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第7章
金色の靄
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トラックのフロントガラス越しに見えた空に、確かにいたのだ。
意志を持って動く、黒い靄。ただの意志ではない。目的を持って、一直線に動く靄だった。
嫌な予感がして後を追った。人気のない公園のベンチの前に、黒いコートの男が立っていた。その前にはふたりの見知った男女がいて、不意にコートの男が女のほうの喉仏を掴んだ。止めようとする連れの男を払いのけ、そのまま女の首を絞め続ける。苦しそうに顔を歪める女の首元は黒く滲み、抗うように首を掻きむしっていた女の手が力なく垂れた。
「やめなさい!」
山吹は大声を出した。男が振り返り、驚きもせずににやりを笑う。
「邪魔はしないんじゃなかったのか」
男の気が逸れた隙に、連れの男が黒コート目掛けて体当たりをした。女はどさりとその場に倒れ、男がその体を抱える。
「萌葱! 萌葱、しっかりして!」
触れた瞬間、萌葱の体が光ってうっすらと目を開ける。
「祐、輔……」
黒く滲んでいた首元は色白で華奢なもとの首に戻り、萌葱は息も絶え絶えに起き上がった。
「萌葱、逃げなさい!」
山吹の声に、萌葱がぴくりと震える。
「彼の狙いはあなただけよ。早く、逃げて!」
萌葱は一瞬祐輔の顔を見ると、瞬時に気化して空へ舞い上がった。それを追うように黒いコートの男も空へ飛ぶ。
「待ちなさい!」
駆け出した山吹がその姿を消し、金色に輝く靄となって男を追った。萌葱との間に割り込むように広がる。
『ふん、おまえも死にたいか』
男が山吹をさらに取り囲むように動いたが、金色が黒に侵蝕されることはなく、反対に黒い靄を包み返した山吹がそのまま男を地面に叩き落した。萌葱は林の向こうへと姿を消し、男は再び人間態に戻って面白そうに笑った。
「ふ……そういうことか。特殊な人間かと思っていたら、おまえも……か」
白いスカートをはためかせ、山吹が男の目の前に降り立った。
「なぜ、ヴィフ・クルールを狩るの。あなたの、仲間なのに」
「仲間だって?」
男があざけるように笑った。
「どこが仲間なんだ? おまえたちが人間どもとよろしくやっている間、俺はずっと狭い瓶に閉じ込められ、終わりの時を待っていた。俺が、黒だというだけで。色鮮やかなことが、そんなにいいことか? そんなのむしろ足かせにしかならない。おまえも見ていただろう? 人間たちが持てはやす色とりどりのVCたちは、俺が触れればたちどころにそのエネルギーを失う。それはそうだ、俺はすべてを飲み込む闇の色だからな。俺こそが最強、俺こそが完璧なヴィフ・クルールだ。なのになぜ、人間どもはそれに気づかない? 色があればそれでいいのか。ならば、色鮮やかなVCなどすべて消えてしまえばいい」
「VCたちに罪はないわ。それに、研究所の者ではない人間たちにも」
そういって、山吹は腰を抜かしたまま立てないでいる祐輔を見やった。
「早く行きなさい。これ以上関わらないほうがいいわ」
祐輔はじりじりとしりもちをついたまま後ずさりする。だが、動けないのか動く気がないのか、そのままじっとふたりを見つめたままだ。それを見た男がまた笑った。
「見てみろ。人間など、己の理解を超えた生き物には哀れなほどに無力だ。奴らは思い知ったほうがいい。自分たちがいったい何をしでかし、どんな過ちを犯したのかを」
「それはあなたが手を下さなくても、今彼らが身をもって感じているはずよ……あの、事故があってから」
「本気でそう思っているのか? 奴らは今、思い知るどころか、必死になって逃がしたVCたちを追っているよ。それすら哀れだね。いまだに奴らは、俺たちのことを手に負える代物だと信じている。おまえが花屋で優雅に時を過ごしている間、FCの人間たちは血眼になってVCを探し、そしてあえなく反撃を食らっている。……ああ、おまえにこんな話をしても、無意味かな? おまえはVCだが、VCではない――そもそも、色ですらないのだからな」
男はゆっくりと近づいて、山吹の手首を握った。
「……なるほどね。干渉しないから人間なのかと思っていたが……色ですらないのだから、誰とも干渉しない――笑えるね、俺以上の欠陥品というわけだ。おまえも、処分予定だったのをあの事故で免れたのか? どうだ、俺と組んで、人間たちに復讐してやらないか? おまえだって、わかっているんだろう? 自分のいっていることがすべて、綺麗事だって」
山吹は男の手を振りほどいた。
「私は研究所を出て、心優しい人間もいることを学んだわ」
「ふん。だから傍観者をやめて、VCや愚かな人間を守ることにしたとでも?」
「あなたが手を出さないのなら、私も干渉しない」
「それは無理な話だ」
無言で互いを見つめ合う。しばらくして、男がにやりと笑った。
「……いいだろう。俺は自由に動く。これからも、VCがいれば狩るし、俺を処分しようとした研究所の人間は許さない。邪魔したければ、するがいいさ」
そのまま山吹の横を通り過ぎ、公園を出ようとして不意に足を止めた。
「……ほう、こんなところに早速お出ましか。運がいいな」
悦びと憎しみの織り交ざった声に山吹が男の視線の先を追う。その目が捕えた者を見て、愕然とした。
「……スズオさん」
意志を持って動く、黒い靄。ただの意志ではない。目的を持って、一直線に動く靄だった。
嫌な予感がして後を追った。人気のない公園のベンチの前に、黒いコートの男が立っていた。その前にはふたりの見知った男女がいて、不意にコートの男が女のほうの喉仏を掴んだ。止めようとする連れの男を払いのけ、そのまま女の首を絞め続ける。苦しそうに顔を歪める女の首元は黒く滲み、抗うように首を掻きむしっていた女の手が力なく垂れた。
「やめなさい!」
山吹は大声を出した。男が振り返り、驚きもせずににやりを笑う。
「邪魔はしないんじゃなかったのか」
男の気が逸れた隙に、連れの男が黒コート目掛けて体当たりをした。女はどさりとその場に倒れ、男がその体を抱える。
「萌葱! 萌葱、しっかりして!」
触れた瞬間、萌葱の体が光ってうっすらと目を開ける。
「祐、輔……」
黒く滲んでいた首元は色白で華奢なもとの首に戻り、萌葱は息も絶え絶えに起き上がった。
「萌葱、逃げなさい!」
山吹の声に、萌葱がぴくりと震える。
「彼の狙いはあなただけよ。早く、逃げて!」
萌葱は一瞬祐輔の顔を見ると、瞬時に気化して空へ舞い上がった。それを追うように黒いコートの男も空へ飛ぶ。
「待ちなさい!」
駆け出した山吹がその姿を消し、金色に輝く靄となって男を追った。萌葱との間に割り込むように広がる。
『ふん、おまえも死にたいか』
男が山吹をさらに取り囲むように動いたが、金色が黒に侵蝕されることはなく、反対に黒い靄を包み返した山吹がそのまま男を地面に叩き落した。萌葱は林の向こうへと姿を消し、男は再び人間態に戻って面白そうに笑った。
「ふ……そういうことか。特殊な人間かと思っていたら、おまえも……か」
白いスカートをはためかせ、山吹が男の目の前に降り立った。
「なぜ、ヴィフ・クルールを狩るの。あなたの、仲間なのに」
「仲間だって?」
男があざけるように笑った。
「どこが仲間なんだ? おまえたちが人間どもとよろしくやっている間、俺はずっと狭い瓶に閉じ込められ、終わりの時を待っていた。俺が、黒だというだけで。色鮮やかなことが、そんなにいいことか? そんなのむしろ足かせにしかならない。おまえも見ていただろう? 人間たちが持てはやす色とりどりのVCたちは、俺が触れればたちどころにそのエネルギーを失う。それはそうだ、俺はすべてを飲み込む闇の色だからな。俺こそが最強、俺こそが完璧なヴィフ・クルールだ。なのになぜ、人間どもはそれに気づかない? 色があればそれでいいのか。ならば、色鮮やかなVCなどすべて消えてしまえばいい」
「VCたちに罪はないわ。それに、研究所の者ではない人間たちにも」
そういって、山吹は腰を抜かしたまま立てないでいる祐輔を見やった。
「早く行きなさい。これ以上関わらないほうがいいわ」
祐輔はじりじりとしりもちをついたまま後ずさりする。だが、動けないのか動く気がないのか、そのままじっとふたりを見つめたままだ。それを見た男がまた笑った。
「見てみろ。人間など、己の理解を超えた生き物には哀れなほどに無力だ。奴らは思い知ったほうがいい。自分たちがいったい何をしでかし、どんな過ちを犯したのかを」
「それはあなたが手を下さなくても、今彼らが身をもって感じているはずよ……あの、事故があってから」
「本気でそう思っているのか? 奴らは今、思い知るどころか、必死になって逃がしたVCたちを追っているよ。それすら哀れだね。いまだに奴らは、俺たちのことを手に負える代物だと信じている。おまえが花屋で優雅に時を過ごしている間、FCの人間たちは血眼になってVCを探し、そしてあえなく反撃を食らっている。……ああ、おまえにこんな話をしても、無意味かな? おまえはVCだが、VCではない――そもそも、色ですらないのだからな」
男はゆっくりと近づいて、山吹の手首を握った。
「……なるほどね。干渉しないから人間なのかと思っていたが……色ですらないのだから、誰とも干渉しない――笑えるね、俺以上の欠陥品というわけだ。おまえも、処分予定だったのをあの事故で免れたのか? どうだ、俺と組んで、人間たちに復讐してやらないか? おまえだって、わかっているんだろう? 自分のいっていることがすべて、綺麗事だって」
山吹は男の手を振りほどいた。
「私は研究所を出て、心優しい人間もいることを学んだわ」
「ふん。だから傍観者をやめて、VCや愚かな人間を守ることにしたとでも?」
「あなたが手を出さないのなら、私も干渉しない」
「それは無理な話だ」
無言で互いを見つめ合う。しばらくして、男がにやりと笑った。
「……いいだろう。俺は自由に動く。これからも、VCがいれば狩るし、俺を処分しようとした研究所の人間は許さない。邪魔したければ、するがいいさ」
そのまま山吹の横を通り過ぎ、公園を出ようとして不意に足を止めた。
「……ほう、こんなところに早速お出ましか。運がいいな」
悦びと憎しみの織り交ざった声に山吹が男の視線の先を追う。その目が捕えた者を見て、愕然とした。
「……スズオさん」
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