けているしな」
どこか満足そうにベルザックの話をするフランに私はやっぱりどこか不満で。
「でも、このままじゃフランの立場が……」
“フランまでムキゴリを認めちゃったら、団長のポジション完全に奪われちゃうじゃない”
けれど、そんな私の不安をフランは見抜いていたのだろう。
慰めるようにそっと肩を抱き寄せられ、その強さと温もりに身を委ねる。
「大丈夫だ、ちゃんと負かして認められるから」
力が欲しかった。
怪我を治す力が足りないなら、怪我をさせないくらいの強さが欲しかった。
“もしかしてフランも同じ気持ちなのかな”
まだ足りないならどんな手段も選んではいられない。
自身の望みを叶えるために、フランと一緒なら。
フランと一緒だから。
「ぺしゃんこになるくらい踏み潰して台にしてやる!」
「おい、ぺしゃんこの台にどれだけの価値があるんだ?」
「0よりマシ!」
応援すると決め、見守ると決めたものの。
「その程度で誰を守れると?」
「ッ、もう一本頼む!」
それでも一方的に負かされている姿を見るのは少し心が痛く――……
“ていうか、一人で挑む必要なくない?”
実際の戦闘を視野に入れて訓練しているのだ、魔物が複数体で襲ってくるように、こちらだって連携プレーで戦う。
ならばこの訓練に私が乱入してもいいんじゃない?ふとそう思い付いた私は思わずニヤッと笑う。
そして思い立ったら即行動!とばかりに、私に背を向けているベルザックの足を引っ掻けるように思いきり竹刀で凪払った。
“やっぱりそこまで甘くないか”
私の攻撃は簡単にジャンプで避けられ当たらない。
それでも、ほんの一瞬だけベルザックが私をチラッと見たのを見て内心ほくそ笑んだ。
「フラン!この隙に」
この隙に攻撃して。
私はその短い言葉を言い終わることが出来なかった。
「……リッカ」
「っ」
まるで地を這うようなフランの声に息を呑む。
フランはベルザックの隙をつくどころか、乱入した私のことを睨み付けていて。
“え、私そんなにまずいことした……?”
驚いて黙る私に思い切り深いため息を吐いたフランは、よりによってベルザックに深々と頭を下げた。
「な、なんでよ!実際の戦闘だったら……」
「必ず複数で対峙できんのか?」
「そ、れは……っ」
“確かにそれはそうなんだけど……”
でも、そんなに怒ることないじゃん、という思いが私を占める。
余計なお世話だったのかもしれないけれど、だからって怒るほどのこととはどうしても思えない。
イライラとしながら黙っていると、再びフランがため息を吐いた。
「頭を冷やしてこい」
「言われなくてもそうするし!」
言われた言葉にカチンときた私は、プイッと彼らに背を向けて訓練場を出たのだった。
「なによ、なによー!!頭を冷やしてこい!?えぇえぇ、キンッキンに冷やしてくるわよバカフラン!」
悪態をつきながらズンズンと歩いてみるものの。
“行くとこないわね”
ぶっちゃけ訓練場と部屋の往復と、たまにフランと町に出るくらいの私の行動範囲ではしっている場所がほとんどなく、だからと言ってうっかり命を狙われかけない状況で知らない場所へ一人では行けない。
だからと戻るのは癪なのでどうしようかと同じところを行ったり来たりしていた時だった。
「聖女様?」
「ら、ライザ……!」
少し驚いたように私へ声をかけてきたのは、トーマが殉職したことを告げに彼の実家へ行っていたライザだった。
“泣きながら懇願されたあの時の顔がこびりついて離れない”
それは確実に私の中で引け目となっており、思わず彼女から顔を背けてしまう。
けれどむしろそんな私を気遣うように小走りで近寄ってきたライザは、私の頬にそっと触れた。
「顔色が優れませんね、大丈夫でしょうか?休息はとれておりますか?」
「わ、私は大丈夫」
「本当ですか?聖女様の身が心配です」
あんなことがあったのに、まだ私を聖女と呼びこんなにも心配してくれるライザ。
私の頬に触れる彼女の手がとても温かく、逆に少しずつ冷たくなるトーマの体温を思い出し泣きたいのは彼女の方だとわかっているのに、目頭が熱くなる。
“私に泣く資格なんてないのに”
怒鳴りつけてくれとすがりたくなるほど、彼女のそんな優しさが私の胸にザクリと刺さるようだった。
0
あなたにおすすめの小説
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!
ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」
それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。
挙げ句の果てに、
「用が済んだなら早く帰れっ!」
と追い返されてしまいました。
そして夜、屋敷に戻って来た夫は───
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる