恋愛審査員〜俺達の恋は何点ですか?私達の愛は何点ですか?〜

がーりっくとーすと

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2話 「高校2年生編(2)」

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高校2年生。初日。204の教室。

二人が出会ってから10分。



『1年のころは何組だったの?』
『私は、5組でした。』
『あ、5組だったのか!俺1組だったからさあ、だからあんま見かけたことなかったんだな』
『そうかも、です。』


前に座ってる齋藤君と、後ろに座ってる佐々木さん

もうタメ口の齋藤君と、まだ敬語の佐々木さん


尊い。。

「そうかも」って、あ、タメ口解禁か!って思ったけどやっぱり、「です」を加えて、距離感の調整。

たまらん。。


『部活はなにやってんの?』
『吹奏楽部です。』
『あ、吹部なの?たしかに、佐々木さん吹部めっちゃ似合ってるわ!』
『え//。そ、そうですか?//』


ちょっぴり奥手な佐々木さんに対し、積極的に話しかける齋藤君


でも実は、


齋藤くんも、"頑張ってる"んだよ
だって、目線がどんどん逸れていってるもん、
たまに、佐々木さんの顔を見ようとするんだけど、
すぐ逸らしちゃう、

だから、

佐々木さんの赤らむ顔も見えてない。



でも、佐々木さんはもっと緊張してるから、
そんな齋藤君の視線の動きなんて見えてるわけない



二人とも、視線は斜め下

床を見て話してないと、ドキドキが相手に伝わっちゃうような気がして、



『俺は野球部なんだけどさ、』
『あ、野球部なんだ、。似合ってる、。』
『まじでめっちゃきついんだよね(笑)』
『たしかに、大変そう、。』
『あ、そういえば、去年5組なら田中っていなかった?』
『あ、いました、』
『だよね!あいつも野球部でさ…』


やっぱり、男子が前で女子が後ろ、っていう構図が好き。
積極的に話そうとする男子が後ろを向いて喋ることで、一つの机をはさんで二人だけの空間ができる

素晴らしい…


『そういえば、吹奏楽部って野球部の大会で応援に来てくれるよね』
『あ、そう!』
『あれ、めちゃくちゃ嬉しいし、あと…』
「おーいそろそろ体育館に集合しろよー!」


うわ、


『あ、もうそんな時間か、』

「湊行こーぜー!」
『あっ、じゃあまたあとで』
『う、うん。またあとで…。』 

「湊まだかー?」
『わりぃわりぃ今行くー!』


邪魔しやがって!
ちょうど盛り上がってたところなのに!



でも、あの二人、
今のところ最高のスタートを切ってる気がする
俺が大好きなタイプの恋物語が始まるかもしれない


この初々しさがたまらない、。
齋藤くんなんかは、きっと今までで恋愛したことあるはず。彼女だっていたことあるはず。


それなのに、初めましての女の子の前では、うぶな男の子になってしまう。
やっぱり恋愛の始まりは…

「おい、早く行くぞ?」


「あっ、ごめん。ボーッとしてた、」
「山登っていつもボーッとしてるよな」
「いや、でもこんな素晴らしいもの見せられたら!」

「何言ってんだ?(笑)」
「いや、なんでもない、」
「お?、もしかして、山登、クラスに気になる女の子でもいたのか??」
「んなわけねえだろ、」
「おい、ほんとか~?ほんとか~?」
「じゃ、先に行ってるからな」
「ちょ」
「じゃあな~」
「ちょ、まだ話の続きなんですけど!」
「…」
「待ってくれ~!」



続きが気になる。
これからあの二人はどうなってしまうんだろうか
でもやっぱり齋藤君から佐々木さんに…
「ねえ瑞穂瑞穂~?」

ん?佐々木さんのことか?
友達が佐々木さんに声かけてる、


『ど、どうしたの?』
「瑞穂なんかちょっとソワソワしてない?」
『え??え、そんなことないよ、、』
「え~なんか怪しい~。新しいクラスで早速なんかあったり~??」
『ちょっと~、なんにもないって!』
「ほんとに~??」
『ほんとだって//』
「あ、顔赤いよ??」
『もう//!ほんとになんもないから!//』


女子の勘って怖いな(笑)

この佐々木さんの反応を齋藤君にも見せてあげたいくらいだ
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