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1話 「高校2年生編(1)」
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高校2年生。初日。校門付近。
「よっしゃーーー!3人とも一緒だ!」
「ねえねえ何組だった??」
「えー、離れちゃった…3組に遊びに行くね!」
「え、2組??え、やった!やった!」
新学期初日ってほんとに騒がしくなるなあ…
えっと守田、守田…あ、あった。えっと4組か。誰と一緒…
「おい、山登!一緒だな!」
うわっ、
「おい聞いてんのか!山登!一緒だぞ!」
一番騒がしい奴が来た、
「ん?俺のこと忘れたのか?」
なわけねえだろ
「南蒼汰、南蒼汰だぞ!」
わざわざ自己紹介ありがとうございます。
こいつは南蒼汰。うるさい。
あとは…特になし。
ってだけではかわいそうだな(笑)
蒼汰とは高校からの友達。別に幼馴染とかでもなんでもない、ただ去年同じクラスだっただけ、
サッカー部。見た目も相まって、周りから見たらただのイケイケ高校生。
「おい~山登~、早く行こ~よ~」
新学期早々しつこいなあ~
そうだ、ちょっとかましてみようかな、
「あの、どちら様ですか?」
「え、まじ……」
いい顔だ…
「あ、いや、す、すみません。ぼ、ぼくが覚えてないだけかもしれないですけど、」
やばい、
「あ、あわわ、ぼ、ぼく転校生で…」
やばい、演技に限界が…
「ごめんなさい!」
え、?
「友達にとても似ていて間違えちゃいました」
何言ってんだこいつ、
「せっかくなので、友達になりませんか?」
「なに馬鹿なこと言ってんだボケ」
「え?」
「どっからどう考えても俺だろ、こんなに似てる転校生いるわけ無いだろ」
「…」
ん?どうした?
「山登~~!」
最悪の出だしだ…。
教室。
2年4組、204って言うのかな?
まあいいクラスなんじゃないかな、知らない人ばっかりだけど。正確には、見たことはあるけど喋ったことない、っていう程度かな。それでも名前がわからない人ばかりだ。
「お……」
どんな状況であれクラス替えというのは新鮮でおもしろい。俺は蒼汰のように誰とでも深く仲良くなるような人ではないが、新しい環境が嫌いなわけではない。新しい人間関係を見ることができるからね。
「おーい……」
もう高2にもなって、小学校から数えるともう何回もクラス替えをしてきたはずなのに、ソワソワするような浮つくような感情が湧き上がってしまう。
「おーい山…」
一番後ろの席になれて良かった。人間観察が趣味の俺にとって最高の席。これでみんなの様子を見ることができる。
さて、このクラスにはどんな人がいるかな。
ん?なんだあの女の子、どうしたんだろ?
焦ってる、見回してる、前の席の人に話しかけようとしてる、
ためらう…
いや、話しかけた!
『あ、あの…』
可愛らしい声、赤らむ頬、
『ん、え、どうしました?』
渋い低めの声、振り返る爽やかな顔、
『あの、もしかしたら席が反対かも…』
あら、
『え、まじで?、名前は…?』
『あ、佐々木瑞穂です…』
『えっと佐々木…、あ、ほんとだ反対じゃん』
荷物を持って席を入れ替える二人
「おーい山登…」
約1メートルのお引越し、ちょっとぎこちない。
『あの、名前はなんですか…?』
『あ、ごめん、俺は齋藤湊』
『齋藤君…』
『一年間かな?よろしく』
『あ、よ、よろ…』
「おい山登!!」
「うっせえな!!!!」
あっ…
クラスの注目が騒がしい奴とそれよりさらに大きな声を出してしまった奴に集まってしまう。
、、、
「ははははは(笑)」「わははは(笑)」「ははははは(笑)」
あ、ウケた、え、めっちゃウケた、
何故か大爆笑をかっさらってしまった、
「ナイスツッコミ~」
くそ、蒼汰め、ドヤ顔しやがって…
いや、今はそれどころではない、あの二人の邪魔をしてしまったことを反省しなければ、
齋藤くんと佐々木さんは…
『はははっ』
『ふふふっ』
あ、
そして、見つめ合う
『ははははっ』
『ふふふふっ』
また笑った、やばい、こっちまでにやけちゃう
『一年間楽しくなりそうだな、』
『そうですね、』
クラス替え初日
席を間違えちゃう二人
よそよそしい会話
交わらない視線
笑顔の定常波
こんなの見せられたらやるしかねえじゃん
人間観察の一番の醍醐味
恋愛、色恋沙汰、ラブロマンス
好きになって、好きになって、
愛して、愛して、
人が一番輝くもの、人が一番鮮やかになるもの、
だけど
恋は盲目で、愛も結局盲目で、
何万人、何億人いたはずの世界が
二人だけのものになる
当事者は何もわかってない
