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第1章 邂逅
抑制の結晶
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学園生活初めての夜。
俺は、寮の自室でベッドに寝っ転がっていた。
ワンルーム6畳。ちいさなキッチン付き。
今回割り当てられたのは5階だが、1階には生徒用の食堂とコインランドリーもある。
ちなみに、男子と女子の寮は一緒であるが、階ごとに分かれているらしい。
よって、ここにアマツと冷撫がいても常識の範囲内なら問題ない。
基本、【顕現者】は自分達でなんとかしろという放任傾向が高いな。
八顕学園は、管理人や警備員もいるからまだマシとはいえ。
しかも、2年からは学園の敷地内にある居住区で自由に生活が出来るというのだから、極まっている。
「体調は問題ありませんか?」
「うん、治った」
正直頭痛は、まだ完全には収まっていない。
さっきの痛みが鈍器でぶん殴られているような痛み、とすれば今は脳みそ辺りを針が軽く指している感覚がする。
「やっぱり、トラウマなんですね」
「……アマツと冷撫がいるから大丈夫だよ、今は」
今は1人じゃない。
その事実だけが、俺にとっての救いでもある。
特に、この学園に来てからは親もいない。
こういうのは子供っぽいかもしれないが。
――親を一度失った俺にとって、八龍家の人々は心の支えの大きな1つでもあった。
けれど、これからは強く保たなければならない。
どうやって復讐するか、という問題が大きくのしかかっている。
公共の場で貶めることが一番だな。相手への精神ダメージも大きいだろうし。
アマツは俺の考えに気づいたのか、若干だけ顔を歪めて口を結ぶ。
それにしても。
明日は実技試験があることだし、俺に構わず体調管理をしてほしい。
――というのが俺の正直な気持ちなんだが。
「それにしても、明日からどうしようかな?」
「精神抑制に特化した【熾火結晶】でも使う?」
一応親父から貰ってるけど、とアマツ。
次は熾火とあるのに、色は氷のように淡い。
しかし、その中には確かに青い炎が灯っている。
「これもネックレスか?」
「うん」
「じゃあ、併用はやめとこう」
じゃらじゃらつけているのは流石にダサい。
俺は青い方の【熾火結晶】を受け取り、逆に紅い方を返した。
アマツは時間が気になるようだ。
気づけば、もう随分と遅い。明日の用意もあるだろうし、2人には退場いただこうか……。
「そろそろ疲れたし、寝るよ」
「――それもそうか。また明日」
「冷撫も自分の部屋にお帰り」
でもでも、と何やら俺を心配している冷撫に、追撃を加える。
俺には心の準備をする時間も必要だ。
なんせ、明日は顔合わせなのだから。
部屋からアマツと冷撫が出て行く。
ドアの外で、「でもやっぱり不安です」とか、「いいから行くぞ」とか――っていう声も聞こえたが。
俺は、気にしないこととした。
「はぁ」
思ったよりも短い一日だったように思う。
ただ、やはり精神がキツい。
明日は5年ぶりとはいえ、復讐相手と対面することになるのだ。
――この青い【熾火結晶】が期待通りに働いてくれることを、祈るしかないか。
それにしても、4月にしては暑いな。
俺は、窓を開けて寝ることにする。
……あまり、効果は無いようだ。
俺は、寮の自室でベッドに寝っ転がっていた。
ワンルーム6畳。ちいさなキッチン付き。
今回割り当てられたのは5階だが、1階には生徒用の食堂とコインランドリーもある。
ちなみに、男子と女子の寮は一緒であるが、階ごとに分かれているらしい。
よって、ここにアマツと冷撫がいても常識の範囲内なら問題ない。
基本、【顕現者】は自分達でなんとかしろという放任傾向が高いな。
八顕学園は、管理人や警備員もいるからまだマシとはいえ。
しかも、2年からは学園の敷地内にある居住区で自由に生活が出来るというのだから、極まっている。
「体調は問題ありませんか?」
「うん、治った」
正直頭痛は、まだ完全には収まっていない。
さっきの痛みが鈍器でぶん殴られているような痛み、とすれば今は脳みそ辺りを針が軽く指している感覚がする。
「やっぱり、トラウマなんですね」
「……アマツと冷撫がいるから大丈夫だよ、今は」
今は1人じゃない。
その事実だけが、俺にとっての救いでもある。
特に、この学園に来てからは親もいない。
こういうのは子供っぽいかもしれないが。
――親を一度失った俺にとって、八龍家の人々は心の支えの大きな1つでもあった。
けれど、これからは強く保たなければならない。
どうやって復讐するか、という問題が大きくのしかかっている。
公共の場で貶めることが一番だな。相手への精神ダメージも大きいだろうし。
アマツは俺の考えに気づいたのか、若干だけ顔を歪めて口を結ぶ。
それにしても。
明日は実技試験があることだし、俺に構わず体調管理をしてほしい。
――というのが俺の正直な気持ちなんだが。
「それにしても、明日からどうしようかな?」
「精神抑制に特化した【熾火結晶】でも使う?」
一応親父から貰ってるけど、とアマツ。
次は熾火とあるのに、色は氷のように淡い。
しかし、その中には確かに青い炎が灯っている。
「これもネックレスか?」
「うん」
「じゃあ、併用はやめとこう」
じゃらじゃらつけているのは流石にダサい。
俺は青い方の【熾火結晶】を受け取り、逆に紅い方を返した。
アマツは時間が気になるようだ。
気づけば、もう随分と遅い。明日の用意もあるだろうし、2人には退場いただこうか……。
「そろそろ疲れたし、寝るよ」
「――それもそうか。また明日」
「冷撫も自分の部屋にお帰り」
でもでも、と何やら俺を心配している冷撫に、追撃を加える。
俺には心の準備をする時間も必要だ。
なんせ、明日は顔合わせなのだから。
部屋からアマツと冷撫が出て行く。
ドアの外で、「でもやっぱり不安です」とか、「いいから行くぞ」とか――っていう声も聞こえたが。
俺は、気にしないこととした。
「はぁ」
思ったよりも短い一日だったように思う。
ただ、やはり精神がキツい。
明日は5年ぶりとはいえ、復讐相手と対面することになるのだ。
――この青い【熾火結晶】が期待通りに働いてくれることを、祈るしかないか。
それにしても、4月にしては暑いな。
俺は、窓を開けて寝ることにする。
……あまり、効果は無いようだ。
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