その恋愛がどのようなものなのかを
酸いも甘いも美味いになってしまう
だから俺が、
君達の恋愛、採点します。
【採点開始】
〈エントリーナンバー1、齋藤湊君と佐々木瑞穂さん(高校2年生)〉
「よっしゃーーー!3人とも一緒だ!」
「ねえねえ何組だった??」
「えー、離れちゃった…3組に遊びに行くね!」
「え、2組??え、やった!やった!」
新学期初日ってほんとに騒がしくなるなあ…
えっと守田、守田…あ、あった。えっと4組か。誰と一緒…
「おい、山登!一緒だな!」
うわっ、
「おい聞いてんのか!山登!一緒だぞ!」
一番騒がしい奴が来た、
「ん?俺のこと忘れたのか?」
なわけねえだろ
「南蒼汰、南蒼汰だぞ!」
わざわざ自己紹介ありがとうございます。
こいつは南蒼汰。うるさい。
あとは…特になし。
ってだけではかわいそうだな(笑)
蒼汰とは高校からの友達。別に幼馴染とかでもなんでもない、ただ去年同じクラスだっただけ、
サッカー部。見た目も相まって、周りから見たらただのイケイケ高校生。
「おい~山登~、早く行こ~よ~」
新学期早々しつこいなあ~
そうだ、ちょっとかましてみようかな、
「あの、どちら様ですか?」
「え、まじ……」
いい顔だ…
「あ、いや、す、すみません。ぼ、ぼくが覚えてないだけかもしれないですけど、」
やばい、
「あ、あわわ、ぼ、ぼく転校生で…」
やばい、演技に限界が…
「ごめんなさい!」
え、?
「友達にとても似ていて間違えちゃいました」
何言ってんだこいつ、
「せっかくなので、友達になりませんか?」
「なに馬鹿なこと言ってんだボケ」
「え?」
「どっからどう考えても俺だろ、こんなに似てる転校生いるわけ無いだろ」
「…」
ん?どうした?
「山登~~!」
最悪の出だしだ…。
教室。
2年4組、204って言うのかな?
まあいいクラスなんじゃないかな、知らない人ばっかりだけど。正確には、見たことはあるけど喋ったことない、っていう程度かな。それでも名前がわからない人ばかりだ。
「お……」
どんな状況であれクラス替えというのは新鮮でおもしろい。俺は蒼汰のように誰とでも深く仲良くなるような人ではないが、新しい環境が嫌いなわけではない。新しい人間関係を見ることができるからね。
「おーい……」
もう高2にもなって、小学校から数えるともう何回もクラス替えをしてきたはずなのに、ソワソワするような浮つくような感情が湧き上がってしまう。
「おーい山…」
一番後ろの席になれて良かった。人間観察が趣味の俺にとって最高の席。これでみんなの様子を見ることができる。
さて、このクラスにはどんな人がいるかな。
ん?なんだあの女の子、どうしたんだろ?
焦ってる、見回してる、前の席の人に話しかけようとしてる、
ためらう…
いや、話しかけた!
『あ、あの…』
可愛らしい声、赤らむ頬、
『ん、え、どうしました?』
渋い低めの声、振り返る爽やかな顔、
『あの、もしかしたら席が反対かも…』
あら、
『え、まじで?、名前は…?』
『あ、佐々木瑞穂です…』
『えっと佐々木…、あ、ほんとだ反対じゃん』
荷物を持って席を入れ替える二人
「おーい山登…」
約1メートルのお引越し、ちょっとぎこちない。
『あの、名前はなんですか…?』
『あ、ごめん、俺は齋藤湊』
『齋藤君…』
『一年間かな?よろしく』
『あ、よ、よろ…』
「おい山登!!」
「うっせえな!!!!」
あっ…
クラスの注目が騒がしい奴とそれよりさらに大きな声を出してしまった奴に集まってしまう。
、、、
「ははははは(笑)」「わははは(笑)」「ははははは(笑)」
あ、ウケた、え、めっちゃウケた、
何故か大爆笑をかっさらってしまった、
「ナイスツッコミ~」
くそ、蒼汰め、ドヤ顔しやがって…
いや、今はそれどころではない、あの二人の邪魔をしてしまったことを反省しなければ、
齋藤くんと佐々木さんは…
『はははっ』
『ふふふっ』
あ、
そして、見つめ合う
『ははははっ』
『ふふふふっ』
また笑った、やばい、こっちまでにやけちゃう
『一年間楽しくなりそうだな、』
『そうですね、』
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当事者は何もわかってない
その恋愛がどのようなものなのかを
酸いも甘いも美味いになってしまう
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〈エントリーナンバー1、齋藤湊君と佐々木瑞穂さん(高校2年生)〉
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